
若いころは、
「お金があっても時間がない。」そんな時も。
私の若いころは、所得倍増、高度成長、
バブル景気と、一所懸命働けば、
ある程度満足な収入を得られました。
時間をお金で買うような生活も少しはできました。
さて、退職して年金生活に入った今は、
「時間はあってもお金がない。」
いえいえ前向きな言い方をすると、
「お金はないけれど時間はある」です。
そうなると、時短のためにお金をかける必要はないのですよね。
というわけで、私は今、
時間がかかっても、ゆっくり楽しんでやろうという気持ちを持つことにしています。
午後のおティータイムにも、
若いころせっせと集めた、気に入った器を出してきて、のんびりと。
お薄をいただきたい時も、
ちゃんと何かお点前をして、シャキッと。
以前はせかせかとやっていた夕飯の支度も、
少し早めい始めて、鼻歌交じりに野菜を切ったりしています。
こんな気持ちになったのも、
「易経」という本に、ちょっと触れたからです。
とても難解で、歯のたたない本なのですが、
優しい解説書に触れただけで、
少し人生観が変わりました。
老い先短い私が今更人生観なんて、おかしいのですが。
でも老後の不安を抱えて(もう十分老後ですが)、
鬱になったりするよりも、最後まで希望を持てた方が良いですものね。
お茶でもよく言われる「陰陽」。
この言葉を再認識させられました。
でも大切なのは、悟ることではなくて、悟り続けることですから、
この気持ちを持ち続けられるように、
日々新しい刺激を探したいと思います。
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「松風庵日記 心はいつもお茶日和」