A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【鰺tationの世界】危険信号/スカイズ/PANORAMA/屍/廃墟/それゆけ鰺tation #地下音楽への招待・外伝

2016年11月28日 02時25分16秒 | ロッケンロール万歳!


3年前から執筆していた書籍『地下音楽への招待』(LOFTBOOKS)が出版され、その関係で80年代前半の自分の音楽活動を振り返る機会が多い。当時は学生時代だが、本の性質上、学外での活動、主に『ぎゃてい』や『荻窪グッドマン』での地下音楽/フリーミュージックのことが中心になる。今の自分にとってそういった音楽が糧になったのは確かだが、大学のサークルでやっていたロックバンドも人生を形成する重要なレイヤーであることは間違いない。などと気張る必要もない。ただ単に当時のカセットを聴いてみたら悪くない、というよりかなり良かった、というのが正直な気持ち。
『鰺tation(アジテーション)』というバンド名は高3の時知り合ったドラマーの昔のバンドからパクった。メンバーチェンジは多少あったが、Bokko(vo)、Ozzy(b)、Purple(ds)、筆者(g)が基本形。1982年5月〜1986年5月の4年間活動した。最初は海外パンク/ニューウェーヴのコピーをやっていたが、1983年頃からオリジナル曲を書き始め、1984年以降は全曲オリジナルに。パワーポップやポジティヴパンク風のギターバンドだったが、次第にネオサイケ色が強くなりダークなサウンドになっていった。

危険信号

Science 科学の力で
Fiction 作り出した Dream

最後の叫びの 和音に合わせて
空気の動脈  ビートをきざむ

Science Fiction Dream
空気を ぬりつぶせ

System 組織の力で
Fiction はぐくみ出された Dream

凍った笑いの 旋律鳴らして
濾過した光で リズムを組み立てる

Science Fiction Dream
光を ぬりつぶせ

Silence 沈黙の谷間で
Fiction 破壊された Dream

壊れたテレビの 音色はじけて
宇宙の調和で  楽器を奏でる

Science Fiction Dream
宇宙を ぬりつぶせ
(1984.11.24)


スカイズ

水爆の宴がおわり
大地が冷えてゆく

風の中の少女が歌うたう
いつもの悲しみに
ラララ...

蟲たちの動きがとまり
死の灰が舞い降りる

土の中の亡霊がすすり泣く
いつもの悲しみに
ラララ...
(1984.11.24)


PANORAMA

ここから見渡す 戦場のパノラマ
最後の兵士も 倒れてしまった

太陽を 撃ち落とせ 
月面を 突き破れ

いびつにゆがんだ 地球のパノラマ
不毛の大地の 化石があるだけ

太陽を 朽ち落とせ 
月面を 空き破れ

遥かに見上げる 宇宙のパノラマ
星座の姿も 変わってしまった

太陽を 抜き落とせ
月面を 漉き破れ

無限に広がる 心のパノラマ
虚ろな夢にも 未来は見えない

太陽を 引き落とせ
月面を 浮き破れ
(1984.6.17)




引き裂かれた赤ん坊の足 あなたにあげるわ
死体置き場に行きましょうね 二人だけのパーティよ
萎れたバラは美しいねと あなたはポツリ言うでしょ
そして私は群がる蟻を 指先で潰して遊ぶ

だけどやっぱりあなたには 恋の言葉は似合わない
いつものように そっけない あなたの方が感じるわ

目をつぶると浮かんでくるの 楽しかった愛の日々
私が甘いムードに酔って うっとりしてるその間に
あなたはナイフ取り出して 私の背中に一突き
本当に愛しているんだなんて 決まり文句をつぶやく

だけどやっぱりあなたには 恋の言葉は似合わない
いつものように そっけない あなたの方が感じるわ

死体に群がる蠅に向かって 呪いの言葉吐きかける
やがてあなたは私の背中に 電気のコードを差し込む
100万ボルトの愛の電流 流し込むのね
すると私は人形のように そっと冷たく微笑む

だけどやっぱりあなたには 恋の言葉は似合わない
いつものように そっけない あなたの方が感じるわ
(1984.4.28)


廃墟

何もない 砂漠の谷間に ひとり
遠い声 枯れ果てた空 見上げ

呪われた城壁が暗闇から浮かび上がる
形の無い死の臭いが襲いかかる Nameless City

死に絶えた 神殿の中に ひとり
祈る声 朽ち果てた壁に 響く

血塗られた石像が暗闇に潜んでいる
音も無く滅亡が忍び寄る Nameless City
(1985.4.1)


それゆけ鰺tation

いばらの道を踏み越えて 
私はここへやってきた

孤独を愛する ひとりの少年が
ビルの上から ひらりと身を投げる

あなたを救う四人の戦士
それゆけ鰺tation

迫る嵐を切り裂いて
私はここへやってきた

世界制覇を企む 悪の音楽は
街中にあふれて 人の心を惑わす

あなたを救う四人の戦士
それゆけ鰺tation

沈む夕日を背に受けて
私はここに立っている

時間は息を切らして 全力で駆け抜ける
今しか出来ない 今しか歌えない

あなたを救う四人の戦士
それゆけ鰺tation
平和を願う四人の戦士
それゆけ鰺tation 
(1984.5.27)


鰺tation「スカイズ」


厳寒の
物理倉庫で
リハーサル




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