A Challenge To Fate

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麗しの80's UKガールズ・バンド達 Part 2~ドリーム・ポップ編

2013年01月21日 00時40分55秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


今日のブログ解析によると昨日一番多かった検索キーワードは「transvision vamp」で、閲覧記事の3位に2011年5月29日付記事「麗しのLate 80's UKガールズ・バンド達」がランクインしている。ブラから突然トラヴァ(Transvison Vamp)が浮上したのは不思議だが傾向としては悪くない。別にブラが悪いと言ってる訳ではないので念のため。読者の傾向に迎合する訳ではないが丁度これから新世代ドリーム・ポップの騎手Beach Houseのライヴに行く予定なので予習を兼ねて「ドリーム・ポップ」の視点から80'sガールズ・バンドを振り返るのもいいと思う。

ドリーム・ポップをwiki検索すると「1980年代中盤に誕生したロックのジャンルのひとつ。めまいを誘うような浮遊感のある音世界が特徴で、エコーやリバーブ、ディレイ・エフェクトなどを駆使して演奏される。」とありヴェルヴェッツやビートルズの影響を受けてコクトー・ツインズ、The Passions等4AD、クリエイションといったインディー・レーベルのアーティストが創始しシューゲイザー~ポストロック~インディーロックと継承されたという。私がドリーム・ポップという名称を知ったのはアソビ・セクスが自己のサイトで「ドリームポップワールド」を称していたことである。30年以上前からロックを聴いているが90年代まではジャンルとして「ドリーム・ポップ」が使われた覚えはない。多分2000年代のニューゲイザーやポストロックの興隆に応じて後付けで使われ始めたジャンルだと思うがどうだろう。

ドリーム・ポップと聞いて最初に思い出したのはThe Dream Academy。1985年ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモア等のプロデュースでデビュー。エレポップ全盛の当時のポップシーンにシンプルなアコースティック・サウンドの新鮮な風を吹き込みヒットした。夢繋がりの安易な連想だが曲を聴けばあながち間違っていないと思う。解散後ヴォーカルのニック・レアード=クルーズはピンク・フロイドのアルバムに参加、リード楽器担当の紅一点ケイト・セント・ジョンはロジャー・イーノと共演するなどプログレ繋がりの活動をした。



80's UKロックは後に女優やモデルとして活躍する女性アーティストを多数生んだ。トラヴァのWendy Jamesもそうだが、女優として最も成功したのはEighth WonderのPatsy Kensitに違いない。元々子役として活躍していたパッツィが1985年17歳の時兄のバンドに参加したのがEighth Wonder=第八感だった。彼女のアイドル的な魅力で日本やヨーロッパでは大ヒットしたが本国イギリスでは注目されず、2ndアルバム収録のペット・ショップ・ボーイズ書き下ろしナンバーでようやくヒット、前途洋々と思われたが間もなく解散状態に。パッツィはソロ&女優として活動。恋多き女としてダン・ドノヴァン(ビッグ・オーディオ・ダイナマイト)、ジム・カー(シンプル・マインズ)、リアム・ギャラガー(オアシス)と結婚・離婚を繰り返しゴシップ欄を賑わせた。



エイス・ワンダーの先輩格と言えるのがClare Grogan率いるAltered Images。バズコックスに影響され1979年にスコットランドで結成された彼らは1981年「Happy Birthday」の大ヒットで一躍人気バンドに。キュートさ弾けるクレアはニューウェイヴ・アイドルとして脚光を浴びる。1983年の解散後クレアはソロ・デビューすると共に女優としても現在まで活躍中。2012年にオルタード・イメージズ再結成、バナナラマやハワード・ジョーンズ等とのパッケージ・ツアーを続行中。←これ観たいんですけどっ!



同じく 80年代初頭のUKロック・シーンを彩ったのがStiffレコードからデビューしたオールガール・バンドThe Belle Stars。2 Toneのスカ・バンドThe Bodysnatchersを前身とする彼女たちはスカに留まらずロック/ポップの楽しさを追求したサウンドでレーベルメイトのマッドネスに続く成功を収めた。ホーンセクションを含む祝祭的演奏は狂乱の80年代を象徴する存在。



現在のゴスロリ・ファッションに影響を与えた存在として再評価されるグラスゴー出身のポップ・デュオStrawberry Switchblade。サイケデリックなメイクとポルカドット (水玉模様) を基調とした衣装でイケイケのエレクトロポップを歌い大ヒット。日本でも楽曲がCMで使われ年末の「世界紅白歌合戦」に出演する程の人気を誇ったが、活動1年半であえなく解散。二人のメンバーはそれぞれソロでジュリアン・コープやCoil、サイキックTV等と共演した。



ポール・ウェラーのレスポンドレーベルからデビューしたのがTracie。ポールがSmash Hit誌に出した「18-24歳の女性シンガー求む」という広告に応募したのがきっかけで契約に至ったというシンデレラ・ガール。ジャムやスタイル・カウンシルへのゲスト参加を経て1983年ソロ・デビュー、「ポール・ウェラーの秘蔵っ子」として注目を集める。モッズ感覚溢れるソウルフルなサウンドは浮ついた80年代には珍しく真摯なもの。1986年レスポンド・レーベル閉鎖後Polydorで2ndアルバムを録音するが未リリースのまま。トレイシーは本名のトレイシー・ヤングとしてラジオ・パーソナリティとして活躍中。



ドリーム・ポップではないがニューウェイヴ時代を象徴する日本人グループがFrank Chickens。1982年カズコ・ホーキら在英日本人を中心にロンドンで結成された彼らは「忍者」「フジヤマ」「カラオケ」「芸者」「ちょんまげ」など外国人の日本の既成イメージをデフォルメした楽曲で大きな話題となった。カズコは英国公共テレビ局チャンネル4の番組「カズコズ・カラオケ・クラブ」で司会を担当するなど活躍。フランク・チキンズはカズコを中心に在英日本人女性が入れ替わりで参加し活動継続中。アルトー・ビーツのユミ・ハラ・コークウェルも一時期メンバーだった。



写真はパッツィちゃん。男性読者は鼻血ブー(死語)必至であろう。

英国の
夢が弾ける
女の子

この特集も続くかもしれないなー。リクエスト歓迎DEATH!

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