A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ジャド・フェア/テニスコーツ@渋谷O-Nest 2011.3.6 (sun)

2011年03月08日 00時32分48秒 | 素晴らしき変態音楽
35年近くの活動歴を誇る"ローファイのカリスマ"、ジャド・フェアの2度目の日本ツアー。今回は殆どのライヴのサポートを日本のテニスコーツが努めた。前日に大友良英 One Day Ensembleで彼らを観たので二日連続のテニスコーツになる。

開場直前にO-Nestへ行くとジャド・フェアさん本人が物販デスクのあたりをうろうろしている。全然カリスマ性のない天然な雰囲気が好ましいオヤジさんだ。

私は一番に入場して最前列を確保。ステージ前に座り込んで開演を待っていると、会場はいつの間にか満員になっていた。しかも観客の殆どが20代とおぼしき若い世代なのに驚いた。ニルヴァーナやサーストン・ムーア、ヨ・ラ・テンゴやティーンエイジ・ファンクラブなどからリスペクトを受けているジャドさんは、さらに若い世代にも影響を与えているのだろう。

ステージにはギターアンプが一台とマイクが3本立っているだけのシンプル極まりないセッティング。3本のマイク?ということはジャドさんがテニスコーツと共演するのか?
その予想は見事に当たった。左からSaya嬢、ジャドさん、植野氏の並び。ジャドさんはテニスコーツの瑞々しいポップな歌に合わせて鼻歌を重ねたり口笛を吹いたり、Saya嬢の振りに合わせて腰を振ったり、会場を沸かせる。ジャドさんの参加でテニスコーツの演奏が表情豊かになった。40分のステージ。

続いてジャドさんのソロ。自分でペインティングしたカラフルなギターはチューニングはめちゃくちゃで、ネックが固定されておらず、ネックを動かすことで音程が変わるというユニークなもの。音程のある楽器というよりパーカッションに近い感覚。ヴォーカルがまた凄い。こちらも音程無視でマシンガンのように言葉を吐き出す。かなり捻くれたユーモアのある歌詞らしく、外人の客にはウケていた。英語が分からなくても何となくニュアンスが伝わってくる。ハーフ・ジャパニーズの頃と全く変わっていない無垢なサウンドが嬉しい。最後の方には「Jad & Nao」としてCDもある日本人パフォーマー、Naoさんとアカペラで歌ったり、再びテニスコーツと一緒に歌ったり、観客にマイクを向けて歌わせたり(私もしっかり歌いました)、やりたい放題の楽しいステージ。アンコールも2回やってくれて大満足。1960年代末にフランク・ザッパが街角から拾ってきた狂気の歌うたいワイルドマン・フィッシャーに通じるものを感じた。60分のステージ。

永遠の天然ロッカー、ジャド・フェアさんに心酔した夜だった。

いつまでも
ヘタウマ精神
忘れずに

ジャドさんのCDジャケットを飾る切り絵展が開催中である。
ジャド・フェア『セレブレート・ザ・セレブレーション



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