A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

カセットテープの夢~自宅録音の想い出

2008年08月15日 00時09分30秒 | 素晴らしき変態音楽
80年代前半、以前に書いたフライング・リザーズの登場に刺激されて、カセットデッキとラジカセを繋いでピンポン録音で自宅レコーディングを始めた。段ボールやスピーカーのコーンを叩いてバスドラの音を作り、空き缶やスプリングを叩いてスネアやシンバルの音を作った。ギターの弦を緩めてベースの音にしたり、古いカセットレコーダーのヘッドを逆に付け替えてテープの逆回転が出せるようにした。最初は「ジョニー・B・グッド」「ユー・リアリー・ガット・ミー」「ヒートウェーヴ」などオールディーズのカヴァーから始め、徐々にオリジナル・ナンバーを録音するようになった。家族の外出中を狙ってヴォーカル入れをした。
そのうちにレジデンツやスロッビング・グリッスル、大竹伸朗の19、フリージャズの影響を受けオルタナティヴな曲を作るようになった。録音レベルをオーヴァーさせて歪み捲ったサウンドを作ったり、カセットデッキのポーズボタンを細かくON/OFFすることで細かく変化する音列を録音する技法"Push Pop"も開発した。楽器もギター、ピアニカ、フルート、トランペット、ピアノ、縦笛など弾けもしないのに無理矢理トライした。
そうして出来たカセットテープを友人に送りつけて気持ち悪がられた。ピナコテカ・レコードにも送った覚えがある。
こうして生まれた2本の46分カセットは私の恥ずべき想い出だが、カセットプレイヤーが死滅しつつある今、二度と聴けないのではないかと心配している。ラジカセが動くうちにCDRにダビングしなければ。

予備校に
通いながらも
宅録だ

今の子供達は機材には恵まれているが、あの時代の手作りの歓びは格別なものだと思う。




コメント
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