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A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

混沌のハードコア・プログレ~マーズ・ヴォルタ「ゴリアテの混乱」

2008年01月28日 23時51分42秒 | 素晴らしき変態音楽
これまたカッコいいアルバムを作ったものだ。テキサス出身のオルタナ・ロック・バンド、マーズ・ヴォルタの4thアルバム。元At The Drive-Inのメンバー、オマー・ロドリゲス・ロペス(g,作曲)とセドリック・ビクスラー・サヴァラ(vo,作詞)のふたりを中心とするバンドだが、その音楽性はイエス、クリムゾンといった往年のプログレッシヴ・ロックと現代のハードコアを融合させた異能サウンドである。絶え間ない変拍子に破壊的なギター、咆哮するサックス、のたうつ電子音/ノイズにエフェクト多用のハイトーン・ヴォーカル。実に様々な音が浮き上がる。全編75分を通して息つく間もない血管が切れそうなほどハイテンションなアルバムだ。聴くほうにも相当の体力が要求される。歌われる世界は旧約聖書を素材にした混沌としたストレンジ・ワールド。歌詞は怪奇小説か狂人の綴る日記のようだ。
3年前に彼らの来日公演を観たが、全てが組曲になっているかのような長時間演奏は思いのほかハードロックっぽく70's的な感触で、メンバーのアフロヘアーも相俟ってMC5のようだった。
オリジナル・タイトルは「The Bedlam(精神病院) In Goliath(聖書に出てくる巨人)」。"理解するのではない、美しくも残酷なこのカオスにおぼれてしまえばいいんだ!"とはCDの帯に書かれたキャッチ・コピーだが、まさに私たちはこの不条理なエネルギーを全身に浴びて身悶えすることしか出来ない。
メジャー・アーティストとしては現代アメリカン・ロックの最高水準といえる脅威の作品だ。
Mars Volta HP English

混沌に
快楽求める
中毒者

音楽誌でも評価が高く結構売れているらしい。世界が健全な証拠だ。

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