「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

お雛様も遊びに来て

2014年02月28日 | お茶三昧



今日は春のようなぽかぽか陽気。
桃の花を買いに花屋まで出かけて来ましたが、
風の暖かさに信号待ちをしながら、
花を抱えた私は思わず鼻歌を口ずさんでいました。

お稽古は「ひな祭り」の趣向で。
濃茶は茶碗飾りで、ご由緒はひな祭りにまつわる事にして。
薄茶はおしまいを総荘りにして楽しみました。

お茶碗はお雛様、棗は菜の花蒔絵です。
そういえば今日は「利休忌」ですね。

お菓子は「黄門漫遊」
黄門様から偕楽園の梅を思い起こして。

今年もご自分のお雛様を「お仲間にいれてください」とお持ちの方が。
焼物の立雛ですが、昨年落としてしまって割れてしまい、
大手術をして生まれ変わらせたというお雛様です。



立雛の女性が男性よりとてもかわいらしいのを眺めながら、

「力強い男性が、か弱い女性を守るかのようですね。」
「でも今はこんな感じではではないですよね」
「そうですよ、女性のほうが強いから、こんなに差をつけることはないかも」
「「本来女性のほうが絶対強い」
「だから負けまいとして男性を大きく作ったのですよ。願望ですね」

それから、女性ばかりのひな祭りの茶席は、その話でしばし盛り上がり、
最後は「政治は女性に任せたほうがいい」ということにまで行ってしまいました。

そうかもしれません、世の中のことは、そうであるからというよりも、
そうあってほしいからということで、
願いを込めて言われていることのほうが多いようです。

午後少し時間が取れたので、仏壇に桃の花を飾って、母とひな祭りをしました。
亡くなって三年半、いつもそばにいて季節の移りを一緒に感じています。



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茶室の窓

2014年02月27日 | お茶三昧

下地窓


連子窓


「六窓庵」は
慶安年間(17世紀中頃)に奈良の興福寺慈眼院(じげんいん)に建てられた
金森宗和(かなもりそうわ 1584~1656)好みの茶室です。
明治8年(1875)に博物館 が購入、解体輸送中に伊豆で船が難破しましたが、
幸い材は流失をまぬがれて明治10年に東京国立博物館に移築されました。
その後、第二次大戦中再び解体され疎開しま したが、昭和22年(1947)9月、
数寄屋の名工木村清兵衛により現在の位置に再建されたものです。

このような運命をたどって現在の場所にある茶室ですから、
少し不自然なところなどもあり、原型を完全に残してはいないといわれていますが。

せっかくお点前をする茶室ですので、この茶室をよく見ながら、
茶室の作りについて勉強してみるのも良いですね。


「六窓庵」はその名の通り六つの窓を持っています。

勝手付きと、客付の壁面に「下地窓」と「連子窓」がそれぞれ配置され、
それと躙り口の上に「連子窓」が一つそして「風炉先窓」との六窓です。

下地窓とは壁を塗り残して、下地の見えている窓です。
連子窓とは、細い角材を縦または横に並べて、格子組子にしたもので、
茶室の場合はほとんどは竹が使われていて、内側に紙障子を点てます。

「風炉先窓」はもじどおり風炉先の位置あり、下地窓になっています。

このような沢山の窓から、外の光を取り入れて、
そのうつろう様を楽しんだのでしょうね。
ちなみに、「八窓庵」というお茶室もありますよ。
しかし窓の数は六つとか。
この場合は窓が多いという意味でつけられたようです。

茶室に入ったら窓もよく見てくださいね。




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都会のホテルも雛飾り

2014年02月26日 | 日記


京王プラザホテルの吊るし雛


昨日、ランチ後のお茶をしに立ち寄ったホテルのロビー。
沢山の吊るし雛が、揺れていました。
その中心には、五段飾りのお雛様が。
最近はこの吊るし雛をよく見かけるようになりましたね。
伊豆の稲取が発祥の地とか。

