「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

振って振って、一週間

2012年09月24日 | 日記
朝晩はめっきり涼しくなって、寒いくらいです。
急に秋が来たようです。
でも油断ができないのが、この頃の天気ですね。

大したことではないのですが、
知っているとちょっと得をする話です。

よくあるチューブの製品。
化粧品とか、歯磨き粉とか。



絞っても、もうでなくなった時、すぐ捨ててしまいますか。
私は人から聞いて、実行しているのですが、
そうなったら、蓋をした状態で、口の方をさかさまにして4~5回振ります。
又出てきます。
次の日も使う前にまた振ります。
又出てきます。
たいていは、一週間くらいはまだ使えますよ。
その間に次の物を準備すれば大丈夫。

そんなことを話したら、
容器を切ってさらに取り出すという人がいました。

その手もありますね・・・
最後の手段になりますね。

まあ、物はとことん使いきって捨てましょう。

「もと」をただせば

2012年09月23日 | 日記
ご存知かもしれませんが、
最近仕入れた面白いなと思ったこと。

和食に添えられる割りばしの袋には、
「おてもと」と書いてありますね。
今はひらがなが多いようですが、
時々こんな風な字で書いてあります。



もとの部分、はもちろん当て字ですが。

ひらがなの「も」と「と」はそれぞれ、
「毛」と「止」を崩したものです。
ですから「おてもと」を元の漢字で書くと、
「御手毛止」となります。

毛が止まってはさあ大変、縁起でもないです。
というわけで、わざわざ違う漢字を当てたそうです。

「御手茂登」
茂って登る・・・
さすがですね。このシャレ心がいいですね。

先日参加した、とても真面目なお勉強会で、
記憶に残っているのはこれだけというのが情けないですが。

小海老草

2012年09月21日 | 日記

小海老草が今一輪咲いています。



トラの子の一輪をいろいろな方向から撮ってみました。

「ベロベロネ」というのが学名のようですが。

友人のマンションが大規模修繕に入り、
ベランダの植物を整理しなくてはならなくなり、
分けていただいたものです。
私も二年前に同じ事をしたなと、思い出しています。
そのあとはまた十年後を考えて、
あまり増やさないようにしようと決心したのですが・・・
やはり今やどんどん増えつつあります。
先のことはあまり考えないことにしました。
今が大切ですからね。

切って茶室の床にとも思いますが、
なかなか一輪が切れないでいます。

うらやましいような引っ越し先

2012年09月18日 | 日記

家の中を歩いていて、時々足の指などを何かにぶつけたりしますよね。
そんな時「痛い」と声を出すと、痛みが少し緩和されませんか。
まあなぐさめ程度ですか。
私はそんな時「いてぇ!てやんでぇ」というとより痛みが引くような気がします。
下町育ちだからでしょうか。

さて、友人が最近引っ越しをしました。
引っ越し先は、表参道の駅から数分ということ。
そしてなんと『根津美術館』へも数分だと。
うらやましい話です。
見たい展示があると、入館料よりも高い交通費を出して、
見ている時間よりも長い時間をかけて、
「目の保養~目の保養~」と出かける私には、
まさにあこがれの場所です。
でもそんなところに住むには、それなりの条件を満たさなくてはなりませんから、
憧れるだけで、一生実現はしないのはわかっていますけれど。

そこで早速新居訪問・・いや見学と言った方がいいでしようか、
それと、「根津美術館」の展示を見ることを兼ねて出かけました。
エントランスを出て、裏通りを少し行くと美術館です。
やはりいいなあと思いました。
「展示が変わるたびに何時度も来られていいね」
というと、
「東京タワー(今だとスカイツリーというべきか)のそばにいて、
一度も展望台に上ったことがないという例もある」
と言っていましたが。
そんなものかもしれませんね。

