A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

テレヴィジョン=the Instrumental & Improvisation Show=@新宿MARZ 2016.1.25(mon)

2016年01月27日 01時10分03秒 | 素晴らしき変態音楽


VINYL JAPAN/英国音楽 30th Anniversary GIGS
【TELEVISION】
=the Instrumental & Improvisation Show=

2016 Jan 25(mon)
新宿MARZ
Doors Open 18:30/Show Starts 19:30
Ticket in advance 6,800yen (inc VAT)
plus one drink charge at door of the venue



東京3公演、大阪1公演を盛況のうちに終え、テレヴィジョンJAPAN TOUR 2016最終公演は、トム・ヴァーレイン本人の提案によるインスト&インプロのみの特別パフォーマンス。通常のライヴでも10分近い長尺の即興演奏を聴かせる彼らが、いったいどのような演奏を展開するのか、興味は尽きない。同じ気持ちのファンが多いようで、新宿MARZはなかなかの盛況ぶり。通常公演よりも若いファンが多いように見える。

開演前のSEはサティや坂本竜一を思わせるアンビエントなピアノ曲。ROCKやPUNKとは一線を画すこの日のライヴのムード作りに効果的。15分押しでメンバーが登場。トムとジミー・リップは椅子に座ってのプレイなので、客席後方からは頭しか見えない。ストラト&テレキャスのシングルコイル特有の乾いた音色が重なり合い、クリスタルなデュエットが流れ出す。そのまま行けば迷子になりそうな二本のギターの行方を導くべきベースとドラムも心なしか足元が覚束ない。緩やかでリラックスした空気に包まれて、お馴染みのフレーズが奏でられ、テレヴィジョン・ナンバーをベースに、自由度の高い即興演奏が繰り広げられる。時に流麗なアンサンブル、時にベンチャーズ風インストロック、時にファンキービート、曲ごとに表情が変わっても、一貫して耽美なギターのトーンが生み出すポエティックなアトモスフェアに、映画を観ているような気分がした。犬の鳴き真似やジェスチャーを交えたブルーズが笑いを誘うが、チャップリン映画の哀感のあるユーモアに近い。たっぷり2時間超えの創造の宇宙の旅を終えて現世に戻った4人は、「マーキー・ムーン」の脱力ヴァージョンを哀愁の乱れ撃ちで終了させた。

テレビから
ギターの調べが
流れ出す

ジェームス・チャンスの翌日にテレヴィジョンを観るとは、まるで1978年のニューヨークさながらだが、38年の年月は、どちらにとっても円熟よりも深化の過程を検証するのに必要な時間だったと言えるだろう。再びこの地で相見えんことを祈って止まない。

TELEVISION / ORK'S LOFT 1974 (excerpts)




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする