「木守」とは晩秋にもぎ取らずに枝に残された柿の実のことですね。
先日こんなお菓子を頂きました。
「木守」というお菓子です。
その昔、千利休が好みの茶碗を長次郎に焼かせ、
七個を選んで六人の門弟に望みの物を取らせたところ、
趣のある捨てがたきお茶碗がひとつ残ったそうです。
利休はそのお茶碗に「木守」と銘をつけて愛でたということです。
このお菓子は、
そのお茶碗が後に伝わったゆかりの地「高松」のお菓子です。
今は現存しないお茶碗ということですが。
似たような話に、「俊寛」というお茶碗がありますね。
これは三井家所蔵で今も目にすることができます。
長次郎にお茶碗を三個焼かせて門人に送ったところ、
一つだけ残し二つは返されたところから、
鬼界ケ島に流された三人のうち二人は許されて、
一人残された俊寛の故事に因んで名ずけられたというお茶碗です。
お稽古でお茶碗の銘を聴かれて、
あれやこれやと悩むのが常のことですが、
こんな謂れを聞くことで、話がはずむ銘は楽しいですね。
先日の台風が去った後、急に秋らしくなりましたね。
「暑さ寒さも彼岸まで」とは本当に良く言ったものです。
台風の襲来の前日に眼科に行って、目の検査をしてもらいました。
「飛蚊症」らしきものは、
いまのところは特にほかに病気があるわけではないとの診断でした。
一週間後にもう一度ということで、まだ安心はできませんが、
なんとなく落ち着きました。
ここのところ周りの人にいろいろと「飛蚊症」経験談を聴くことが多く、
一番希望が持てた一言は、
「私はいつの間にか見えなくなったわよ。気にしてストレス貯めないことよ」
でした。
まあ先のことは分かりませんが、蚊が飛ぶくらい我慢しましょうと思いました。
美味しいものでも食べて健康でいれば、そのうち消えてしまうかもしれませんしね。
そんなことを考えていたら、田舎からおくってきたのでと、
「すだち」をたくさんいただきました。
それでこんな風にして、お稽古の皆さんにもおすそ分けしました。
私もすぐに、「サンマ」が目に浮かび、早速大根といっしょに買ってきました。
焼き立ての「サンマ」に大根おろしとすだち・・・美味しそうでしょ。
涼しくなって食欲もますます(食欲のないことがほとんどない私ですので)湧いてきます。
これからは味覚の秋をおいに楽しまなくてはね。
「今日は幼稚園が台風のために休園で、お稽古に伺えなくなりました。」
朝一番で、Kさんからこんな連絡が入りました。
出産して三カ月で、今月からお稽古に復帰した方です。
Kさんは、二十代前半でお稽古を始め、
その後、ご結婚をされ、
しばらくすると御主人もお茶を始められました。
その後一人目のお子さんが生まれました。
その時も四・五カ月で、御主人とお母様の協力のもと、
お稽古に復帰されました。
今年の二人目のお子さんを出産された時は、
私もさすがに、今度ばかりはおけいこ再開は無理かと思っていました。
しかし、三歳になる上の坊やが幼稚園に通うようになったので、
下のお子さんをお母様が見てくださるということで、
見事復帰されたのです。
朝お子さんを幼稚園に送ったその足でお稽古に見えます。
結婚して、子供ができたらお稽古事はしばらくお休みね・・
の常識を見事に跳ね返して、頑張っています。
今の御夫婦の希望は、お子さんが六歳になったら、
お茶のお稽古にを始めさせたいということだとか。
そしてなんと、子育て中のお仲間が、お稽古に復帰できるように、
何とか協力し合う「ママさんお稽古チーム」を作るのもいいですねと。
子供の面倒を見あっって、代わり番にお稽古をしてはというのです。
託児所付きお茶の稽古場なんて聞いたことがないので、
なるほどとその発想に感服してしまいました。
若い方の茶道人口かさびしいと言われていますが、
なんのなんの、なかなか未来は捨てたものではありませんね。
ちょっと飛蚊症で、黒いものがちらちらしただけで、
もうこれまでか・・・なんてしょんぼりなんてしていられないと思いました。
二世さんの面倒まで見るつもりで頑張らなくてはね。
なんだかとても勇気づけられました。