でもまずは二人で、記念の美術館訪問をしてきました。



二階の奥の「青山荘」の「晩秋の茶事」の展示も楽しめました。
中置で、名残のしつらえで、
江戸時代の鰐口やつれ風炉と灯篭形釜が据えられていました。

まだまだ晩秋という言葉がピンとこない毎日ですが、
一月後に「名残の茶事」計画しているみなさんがいますので、
そんなことも言っていられないですね。

引っ越ししたばかりですが、どのくらいそこにいるかわからない友です。
「次はケア付き老人ホームね」と今は言っていますので、
それまでは、友の顔を見るのも楽しみに、
せっせと美術館訪問をしたいと思っています。


:敬老の日

2012年09月16日 | 日記
九月十七日は「敬老の日」なのですね。
できた当時は九月十五日だったような気がするのですが。
最近は祝日が都合の良い連休になるように移動してしまうので、
か覚えられません。
カレンダーの休日とは関係のない生活をしていると、なおさらです。

このごろは和菓子屋さんでも洋菓子屋さんでも、
敬老の日バージョンのお菓子が売り出されますね。
お友達からいただいたそんなお菓子で一服頂きました。



祝 敬老 「百歳」(ももとせ)

私はまだ敬老されるような年齢でもないし・・
敬われるようなこともしていないですよ。
くださったお友達も(同級生)、他意はなく、
もまあこの時期のお菓子ということでくださったわけで・・

そのお友達と、昨日は茶道同好会主催の講演会に行ってきました。
大原美術館館長、高階秀爾先生のお話しで、
テーマは、「言葉とイメージの芸術」

日本人の感性の豊かさには本当に何時もおどろかされますが、
それを再確認させられました。

講演の内容も素晴らしかったのですが、
加えて感心してしまったのが、年齢とは思えない若々しさでした。
経歴の資料を拝見して、御年80才と知った時は驚いてしまいました。
いまだに現役として、私達のような若い者(?)を導いてくださっている、
こういう方は本当に「敬老」の言葉がふさわしいですよね。
まだまだ頑張れるという勇気を頂きました。

今年は団塊の世代のたくさんの人が、
「高齢者」という名前でよばれる年齢に突入します。
これからの「敬老の日」はさぞかし賑やかになるでしょうね。

実りの秋の収穫

2012年09月14日 | 日記
「ぶどうが獲れました。今年はたくさん成りましたよ」
と立派なブドウを頂きました。
みずみずしくてとても美味しかったです。



庭でぶどう狩りができるなんて、いいなあ。
果物の収穫できる庭が欲しいなあ。

なんてうらやましがっていましたが、
ベランダで、私もちょっと収穫しました。
「フウセンカヅラ」の種です。
茶色くなった風船がカラカラ言鳴っていたので、
早速少し採りました。



♡(ハート)模様の付いている種は何時見てもかわいらしいです。
一つ一つに必ず付いているハート模様。
不思議ですよね。
種さんはハートを作るつもりはないのでしようが、
こちらが勝手にハートと思うだけでね。

小さな入れ物に入れて、
「どうぞ欲しい方は持って行って、来年時期が来たら蒔いてくださいな。」
と言ったら、
「なくしそうだから、来年蒔く時に頂きます。」
と皆さんそうおっしゃいましたよ。



ほらみんなハートのお尻でしょ。
あれ、顔かな。

模様替え

2012年09月11日 | 日記
そこにあるのが当然と思っていた物が、
無い方がいいかもと突然思ったりすることがあります。
深い人生のお話し・・・

いえいえ、家具のことですが。

そうなると、むっくりと立ち上がって、
せっせと移動してしまうのがいつものことです。

限られた物と空間ですから、
もうこれ以上どうしようもないと思っているのに、
定期的に気分転換がしたくなるようです。

額の場所を入れ替えて、
すでに邪魔なものになっている物を一つ納戸にしまって、
小さな台を移動して、
ちょっと広くなった場所が、せいせいしたようでもあり、
殺風景で物足りないようでもありますが。

