
変形ジャケットというとサンタナ「ロータスの伝説」の22面体ジャケをはじめ、ザ・フー「ライヴ・アット・リーズ」のおまけ付、グランド・ファンク・レイルロード「戦争をやめよう」やXTC「ザ・ビッグ・エクスプレス」の円形ジャケ、PIL「メタル・ボックス」の缶入りなど色々あるが、今回紙ジャケ化されたホースリップスのデビュー盤も凝った特殊ジャケットで有名な作品だ。アイルランドの伝統楽器コンサーティーナ(手風琴)を模した八角形で、表面は細かい模様が繰り抜かれている。今回紙ジャケ化にあたっては世界初のレーザー加工で繰り抜きを再現したというから、さすがストレンジデイズ・レコード、気合の入った一枚だ。インサートもCD袋も八角形に統一されており、価格が若干高いのも許しちゃう。
ホースリップスは70年代初頭にアイルランドで結成された。1972年にこのデビュー盤を自主制作でリリースした。自主制作でこの装丁は凄いが、内容もまた素晴らしい。コンサーティーナ、ティン・ホイッスル、イーリアン・パイプ、フィドル、マンドリン等民俗楽器を多用し、自らのルーツであるケルト音楽をベースにモダンなロックやプログレを融合した完成度の高いサウンドを聴かせる。同時代のブリティッシュ・ロックに比べ古臭さを感じさせない。この時代の英国ロックはとにかくクドかったもんね。その喧騒から一歩離れたアイルランドという田舎で育まれたために純度の高いサウンドが生まれたのだろう。その後イギリスは勿論、アイリッシュ・ロックの代表格として世界進出を果たし、1980年に解散するまでに12作のアルバムを発表している。
日本へは70年代後半に紹介されたので、私はパンク/ニューウェイヴのバンドだと勝手に思い込んでいた。彼らの音を初めて聴いたのは当時FM東京でやっていた「ライヴ・フロム・ザ・ボトムライン」という番組でだった。NYの名門ライヴハウス、ボトムラインでのライヴを月~金の毎日オンエアするという画期的な番組で、スティーヴ・ハケット(ジェネシスのギタリスト)、グラハム・パーカー(パブ・ロックの親玉)、ツーリスト(アニー・レノックス在籍)、インメイツ(60'sリバイバル・バンド。カッコいい!)などクセのあるミュージシャンの演奏が楽しめた。そこで流れたホースリップスのライヴは全くパンクではなく伝統的なプログレ・ハード・ロックだった。特に大きな感銘を受けたわけではないが彼らの曲の一節が今でも頭の中にこびり付いて離れない。
日本での知名度は低く、レコードも1stを除いてはレアではないが、こうして全タイトルがリイシューされたのには感慨深いものがある。
Horslips HP English
八角形
蛸の足だと
オクトパス
2004年に再結成され昨年25年ぶりのアルバムを出したそうだ。しぶとい人気のあるバンドである。
ホースリップスは70年代初頭にアイルランドで結成された。1972年にこのデビュー盤を自主制作でリリースした。自主制作でこの装丁は凄いが、内容もまた素晴らしい。コンサーティーナ、ティン・ホイッスル、イーリアン・パイプ、フィドル、マンドリン等民俗楽器を多用し、自らのルーツであるケルト音楽をベースにモダンなロックやプログレを融合した完成度の高いサウンドを聴かせる。同時代のブリティッシュ・ロックに比べ古臭さを感じさせない。この時代の英国ロックはとにかくクドかったもんね。その喧騒から一歩離れたアイルランドという田舎で育まれたために純度の高いサウンドが生まれたのだろう。その後イギリスは勿論、アイリッシュ・ロックの代表格として世界進出を果たし、1980年に解散するまでに12作のアルバムを発表している。
日本へは70年代後半に紹介されたので、私はパンク/ニューウェイヴのバンドだと勝手に思い込んでいた。彼らの音を初めて聴いたのは当時FM東京でやっていた「ライヴ・フロム・ザ・ボトムライン」という番組でだった。NYの名門ライヴハウス、ボトムラインでのライヴを月~金の毎日オンエアするという画期的な番組で、スティーヴ・ハケット(ジェネシスのギタリスト)、グラハム・パーカー(パブ・ロックの親玉)、ツーリスト(アニー・レノックス在籍)、インメイツ(60'sリバイバル・バンド。カッコいい!)などクセのあるミュージシャンの演奏が楽しめた。そこで流れたホースリップスのライヴは全くパンクではなく伝統的なプログレ・ハード・ロックだった。特に大きな感銘を受けたわけではないが彼らの曲の一節が今でも頭の中にこびり付いて離れない。
日本での知名度は低く、レコードも1stを除いてはレアではないが、こうして全タイトルがリイシューされたのには感慨深いものがある。
Horslips HP English
八角形
蛸の足だと
オクトパス
2004年に再結成され昨年25年ぶりのアルバムを出したそうだ。しぶとい人気のあるバンドである。