「江戸時代において雛飾りを購入できるような裕福な家庭はまれで、
せめて雛飾りの代わりに愛する子供や孫の為に手作りの、
稲取ならではの心のこもった雛飾りで初節句を祝おうという、
切ない親心から生まれたのが 伊豆稲取に伝わる雛のつるし飾り,発祥の由来」
と言い伝えられているそうです。

「着物のあまり裂がたくさんあるから、作ってみたら」といわれましたが、
「私は気が短いから向いていないかも」とあっさり降参。
ホテルのラウンジで、
コーヒータイムを4時間も持つという根気だけはあるようですが。

昨年の暮れに手術をしてすっかり元気になった友を囲んで、
何事もなかったかのようなおしゃべりは尽きないのでした。
大学時代からとぎれることなく続いている仲間の、健康を雛に祈って、
街に灯りのつくころに、長時間のデートを終えて家路につきました。




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小さな努力

2014年02月25日 | 日記


変な写真でしょう。
ガラスにくっつけたラップです。

時々ですが、使ったものできれいなものは、こうやっておいてまた使います。

もう何年も前に亡くなった、友人がいつもこうしていました。
ラップごとき、ふんだんに使えばと思うでしょうが、
あっもう少しで切れると思ったときに、買いに行けない二~三日をこうしてしのげます。
省エネをしたと思えば、気分も豊かになります。
きっと日常的にこうすれば、使用量は半分になりますよ。
何より、そのたびに若くしてこの世を去った友達を思い出せます。
天国でもきっと節約に精を出しているのでしょう。

四月から上がる消費税。
年金暮らしの自己防衛はこんなところから地道にと思いますが。
そこはザルの私です。
そう根気よく続かないと思いますが。
かかる所にはかかるのだとすぐに信念を撤回しますから。
節約の達人にはなりないとあきらめつつも、
小さな抵抗、小さな努力をちょっと試みたりしています。

今日もこれから友人とランチとおしゃべり。
きっと、消費税の上がることを、年金の減ることを嘆きながら、
「たまには贅沢なランチにしましょうか」
なんていうことをしていると思いますが。

「人生一度、一期一会」なんでこんなところにこんな言葉が。




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金森宗和好の「六窓庵」にきまりました

2014年02月24日 | お茶三昧
 
 
今年の十月の東京国立博物館でのお茶会の茶室が決まりました。

金森宗和好みの茶室「六窓庵」。
三畳台目の小間です。



以前一度お茶会に参加してこの席でお茶をいただきましたが、
とても良いお茶室で、何時かはここでとちょっと思ったお部屋です。
台目席でのおもてなしは今回が初めてですし、
皆さんにも、台目席の体験をさせて差し上げられるので、とても楽しみです。


まだ半年も先の話ですが、すぐにその日はやってきますよ。
皆さんには暑い夏が来たころから、取り組んでいただきますが、
私は今から準備を始めなくてはともう動き出しました。

ひとまずは無事に責任を果たせるように、
体調管理だけは怠らないようにしなくてはいけませんね。

三月になると、庭園の解放期間がひと月ほどあります。
このころに博物館でお花見のイベントが予定されているようですから、
お茶室には入れませんが、社中の方でお時間が取れた方は、
下見を兼ねて庭園散策などしてみるのもたのしいですよ。

東京国立博物館茶室案内
←東京国立博物館ブックマーク






干菓子は「ドライスウィーツ」

2014年02月24日 | お茶三昧


茨城産「紅はるか」の「干し芋」


大好きな干し芋をいただいたので、
お稽古で皆さんにおすそ分けをして、お干菓子としていただきました。
平干と、丸干し頂いたのですが、
丸干しはあっという間に私のお腹に収まってしまいました。
これではいけないと、少し皆さんにお味見をしていただいて。

