まほろばの泉

亜細亜人、孫景文の交遊録にある酔譚、清談、独語、粋話など、人の吐息が感じられる無名でかつ有力な残像集です

政局というドタバタ    2009/6再

2017-10-12 11:02:26 | Weblog

弛緩した国家に特有の権力受託者のありさまは歴史の栄枯盛衰を紐解くまでもなく、将来の語り部のモノ種にもなろうかとスライドショーのように目の前に繰り広げられている。

じつは政局を語ることは数多の場面、たとえば人の離合集散や生産性、非生産性が語られるとき「政治」というものが存在するだろうが、なにも「※正しいことを行動し治める」のは議会と呼べる場所における議員の役割だけではない。身近な町会やモンスターペアレントと揶揄されるPTAにも政治は存在する。
※ 正は、(一)に(止) してはいけないこと、するべきことのボーダーラインを持つ意

夫々の範囲においてだが、安岡正篤氏は
「君、デモクラシーも人によってはデモクレージーになる。現在がそうだが頭では解決しない。道徳的習慣性だょ」と筆者に呟いた。

東京都のハナシだが都民が選ぶ議員なりの道徳的習慣性があった。あまり世俗にリンクすると部分閉塞に陥るので近づかないようにしているが、事象を総覧する意味で以下に引用する。





     

                夢よもう一度




<都議>厚遇突出 年収1740万円 公用車も国会議員並み
6月20日11時48分配信 毎日新聞
 衆院選の前哨戦として東京都議選(7月12日)がにわかに注目を集めているが、都議の破格の待遇をご存じだろうか。月給、海外視察、公用車の割り当てと、どれをとっても地方議員の中では突出した厚遇ぶりだ。国会議員と比べると--。【市川明代】

 都議の月給は税込み103万円で、都道府県で最高額。全国平均は83万円(08年4月現在)だ。期末手当と合わせると、年収は1740万円(09年度)になる。これと別に、調査研究用の政務調査費は1人月額60万円で全国一。本会議などに出席する際は、住所に応じて交通費が一律1万円か1万2000円支給される。年1人平均40回分で、徒歩で通える場所に住んでいてもよい。電車賃は23区内なら都庁まで高くても往復1000円前後、八王子まで特急を使っても2500円程度。実費精算が全国的な流れだが、見直しの機運は高まっていない。

 一方、国会議員の月給は130万円で期末手当と合わせた年収は2132万円(同)。また文書通信交通滞在費が月100万円、政務調査費にあたる費用が月65万円。交通費では、JRの無料パスや航空券が手当てされる。






               






 ◇海外視察に1人269万円

 都議会で過去4年間行われた海外視察は6回で、自民、民主、公明の都議30人が参加した。07年に民主がフィンランドやグリーンランドを訪れた際の費用は1人269万円。同年に自民がエジプトやスペインへ行った際はピラミッドやナイル川巡りも含み、1人228万円だった。

 「年15人、1回の日程は10日以内」との申し合わせがあるが、予算上の制限はない。共産党の調査によると、全都道府県で07年度に海外視察を実施したのは17議会。経費は1人平均82万円だった。

 豪勢な都議の視察に、中身が伴っているのかは疑問だ。昨年、自民・公明合同の視察と民主の視察を巡り、報告書に既存の文献からの「盗用」があったことが発覚している。





                

          
            ??????????



 ◇公用車の経費年2億円

 公用車も国会議員並みだ。都議会では議長、副議長と自民、民主、公明各会派の幹事長計5人に専用車がある。このほか自民に3台、民主と公明に各2台の会派専用車がある。共産はいずれも辞退している。さらにどの議員も使える車が8台。いずれも運転手付きだ。

 過去に選挙運動に使って問題になったため「利用も控え気味になった」(議会関係者)というものの、公用車の経費は昨年度で約2億円に上るとみられる。全国的には、公用車は正副議長だけというのが一般的だ。

 国会議員の公用車は衆院に136台、参院に100台。正副議長や各種委員会の委員長には専用車があり、残りを会派の人数比に応じ割り当てている。

 交通費支給額と実際にかかった費用との差額分を法務局に供託している後藤雄一都議は「議会はお友達クラブになっていて、厚遇を見直そうという声も上がらない」と話す。


以上の通りである。  これに嫉妬する愚か者はいない。




過日、久々の居酒屋カウンターで嘘噺を戯れていたら後ろで騒がしい男が講釈を垂れていた。聴き覚えがあったので振り返ると、以前筆者の主催していた小会(郷学)に参加していた男だった。もと衆議院議員だが逸話がある。
「なにも西洋文化圏の制度を真似たところで国民は消化不良を起こす。財政改革なら恩田杢(もく)、上杉鷹山、が有名だが、山田方谷の理財論が今は適宜だ。とくに政治を司る人間の問題が大切だ」と伝えたら、厚い本を二冊購入して一冊を置いていった。




