ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

小春日和

2006年11月21日 | 季節の話題
 11月も半ばが過ぎて、普通なら木枯らしが吹いたり、初霜、初氷の便りが届く季節となりましたが、今日は「小春日和」と言っていい温かな穏やかな天気でした。

 日に日に寒さが増して確実に「冬」に向かいつつある天気が続く中で、こんな一日がプレゼントされるって、とっても素敵なことだと思います。

 旧暦の10月を「小春」と異称することから日本では「小春日和」と呼んでいますが、大きな移動性の高気圧に覆われたり、帯状の高気圧が横たわって、冬への歩みが一休みする感じです。

 外国でも同様の気候になることがあり、アメリカやカナダでは「インディアン・サマー」と呼び、ドイツでは「おばあちゃんの夏」、ロシアでは「女の夏」と称するそうです。

 日本では「春」が一番よい季節とされることが多いのですが、欧米では日本ほど高温ではない「夏」が快適な季節という印象が強いため、各々「・・・の夏」と言われるみたいです。ただお隣の中国では「こはるのようき」と日本同様に、この時期のぽかぽか陽気のことを呼んでいるようです。

 ただ、アメリカで言われている「インディアン・サマー」と言う言い方には、少し偏見が含まれているようで、日本でも昔のCMに「インディアン,嘘つかない!」と言うのがありましたが、INDIAN SUMMERは、インディアンに騙されたような夏を思わせる「陽気」に逆戻りすることを指しているようです。

 でも現代では、人種差別的表現と言うよりも、サラッと敢えて言うならと言った感じで、インディアン・サマーと表現しているのでしょう。

 その国の歴史、文化、お国柄や緯度、経度の関係などで、ちょっとした気候状況を表す言葉が違うのには、その国の人間性や気象に対する考え方などの相違も関係していると思われますが、私は何とも日本語の「小春日和」という響きが大好きですし、ネコも犬もおばあちゃんやおじいちゃんも、一緒に縁側で欠伸をしながら、寝そべっている長閑で温かな光景が目に浮かびます。

 言葉は文化だといわれていますが、同じ天気を表現する「言魂」が、気配りと繊細な優しさを含んだ、こんな一言にしているんでしょうね。

 誰からか聞いた話ですが、世界の言語がありますが、何故か神様と話すなら、スペイン語、人生を語るならフランス語、ビジネスを話すなら英語、馬と話すならドイツ語、女性と話すときはイタリア語だと言うそうです。

 しかし我々日本人にとっては当たり前ですが、美しい日本語が一番です。

 この短い秋を愉しみながら、「小春日和」の日には数十分でもいいから、のんびりと温かな素敵な縁側で、心豊かな幸せ感を味わいたいものです。
コメント (1)
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