ほんの少しの変化ですから、
きっと気がつく人は少ないかもしれません。

お稽古のない暑い午後、
そんなことで一汗流しました。


ちょっとした非日常

2012年09月10日 | お茶三昧

「相変わらず暑いですねえ」
そんな言葉を交わしながら始まるお稽古。

でも九月にもなれば、



こんな色紙が。

そして秋草のお茶碗でお茶を点て。



気分だけでも秋の気配を感じていただきます。

大服に点てたお薄を、ごくごくと飲みほして、
一時喉の渇きを癒して。
そして思わず・・
「もう秋ですねえ」
そうおっしゃりながら、又残暑の中を帰っていかれます。

どんなに残暑が厳しくても、
早めに秋がやってくるのがお茶室の中なのですね。


先日我が家を訪れたお友達が、
「生活感のないお部屋ね」と。

それはしかたがありません。
日常からちょっと隔離された場所を求めてくる方達には、
あまり稽古場が生活感にあふれていても興ざめでしょうし。
大邸宅ならまだしも、狭いマンションの稽古場です。
あふれるものをどう隠そうかと、苦心の毎日です。
その点、一部屋、納戸にできる部屋があるので助かっていますが。

ちょっとした非日常を味わう空間ができていれば嬉しいのですが。

おまけのお話ですが、
先日お茶杓の銘をたずねたところ、
「無一文です」と答えられ、大笑いをしてしまいました。
もちろん「無一物」の間違いですが。

でも「無一文・・」
私にはとても日常的な銘でした。




重陽の節句

2012年09月08日 | お茶三昧
九月九日は「重陽の節句」です。

重陽とは陽の数字が重なることで、
一月一日、三月三日、五月五日、七月七日・・
そして九月九日です。

陽の一番大きな数字が重なる九月九日の重陽ですが、
他と比べるとあまりなじみがありませんね。
お茶をしていると、季節の銘などで取り上げられることがあるので、
自然と気にかかる節句になりますが。

この日は旧暦では菊の咲くころになるので、
「菊の節句」とも言われています。



このころのお稽古にはやはり菊が似会いますね。
「葉っぱは皆さんで観賞が終わるまで、食べないでね。」
と言いながら、かわいらしい野菊を頂いています。

銘を「菊」にちなんでいくつか紹介します。

「菊月」
「菊の香」
「菊の露」
「菊雛」
「菊日和」

「よわい草」これも菊のことですね。



秋の銘で秋を待つ

2012年09月05日 | お茶三昧

九月になりました。
お稽古で使われる銘にも、秋の風情が。

「お茶杓のご銘は」
「萩・・で・・・」
「ただ萩だけではなにかしら・・」
「では、"萩の月"ではどうでしょう」
「何だかそんなお菓子がありましたよね」

こんな会話がありましたので、
早速「萩」のつく銘を並べてみました。

分かりやすいものでは
「萩の露」
「萩の宿」
「萩の錦」
様子が目に浮かびますね。

「萩遊び」というのもありますね。
萩の花を愛でながら遊ぶ・・とありました。
「萩の戸」は、萩の花の咲きこぼれる木戸とか。

こんな銘を楽しみながら、早く秋がこないかと、
猛暑の夏の終わりを待っています。

お財布を替えてみたら

2012年09月04日 | 日記
黄色いお財布はお金が貯まる・・
そんな言葉を信じて、ずっと使っていたお財布。
もう10年以上使っているので替えてみようかと、
プレゼントでいただいたまま使っていないお財布を出してきました。


色は赤です。
この色が微妙なんです。
以前、赤い財布は「あっかんべー、とお金が出ていくのよ」と聞いたことがあるからです。
ですから今までも何度も、お財布を替えようとして躊躇してきました。

でもも果たして、これまで黄色いお財布で、御金が貯まったでしょうか。
はいとは言い難い現実があります。
入ったものはすべて右から左へと出ていきました。
欲しいとなればこらえしようもなく、
あの世に持って行っても仕方ないと気前よく使い・・・
黄色いお財布だから、破産しないで済んだと言われればそれまでですか。