先日テレビでも紹介されていましたね。
干したての生干し芋という感じで、本当においしいです。


お稽古の時に若い方が、
「外国の友達にお茶のことを説明するのに、どのような言葉を使ったらよいかわからなくて」
と話題に。

そこで、以前手に入れた、英語でお茶の客の作法を説明した本を出してきて、
あれこれと読みながらしばし楽しみました。

お干菓子が「ドライスウィーツ」で主菓子は「モイストスウィーツ」
読んでみるとなるほどという訳もあってとても面白い。
「すぐお返ししますから、貸していただいていいですが。ちょっと読んでみたいです」
「あら、英語に堪能なのね。」というと、
「いえ、よくできませんが。いちおう英文科を出たのですが、もう忘れました。」と。
やはり、堪能でしたね。

というわけで、「ドライベジタブル」の「干し芋」を、
「ドライスウィーツ」としていただきながら、”maccha green tea”をいただきました。
訳しにくい時はそのまま使うようですよ。

干し芋がどんどん進んでしまいますね。





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梅は咲いたか・・

2014年02月23日 | 日記


今年も盆栽の梅が咲きました。
我が家に来てから三度目の春です。

こうやって時期が来て花が開くと、その花にまつわる出来事が、
毎年よみがえって来ます。
この梅は、私には夢のような貴重な体験を思い出させるのですが。

「梅は咲いたか、桜はまだかいな…」こんな歌がありますね。
といっても古い人間しか知らないでしょうが。
人はその花の開く時期を知っていて、心待ちにしているのですが、
最近はその時期が、異常気象のお陰で、早くなったり遅くなったり。
時にはまったく狂わされたりと。
茶の湯とは切っても切れない自然の移り変わりですが、
季節の取り合わせなどの今まで常識も、
考え直さなくてはならないこともたくさん出てきましたね。


先日お雛様を見てある方が、
「うちはもう娘が嫁に行かないから、出さなくていいわ」と。
お嬢さんははるかに適齢期を過ぎているということ。

最近は結婚も、昔ながらの適齢期など、あまり関係なくなりましたが、
親にしてみれば、応援する時期はもう過ぎたと思うようです。

皆さん、今いろいろな適齢期を迎えています。
介護適齢期を迎えている方も。私はもう終えましたが。
子供の受験に気をもむ時期。
年金を受け取って高齢者の仲間入り。
もちろん結婚適齢期も。

こうやって考えると、人は何時でも、
何らかの適齢期を抱えていきているのだなと思います。

オリンピックも終わりますね。
スポーツの適齢期もずいぶん幅が広がったと思いました。
私は涙もろくなる適齢期のようで、
真央ちゃんの演技を見るたびに、よくまあ飽きもせず涙しています。




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秘すれば花

2014年02月22日 | 日記


昨日とは打って変わって、今日は静かなお稽古でした。
私を独り占めで、のんびりと、難しいお点前をしながら、
「一人もなんだか寂しいですね。」と。
そんなものかもしれませんね。

先日お家元の講座で聞いた、「毎日が本番」という言葉が、
最近は頭によく浮かびます。
稽古も毎日が本番。
どのような状況でも、教えるということは手を抜いてはいけないと。
肩の力は抜かなくてはいけませんが。
茶の湯を教えるということとね楽しむということの両立は、
なかなか難しいことといつも思います。
今は教えることを楽しんでいるといるという段階でしょうか。

稽古が終わってゆっくりとお雛様の前でお茶をいただきました。
「さぬきのおいり」という四国のお菓子。
まるでシャボン玉のように春の淡雪のように、
口に入れるとすっとなくなりました。


床にかけた花入れには開きそうで開かない椿のつぼみ。
一緒に寄り添う小さなつぼみを取ろうかなと思いましたが、
二つとも取れてしまいそうなので、これも自然の姿と、そのままに入れました。