台風の接近で、夜のお稽古も皆さんお休みでした。
夜も更けて、外はやっと少し静かになりました。
台風も峠を越したようです。
皆さんのところは被害は大丈夫でしたか。
誘われて展覧会のはしごをしてきました。
先日NHKの番組で紹介していたという画家の「犬塚勉」さんが、
私達と同じ大学を同じころ卒業した人だということで、
ぜひ作品を見てみたいと思ったからです。
でもその犬塚さんは、残念なことに38才で山で遭難し、
すでに亡くなられていますが。
番組で紹介されたこともあって、
今まではあまり知られていなかった方ですが、
会場にはたくさんの人が訪れていました。
38才で終わってしまった短い時間の間に、多くの作品を残していたことと、
その作風の刻々と変化していったことに驚きました。
それだけ若い好奇心と自分にとっての真実を求める力の強さが、
みなぎっていた時間だったのだなと感じました。
生きていて、今私と同じ年になっていたら、
どんな姿を見せてくれたでしょうか。
考えると、それでも画家としてはまだ若いと言われる年齢なのですよね。
人生、時間を無駄にしなければ、
ずいぶん沢山のことを試すことができるのだなと思いました。
もうおそいかな・・いやまだまだ先は長いですよ。
そんな妙な勇気ももらえました。
日本橋の高島屋が会場でしたので、
久しぶりにデパートの中の資生堂パーラーで食事をしました。
一緒に行った友達は最近、南仏旅行から帰ってきたばかりで、
旅の土産話と、本当のお土産まで頂いて、
しばしゆっくりおしゃべりをして過ごしました。
そのあとせっかくなので、もう一つ楽しもうと、
出光美術館に。
こんな楽しそうな贅沢な展覧会でした。
上質の笑いを理解できたかどうかはまあさておいて、
ほとんどモノトーンに近い世界も、十分すぎるほど楽しみました。
ちょっとヒールのある靴で出かけたので、
美術展の梯子はさすがに足が疲れました。
行く場所が都会の中心なので、ちょっとまともないでたちで出かけますが、
展覧会はこれからはスニーカーに限るなと思ってしまいました。
最後はこの美術館のお気に入りサービスであるお茶を頂きながら、
眼下に見える、皇居と日比谷公園の緑を眺めての一休みで、
疲れを取って帰りました。
夜は南仏土産のお菓子でコーヒーを頂いて、
私の休日の最後を締めくくりましたよ。
最近ネットスーパーに登録しました。
お稽古でどうしても家を空けられない時が二三日続くと、
冷蔵庫の食材が乏しくなるので、
たいていは時間のあるときに籠城用の食料を確保しておくのですが。
自転車にも、車にも乗れない私は、あまり多くの買い物が一度ではできません。
それと、重いものをまとめて買いたいときなども助かると思ったからです。
週に一度くらいの割で、利用していますが、
これが今日の買い物です。
こんな風にして、いかにも自分で買い物をしたようにして、とどきますよ。
これだけのものを暑い中、汗をかきかき持ち帰るのも大変ですよ。
いつもは仕方なく買いたいものも、いくつかはあきらめて帰ってきてしまいます。
ネットスーパーだと15分くらいネットで品物を選んで注文すると、
ちゃんとその日のうちに届けてくれます。
もうお稽古をしながら、今日買い物をしないと明日の牛乳がない・・・
なんて心配しなくても済むのです。
考えてみたら、これから年を取って買い物が辛くなった時は助かりますよね。
ただし、買い物を足の運動にしたいという目的は果たせませんが。
それは又別の方法でしましょう。
それと、持ってきてもらえるからと、ついおまけの買い物もしてしまうのもあぶないかも。
案の定、私はそのたびに缶ビールをおまけに頼んでしまうのです。
気をつけなくてはね。
先日の中秋の名月、とてもきれいでしたね。
このころになると、月に兎のお茶碗を出して使います。
今年はうさぎ年ですから、
なおさら思い入れも深くなりますね。
お稽古で、お茶杓の銘に「玉兎」と答えたので、
「玉うさぎとはどんなうさぎでしょう・・」
ということになりました。
「玉のように丸丸とした兎のことかしら?」
・・・頭の中に丸丸とふとった兎が浮かび・・・