            

          是々非々 政党拘束を破って独り起立する (時事)




かれは其れを読み解き決算委員会で宮沢総理や堺屋太一に質問している。彼等は暗記学校歴はあるし弁も立つが、日本人の情緒性を踏まえ、「信」を拠り所とした賢者による施策という西洋合理的教養ではピンと来ない理財論を自分のものとして発言した。
もちろん、彼等が懸命にペンを走らせたことは言うまでもない。

この頃,筆者の郷学研修会は政治家の卵が大勢参加していた。官房副長官や政経塾の塾長になった人もいたが、酒場のお騒がせ男は東北人らしく大らかな実直さと粘り強さを持っていた。これも,代議士になっている。



                


            右 卜部侍従   隣 安岡正明




会といっても「何々学校」「・・・塾」と称して入会金をせしめ、今どきの有名知識人を迎え、いとも高邁な珍説を聴きセミナー、研修会と称して群れとなった羊を集めている類ではない。





             

               郷学の集い


一時は松下幸之助、安岡正篤、中村天風の教えやエピソードを金屏風にして人集めをしていた会があったが、なかには新入社員研修と称して街頭で大声を上げたり、山籠りをしたりと催眠術紛いの手法を以って研修形態としていたものもいた。
まるでタレント養成校顔負けの入会金と会費を前納して、゛意味深くも意味の無い゛人間養成業が流行っていた。

また、そこから輩出した人々は政治家を始め、各種コンサルタント、経営セミナー集団、など企業の請負訓練や市場動向調査などの裾野を広げる、車でいえば電導コントロールであるデストロビューターのような役割を持っていた。

しかし、それら数多の乱造セミナーや塾は擬似を為すようなもので、本質の道徳的習慣性や立場の忠恕、はたまた利に処する姿に観る卑屈、迎合などは元のままで、ただ借用データーを頼りに争論を好む騒がしい人々を作り出してしまった。

つまり、別世界の感動やコントロールが効かないかのような心臓の鼓動は刺激であっても、鎮まりの思索は導かない。落ち着きのない世情はそのころからであったとの回想がある。




              

            日本の青年に  東京裁判判事ラダ・ビノード・パル




よく、それらしい人間は街頭でたすき掛けをした立候補者に似て、小泉ばりに絶叫する姿は通常とは色分けされる人間達である。人々はそれを知っているがその有様について大仰に声を張り上げて反抗もしない。ある意味では常人には真似のできないことをカラフルな色彩の服装をまとって騒ぎ立てる、これが議会制民主主義のシステムかと妙な気分にさせられるが、さして直接実利にかかわり無いと口をつぐんでいる。

それでもその手の人間の、失業対策、就職運動のような食い扶持確保の姿は消える気配が無い。その確保には慇懃にも頭を下げ卑屈になっても、まるで、゛金持ち喧嘩せず゛゛の風を装っている官吏の貰い扶持は、まだ議員の頭を下げ自らを欺く行為との費用対効果は官吏の生涯賃金計算からすれば可愛いものである。

また大阪は元気がいいが、東京のイベント知事はその点には興味が薄く、政治の要である人の「信」の置所のいい加減さと短絡的忘却をたよりに素餐を貪っている。その意味では都会人の思索と観照の衰え、つまり生き様、食い様のみに没頭してしまい、その日暮らしの面前考察しか出来なくなったのも同様にもみえる。



           

             桂林

あの天安門のときも帰国するとこの有様だった。しかし、中国は変わり日本は変わらない。
なにも車の数や軍事力ではない。どこにでも非生産的な職域に群れとして安住している者はいるが、歴史の問いかけを察知してダイナミックに変更を促す気転は隣国の若者にはある。

その群れが貧しくとも真の自由を毀損するとき動乱する。それは盲流かもしれないが、ともかく動きやすくするために、動く。それはドタバタではなくウエーブとなり浮かぶ舟を転覆させる。それを抑えるのが愚直で食い扶持を保障された警官吏であろうが躊躇しない。

またその智恵がある。力には反抗し、※ 矯めるために透過して歴史を切り開く。
※「矯める」悪弊を直す

国家の歴史を繋げるファンダメンタルとは、そのような気概が時節に応じて輩出し、そして犠牲をも厭わない人間の力をいうのであろう。

ドタバタしている時ではない

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