「秘すれば花」という言葉がありますね。
世阿弥の『風姿花伝』にある言葉ですが。
「花」とは「面白いこと」「珍しいこと」ととらえるようです。

つまり「隠して秘密にするからこそ、それが露わになった時に感動を与えられる」
という演劇における理論ですね。
どんな花が咲くのかなと待つ気持ちも、そんな感動を期待してでしょうね。
このような言葉に触れると、茶の湯を楽しむ一人として、生涯で一度くらい、
お客様をわくわくさせるような、
「秘すれば花」の感動的なお茶事をしてみたいと思うのですが。

「秘すれば花」
日々の生活の中でも、私も少しは秘するものを持ちたいなと思いますが。
新しいことを仕入れると、全部言いたくなる私には無理なことかもしれません。




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怒涛の二日間

2014年02月21日 | お茶三昧


オリンピックをリアルタイムで見ようと早起きした朝、
三文の得で一仕事、お雛様を出しました。
なんだかしまったばかりのような気がします。
一年が本当にあっという間ですね。
これを見るとみなさん、
「うちも出さなくちゃ」です。

そのお雛様を眺めながら、この二日間は、
朝から夜まで、12時間労働でお稽古でした。
二週にわたる雪の影響もあって、
稽古に来る方が集中したこともあるのですが。
振替のできる日が、二月は二日少ないというのもあるでしょうか。



まともに昼食もとれなかったので、
合間に頂いたお菓子が、エネルギー源になりました。
「生もみじ」です。
皮がモチモチとしてとてもおいしくて、癖になりそうです。
こんな「もみじ饅頭」もあるのですね。
親友がわざわざ送ってくれました。


二月は日数が少ないのですが、
それが良かったこともあり、困ったこともあり。
若いころは働く日が二日少ないことを喜び、
早く給料日が来ることを喜びでしたが。
でも、今はやはり時間を損した感じがしますね。

ともかくも「お疲れ様」と自分で自分をねぎらって?ます。




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茶道具の美

2014年02月19日 | お茶三昧

染付辻堂香合


江戸時代の香合の価値を位置づけた、形物香合番付で、
西方最高位の「大関」に位置した名品です。
先日五島美術館でじっくりとみてきました。

毎月一度、「茶道具の美」というテーマの講座に参加しています。
今回は「香合」が取り上げられました。
今では大寄せ茶会の床の間に座っていますが、
元来は、表舞台に出るような格の高い道具ではなかった。
でもその一つ一つをよく見ると、見事な工芸品であることがわかります。

写真の染付の香合は、日本からの注文で、
明の時代に、中国の「景徳鎮窯」で焼かれたものです。
写真ではよく目にするものですが、実物との出会いは初めてだと思います。
もしかしたら、あまり意識のない時に、一度くらい見たかもしれないのですが。
何事も問題意識を持たないで出会っても、心に残らないものです。

香合の歴史的変遷、産地ゃ材質、用法について、
映像を交えての講義を聞きながら、、
もう何を聞いても細かいことはすぐ忘れてしまうと思いながらも、
だんだん「香合も」捨てたものではないと、愛着が出てきました。

話の合間に、受講者のお一人がお持ちになった、一冊の図録を見せていただきました。



フランスの政治家で元首相のジョルジュ・クレマンソーが集めた、
日本の香合3,500点の大コレクションのうち、600点の「珠玉の香合展」が、
1978年東京日本橋高島屋など各地で開催されたそうですが、
その時の図録です。
外国のコレクターは集め方が半端ではありませんね。
講師の先生はお若いころこれを手にして、ボロボロになるほど眺めたそうです。


茶碗に始まり、茶入れ、棗、 茶杓、 香合と、進むうちに、
それぞれの道具について別々に取り上げて頭に入れているのですが、
一つを深く知ることで、なぜか、
私の頭では茶室の中でバラバラに点在していた道具が、
少しずつまとまって見えてきたのが不思議です。

