A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【霜月の夜のJ-ロック】きのこ帝国/ヤバイTシャツ屋さん/ザ・クロマニヨンズ/The Birthday/THE NOVEMBERS

2016年11月05日 01時11分58秒 | ロッケンロール万歳!


何月が好き?と訊かれたら10月と答える。神無月という字面と響きが好き。ブラッドベリの『10月はたそがれの月/October Country』が好き。でも翌月の11月も悪くない。十一は武士の士だし、「赤き血のイレブン」はかっこ良いし。「ノーベンバー」は一癖ありそう。最近地下音楽と地下アイドルしか聴いていないと思われているかもしれないが、元々の出自はジョニー・ウィンターとパンクロック。11月の頭に出たJ-ロックの新譜に冷たい心がホットに蕩ける。"霜が瞬く夜"の火照る気持ちが伝わるだろうか。

●きのこ帝国『愛のゆくえ』


メジャー・デビュー・アルバム『猫とアレルギー』から1年。配信シングル「クライベイビー」「夏の影」「愛のゆくえ」(映画 『湯を沸かすほどの熱い愛』主題歌)を含む、メジャー・セカンド・アルバム。“東京”から“クロノスタシス”に歩みを進めたように、また一歩新たな扉を開けた、新境地の楽曲が並ぶ傑作。

一番驚いたのがきのこ帝国のメジャー第二弾。1曲目の「愛のゆくえ」のシバくようなシューゲサウンドのど真ん中に、微動だにせず毅然として立つ佐藤千亜妃の囁き成分過多のヴォーカルに、身体の芯が凍り付くような脈動に震えた。この歌声は致命的にヤヴァい。前作に見られたビートナンバーは影を潜め、思索的なアンビエント感を湛えた豊穣の海が広がる。人を狂わす魔性の歌....相対性理論と対バンするべきだ。

きのこ帝国 - 愛のゆくえ Teaser



●ヤバイTシャツ屋さん『We love Tank-top』


2013年結成、2015年になり本格的に活動を開始。以降、“出れんのサマソニ!?2015”始め数々のオーディションライヴで賞を獲得、サーキットイベントでは軒並み入場規制という驚異の急成長を遂げている、予想の斜め上をいくメロコア界の異端児“ヤバイTシャツ屋さん”がなんとメジャーデビュー!

名前はネクロ魔のメンバーからも聞いていたが、正直最近流行のダンスロック芸人バンドのひとつと思い込んでいた。ところがどっこい芸人気質はあるものの、音の本質はロッケンロー。メロディックハードコアの行き過ぎた進化形として未聞のエキセントリクシティーを達成している。畳み掛ける男女ヴォーカルの掛け合いが、恋なんかしてる暇がないネット世代の電撃的恋愛小説を鳥獣戯画化する。

ヤバイTシャツ屋さん - 「あつまれ!パーティーピーポー」Music Video[メジャー版]



●ザ・クロマニヨンズ『BIMBOROLL』


ザ・クロマニヨンズ、通算10枚目のオリジナル・アルバム。通算15枚目のシングル「ペテン師ロック」他、収録。

デビュー10年目の10枚目。金太郎飴ロケンローがスピード感はそのままに、聴き手/演じ手の距離と密度を変えながら「ペテン師」のように騙くらかす。何を感じても何を思っても内と外に放出し続けるからストレスフリーでダンスOK。頭に「ネ」を付けて"ネ"クロ魔ニヨンズと呼べば、急激に距離が縮まる気がする。

ザ・クロマニヨンズ / ペテン師ロック (2016.9.16)



●The Birthday『夢とバッハとカフェインと』


結成10周年を迎えた2015年、2ヶ月連続シングル、ベスト・アルバム、通算8枚目のアルバムのリリース、そして3度目となる日本武道館公演と、怒涛の活動を行ってきたThe Birthday。新たな10年をスタートさせる、約1年5ヶ月ぶりのシングルリリースが決定。

実は結成はクロ魔ニヨンズより1年先輩。「ヲタんじょう日」を名乗るロケンロー暗黒団が、次のディケイドに突入した。タイトルを『夢と葉っぱとコカインと』と読み違えて、遂にチバが覚醒したと昂奮した。「ロケンローこそ最良のドラッグだから、大麻もシャブも必要ないぜ」と伝導して欲しい。

The Birthday - 夢とバッハとカフェインと (Music Video)


十一の月
十字架背負って
何処へ行く

●THE NOVEMBERS『ハレルヤ』


MAGNIPH/Hostessからのアルバムリリース第1弾として、2016年11周年を迎え、11月11日にはStudio Coast公演も発表されたTHE NOVEMBERSの6作目となるアルバムをリリース!バンドによるセルフ・プロデュースで制作され、バンドの世界観を余すところなく表現した作品に仕上がっている。

実はThe Birthdayと同期の2005年に結成され、11/11には11周年&リリースツアー最終日となるワンマン公演を新木場スタジオコーストで行うノーベンバーズがぶち上げたのが「1000年」。千年紀の祝賀会はネクロ魔柿崎李咲生誕イベントと被ってしまい悩ましい限り。

▲THE NOVEMBERS 「1000年」▲
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