「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

湯のたぎらざる炭は・・・

2013年09月10日 | お茶三昧


九月も後半から十月と、ようやくエアコンのお世話にならずとも、
障子を開け放って、稽古ができるようになりす。
そんな時を見計らって、お炭手前をせっせとすることにしています。

というわけで寄付きにかける利休道歌も、
今回は炭に関するものを選びました。
写真を小さくしてあるのは、下手な字が恥ずかしいからです(-.-)

~炭おくも習ひばかりにかかはりて
     湯のたぎらざる炭は消え炭~


利休道歌には炭に関する歌がたくさんあります。
どれを選ぼうか迷った末の一首です。

炭手前で、炭を次ぐときは、
「どうかちゃんと火が起きますように」と祈るような気持ちですね。
客から見ていても、亭主の緊張が伝わってきます。
炭が小さな音を立てはじめ、やがて釜から煮え音がすると、本当にホッとします。
きちんと習い通りについでも、火が十分に起きないこともままありますから。

初炭は風炉中を拝見できませんので、
客は亭主の火箸の動きに気持ちを集中して静かに見守ります。
そして後炭の風炉中拝見で、初めて炭の起きた様子や、灰の姿を見ることができます。
その時はいうにいわれぬ感動を覚えるものです。
火は何か人の心に迫るものがありますね。

お炭手前はとてもシンプルです。
お茶を点てるお湯を沸かすという、
でもわかなければお茶が点てられないという大切な要素です。
お茶事の時に慌てないように、稽古のチャンスを増やしたいです。

お箸を持つのが苦手という方はとても苦労をしますが。
そうそう炭手前のために、矯正箸で箸の持ち方を練習した方もいました。
矯正箸は大人用もあるのですね。



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