今ここに至って、知るは楽し!見るも楽し!!です。





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家元講座「裏千家」

2014年02月18日 | お茶三昧


同志社大学主催の、四回にわたる家元講座の今日は最終回。

裏千家の御家元の講演を聴くことができました。
茶の湯の集まりということではないということでしょうか、
いつも拝見する和服姿ではありませんでした。
私は実際の姿の良く拝見できる席でしたが、少し遠い方に配慮してか、
あまり広い会場ではありませんでしたが、
左右に大きなスクリーンが用意されていました。
映し出されたお顔は、だんだんお父様の大宗匠に似てこられたなと。
今まではあまり似ていらっしゃらないと思っていましたが。

演題は「一期一会」。
「利休七則」をはじめ、いくつかの言葉をあげて、
茶の湯に携わる人にということではなく、人としての日々の心の在り方について、
わかりやすくお話ししてくださっていました。

詳しい内容は、その場に足を運んだ事への褒美ですから、
ここに私の言葉で書くことはしませんが、
「人生は毎日が本番。足元を見て歩きなさい」ということでしょうか。

私にとっては
「また心を新たにして、茶の湯の道に精進しましょう」
という気持ちにさせていただいた講演だったと思います。

余談ですが、同志社大学の学長のお話によると、
昨年の大河ドラマのおかげか、例年より受験者が増えたということです。


例によって、ありがたいお話を聞く前と後は、
美味しいランチをいただき、面白そうなお店を覗いて歩く。


ランチは千疋屋のミックスサンド


思い残すことのない毎日を過ごすことを実践しておりますよ。




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雪どけの畠山記念館

2014年02月17日 | 日記



昨日は横浜の朝日カルチャーの、「茶席で親しむ掛け軸」の講座に。


掛け軸の話はとてもわかりやすい解説で、
軸の歴史や分類など、少しは頭が整理されたでしょうか。
興味深かったのは、良く軸に見られる禅語の解説でした。
私たちが普段解釈している表面上の読みより、本来の意味を知ると、
この言葉はうかつには語れないし、軸を掛けるときにも覚悟がいると。
その覚悟ができたうえで、その語ををさらっと掛ける。
そんな境地の一期一会を持てたらよいですね。

せっかく外出ですので、もう一つ楽しみをと、
友人のところによる予定も入れました。

約束まで空いた時間を、どのように過ごそうかと思っていましたが、
講師の先生に畠山記念館に行く予定ですがと誘われて、
優雅な時間調整ができることになりました。

畠山記念館への道も、館内も、まだ融けない雪で、
和服に草履の足元に注意しながらでした。




雪融けの庭を歩いて進むと、目の前に現れたのは、
雪の重みで倒れたこのような大木の姿でした。
その下を潜り抜けて、本館に向かいましたが、
自然の力の作り出した、緊張感のある風情かとも思われて。

午前中に「日曜美術館」で取り上げられたためでしょうか、
館内はいつもより人が多く学芸員さんの説明ももたれていました。
すでに、講師の先生の解説を聞いて学習済みでしたので、
私たちは、茶室にてお茶をいただいて一休みしました。

ここは、展示の数も多すぎないので、ゆったりと観賞ができますね。

今回はなぜか、濃茶器として使われた棗の端正な姿に目が留まりました。
真塗りの、何の蒔絵もない棗の見所を一つ見つけた思いです。

その後友人宅に到着して、
一時休んで食事の場所で他二名と合流。
アルコールとお料理とおしゃべりで、時は瞬く間に過ぎで。
雪の上を渡る冷たい風に身をすくめながらの、遅い帰宅。

久しぶりの一石三鳥の一日でした。





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雪のバレンタインデー

2014年02月15日 | お茶三昧

ハート型のお皿に、ショコラ餅(源吉兆庵製)



本当はこちらが正しい・・桃のお皿


すっかり大雪に見舞われた、昨日のバレンタインデー。
今週はこんなお菓子で男性をもてなしました。
女性の方にもおすそ分けしましたが、
和菓子屋さんの創意工夫には頭が下がります。