なんてバカなことを言いながら調べてみました。
困った時の「茶の湯の銘大百科」を紐とくと、
①月に住むと考えられていた兎
②月の異称
とありました。
どちらにしても、名月のころに使うにふさわしい銘ですね。
残暑もあと少しということですから、
秋の銘を楽しみながら、涼しくなるのを待ちましょうか。
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おはようございます。
今日も残暑が厳しそうですね。
ちょっと早めに起きた今朝です。
最近、視力が落ちたなと思っていたら、
二三日前から、目の前に蚊が飛び始めました。
「飛蚊症」というあれですね・・・
人の話には聞いていましたが・・・
私にもやってきた目の老化。
いまさらですが、ブルーベリーノサプリメントを飲み始め、
一時間早くPCを閉じて、おやすみなさいの生活に入りました。
お稽古で一日座っていると、
膝の痛さもだんだん辛くなりました。
これも酷使していることは確かですから、
いずれは悲鳴を上げるかも知りませんね。
今まで、何も気をつけるということしなかったので、
これ機会に、少し体のことを考えなくてはと思い始めました。
長く皆さんとお茶を楽しむためにも、
まだまだPCをライフも楽しむためにも。
一応違う病気が隠れているといけないので、
目医者さんに行ってきます。
皆さんも、健康に注意して
無理をしないでくださいね。
、
旅に出ると、必ず器を探してしまいます。
手ごろな大きさで、手ごろな値段で、
すぐ使えそうで、心ひかれたもの。
そんな器がひとつ手に入ると嬉しくなります。
八ヶ岳滞在中、ちょっと足を延ばして見つけた器のお店。
そのものずばりですね。
店内はこんな感じで、
数人の作家さんの作品が、
コーナーごとに分かれて展示してありました。
どの器もなかなか魅力的で、一つを選ぶのは難しかったのですが、
最後に選んだのは、
盛り付けたものを引き立たせてくれそうな、
そして優しく包みこんでくれそうな、
そんな感じのする白い器でした。
お店の方は、
「うちではこれにパスタを盛りつけたりしています。
こんもりと盛り付けると、見た目より量も多く入りますよ。」と。
まあ私はお菓子を盛った姿がまず頭に浮かびましたが。
鞄の隅に入れて持ち帰えり、
初使いは、秋の味覚を盛ってみました。
そして昨日はお稽古でやっと菓子器デビューを果たしました。
姫路の銘菓「玉椿」がほんのりとピンクで、
器の白の中に浮かんで見えて、いいなあと思いました。
散歩をすると必ず立ち寄りたくなるお店がありました。
リゾート地にぴったりの雰囲気のエントランスでしょ。
中は、素敵な陶器が並び
美味しそうな焼き菓子や、パンも。
こんな洒落た器で、コーヒーもいただけます。
写真よのも数倍も感じがいいカップで、一つ欲しいと思いました。
一日目は、雨でしたので、店内で過ごしましたが、
二度目に寄った時は、戸外の気持ちの良いテーブルで、
風の音と、小鳥の声を聴きながらのおしゃべりで、
時ののたつのを忘れました。
お土産に買ったのは、焼き菓子の「和くるみ」です。
旅から帰って早速お稽古で皆さんと味わいました。
次の機会にも、また寄ってみりたいお店になりましたよ。
三泊四日の八ヶ岳高原での夏休みから帰りました。
台風の影響ではっきりしなかったお天気も、
最終日の今日は、青空を背景に八ヶ岳も、
富士山も眺めることができました。
そんな天気に誘われて、清春芸術村に足をのばしました。
ルオーの作品が数多く展示されている「白樺美術館」が一番印象に残りましたが、
一隅にある変わった茶室も目を引きました。
一本足の茶室「徹」
残念ながら、上って中を見ることはできませんでしたが、
この茶室でお茶を一服とは、どんな気分でしょうね。
説明書きを読むと、なかなかの芸術家が、関わっているようですね。
きっと中は遊び心がいっぱいなのではと想像しますが。
少しの間、頭をからっぽにして過ごしましたが
明日からは日常に戻ります。
お稽古でお土産のお菓子を味わって頂きながら、
思い出話もちょっと聞いてくださいな。