これで赤い色に変えたら、その速度は増すのではと心配なのですが。

でもなんだか不思議なことに、そう思うと、
「危ない」という気持ちのブレーキがかかるものですね。
全然無駄遣いしていない。
と言っても・・・まだ一週間ですが。
「危ない」という気持ちのブレーキを歩忘れず、
しばらく赤いお財布を使ってみようと思います。

ディナーショー

2012年09月03日 | 日記
夏の夜のディナーショーに行ってきました。



夏にふさわしく「フラダンス」です。
フラダンスの先生をしておられる、私の年上のお友達の、
二年に一度のディナーショーです。
親友が総合司会を務めたり、ちょっと踊ったりするので、
毎回応援方々楽しませてもらっています。

会場は東京会館。今年は創業90周年ということで、
記念の催しも多いようです。

フラダンスは年齢に関係なく、何時までも楽しめるようですね。
下は中学生から、上は82才の方まで、
皆さん髪に花を飾り、素敵な衣装に身を包み、
嬉しそうに踊っていらっしゃいました。
初めて分かったことですが、髪に飾っているお花は、
未婚は右に既婚は左につけるそうですね。

そんな姿を見ていると、私もちょっと踊ってみたいなと思ったりもするのですが、
いやいや、私には二の腕をさらして踊るなんてできないなと。
やはり着物の袖に隠して、お茶を点てている方が合っています。

ショーの前の美味しいディナー。
デザートだけ、写真を撮りました。


二年に一度と言いますが、
このようなお弟子さんの発表の場も兼ねた催しを計画するのは、
大変なことでしょうね。
気持ち的には、終わった瞬間から、
次の準備が始まっているようなものですから。

私も大寄せのお茶会を、二年に一度くらいの間隔で持っていますが、
一年以上前の会場予約に始まり、
ながい道のりを経て実現しますから、
その苦労はよくわかります。

たくさんのお弟子さんの踊りも、楽しめましたが、
やはりなんといっても、御子柴美智子先生のソロのダンスには魅せられました。
あでやかで色気があって、しっとりしていて・・。
修行をして極めたものに、年齢は関係ないのですね。
私も頑張らなくてはと、いつも勇気をいただいています。


利休道歌

2012年09月01日 | お茶三昧

稽古場の寄り付きに、少し前から「利休道歌」を一首ずつ掲示しています。
「利休百首」ともいい、入門すると用意する扇子に、びっしりと書いてありますね。
何首か聞き覚えのある歌もありますが、すべてを記憶している人は少ないと思います。

お稽古に来るたびに目にすれば、記憶に残る歌も増えるかと、
話題づくりも兼ねて、掲示することにしました。
月に一~二首ですが、塵も積もればで、そのうち百首になるかもしれません。

今はこの歌が。
「上手にはすきと器用と功積むと  この三つそろう人ぞ能くしる」

皆さんこの歌を読むと、
「器用」という言葉がひっかかるようです。
私はどうも不器用で、とか才能は無いかもとか、
もっとセンスがあるといいのですがとか・・・

でも器用というのは、「好きと、功積む」にはかなわないと思いますね。
往々にして器用な人は功積む、つまり努力をしないこともありますから。
「うさぎとかめ」のたとえのごとく、
お茶の上達には「根気」や「粘り強く続ける」に勝る才能は無いように思うのですが。

私の場合は「好き」が勝っているようです。
好きだからこそ、功積むこともちょっとは頑張れる。
器用については自分ではわからないものです。


ところでここのところ、
次のような歌を例に挙げてお稽古をすることがありました。

「中継は胴を横手にかきて取れ  茶杓は直におくものぞかし」
「棗には蓋半月2手をかけて  茶杓を丸く置くとこそしれ」

中次と棗の扱いと、茶杓の置き方について言っています。
利休道歌にはこんな風に、
具体的にお点前のありかたを教えてもいる歌もあります。