この二日間、お稽古に来られた方、来ることができなかった方、
いろいろなドラマがあったようです。
中には出張先からお帰りになれなかった方も。
季節のドラマチックな演出を、無事に味わって終われたら良しとしましょう。

お休みの方がいらしたことで、私の"教えたいエネルギー"が一点に集中したようで、
「今日はお一人だから、いいチャンスです。難しいお点前をじっくりとしましょう」
と急に真や行お点前をすることになった方も。
資格のない方は同席できないお点前ですから、こんな時は特別稽古をしてしまうことも。

「どうしましょう」といいながらも、皆さん「わかりました。頑張ります。」
と中身の濃いお稽古をして帰られました。

お近くだから来られたというものの、往き帰りの足元は大変だったと思います。

もう雪はこれで最後にして、いよいよ春到来を期待して。




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茶人の雪遊び

2014年02月14日 | お茶三昧


雪が降っても、風が吹いても、それを趣向で楽しんでしまうのが茶人か。

先日の大雪も融けぬうちに、今日もまた雪。
風流とか何とか言っていられるのも、一度まで。
もうそろそろ春の日差しが恋しいです。

こんな写真を送ってくださった方が。
雪を載せた器を水指に見立てての点前だそうです。
積もった雪を見て、以前体験したことを思い出してやってみたとか。
雪解け水での茶筅通しですか。面白そうですね。

大気汚染や、放射能汚染を考えたら、とてもできないでしょうが、
直接口に入れないならば楽しめそうですね。


朝作って、午後には融けてお辞儀をしている雪だるま


同じ雪をみても、私のしたことはこれです。
雪を見たら、雪だるましか思い浮かばない私は、
まだまだ修行がたりないようで・・。

ところで昨日、「利休にたずねよ」の直木賞作家、山本兼一さんが、
亡くなりましたね。57歳だったということです。
お若いですね。ご冥福をお祈り致します。




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贅沢な展示・五島美術館

2014年02月13日 | お茶三昧


会期も押し迫った今日、
五島美術館の「茶道具取合せ展」に行ってきました。

今日を選んだのは、ギャラリートークを聞きたいということもありました。
内容は「名物裂について」です。

学芸員の方が、「ぜいたくな展示ですねと言われました」
とおっしゃっていましたが、本当にそうでした。

今日はこれがメインですよというものが二~三点あれば、
それで十分満足と思うところなのに、
惜しげもなく並べて披露してくれていました。

あまりに有名な、古伊賀の水指「破袋」と鼠志野茶碗「峯紅葉」は、
何故にか懐かしさを感じてしまうのもおもしろいです。

展覧会では何か一つ心に留めて帰るというのが最近の目標なのですが、
今日は道具も十分満喫しましたが、大好きな裂地の展示ということで、
やはり、「名物裂手鑑」が目を引き付け、楽しませてくれました。
裂地が大好きな私は、あのようなものが手元にあったら、
毎日眺めては、うっとりとしていると思いますよ。

ギャラリートークでは、裂地全般の話でしたが、今回の収穫は、
なぜ同じ裂地なのに違う名前がついていたりするのか、
なぜ同じ名前なのに、違う文様だったりするのかが分かったこと。

反物としてわたってきた裂地を切り分けた事からなのですね。
興味のある話なのに、映像を見るために場内の明かりを落としたとたんに、
不覚にも睡魔が襲ってきましたが、肝心なところは聞き逃さなかったと思います。



帰りがけに、遅いランチをして帰りました。
和服姿でかぶりつくにはふさわしくないランチですが、
一度食べてみたいお店でしたので、わざわざ立ち寄りました。

今日は帰宅後に、夜の方のお稽古もがんばりました。
明日の雪の予報に、まえもってのお休みの連絡も入りました。
車の方も、電車の方も、皆さん無理をなさらないでほしいです。




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