クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

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10-08 No.16-1

2010年08月12日 20時33分26秒 | Weblog
<harmonia mundi>
ヤーコプス・モンテヴェルディ・オペラ・エディション
ヤーコプス指揮によるモンテヴェルディ・オペラの名盤の数々がお買い得価
格!しかも豪華装丁!

HML 5901427 3枚組 \4050
モンテヴェルディ:ユリシーズの帰郷(全5幕)
ユリシーズ[ウリッセ]:クリストフ・プレガルディエン(T)
ペネーロペ(ユリシーズの妻):ベルナルダ・フィンク(Ms)
テレーマコ(ユリシーズの息子):クリスティーナ・ヘグマン(Ms)
エウメーテ(ユリシーズの羊飼い):マーティン・ヒル(T)
エリクレーア(ユリシーズの乳母):ジョスリーヌ・タイヨン(Ms)
イーロ(ペネーロペの求婚者たちの寄食者/大食漢):ギ・ド・メイ(T)
ピザンドロ(ペネーロペの求婚者)、人間のはかなさ:ドミニク・ヴィス
アンフィーノモ(ペネーロペの求婚者):デーヴィッド・トーマス(Bs-Br)
アンティノオ(ペネーロペの求婚者):マーク・タッカー(T)
エウリーマコ(メラントーの恋人):イェルク・デュルミュラー(T)
メラントー(ペネーロペの侍女):ファリダ・スブラータ(Ms)
ミネルヴァ、運命:ロレイン・ハント(S)
ジュピター[ジョーヴェ]:オリヴィエ・ラルエット(Bs)
ネプチューン[ネットゥーノ]、時:ミヒャエル・ショッパー(Bs)
ジュノーネ、愛:マルティーナ・ボヴェ(Ms)
ナイアーデ:フランチェスカ・コンジュ(S)、エリザベート・ショル(S)
ルネ・ヤーコプス(指揮)コンチェルト・ヴォカーレ
録音:1992年6月【旧品番:HMC 901427(廃盤)】
1992年7月「東京の夏」音楽祭で2夜上演され、「92コンサート・ベストテン」
(音楽の友誌)で第1位に選出される(ケルン歌劇場公演の現代オペラ『ムツェ
ンスク郡のマクベス夫人』と1位を分け合いました)など各界から絶賛を浴び
た、ヤーコプスの「ユリシーズの帰郷」。日本におけるバロック・オペラ受
容の大きな第一歩として、日本の音楽史にとっても重要な来日でした。当CD
は、彼らが来日直前に日本公演と同一キャストにて録音したものです。トロ
イア戦争に出征したまま行方知れずのユリシーズの妻ペネーロペが、夫の留
守中に様々な男に言い寄られながらも貞淑を守り、ユリシーズも様々な困難
に見舞われながらも最後は妻ペネーロペの下に戻り大団円というこのオペラ。
語り部からペネーロペに言い寄る男の役など一人四役をこなした芝居の巧さ
が輝くドミニク・ヴィス、哀れな大食漢を演じるギ・ド・メイ、夫を待ちわ
びる切なさを見事に表現したフィンク。楽想の襞にまで入り込んだ響きで作
品に深みと広がりと力を与えているユングヘーネル、ディールティエンスと
豪華な顔ぶれの通奏低音陣。これらの豪華演奏者をまとめ上げ、自ら雄弁な
チェンバロで全てを統率しているヤーコプスが圧倒的なのは言うまでもあり
ません。冒頭から踏み込んだ深い響きで、えぐるような壮絶な表現・・・ど
の場面を聴いても、聴き手に強烈なイメージを呼び覚ます、気迫と美しさに
満ちた素晴らしい演奏です。1993年度レコードアカデミー大賞に輝いた大名
盤です。

HML 5901330 3枚組 \4050
モンテヴェルディ:歌劇「ポッペアの戴冠」(全3幕)
ポッペア/ダニエル・ボルス(S)
ネローネ(ローマ皇帝)/ギユメット・ロランス(Ms)
オッターヴィア(ローマ皇后)/ジェニファー・ラーモア(Ms)
オットーネ(ポッペアの夫)/アクセル・ケーラー(C-T)
セネカ(元老、哲学者、ネローネの師)/ミヒャエル・ショッペル(Bs)
ドルシラ(オッターヴィアの侍女)/レナ・ルーテンス(S)
乳母(オッターヴィアの乳母)/ドミニク・ヴィス(C-T)
アルナルタ(ポッペアの乳母)/クリストフ・ホンバーガー(T)
ルカーノ(宮廷人)/ギ・ド・メイ(T)
ルネ・ヤーコプス(指)コンチェルト・ヴォカーレ
録音:1990年2月【旧品番:HMC 901330(廃盤)】
モンテヴェルディの「ポッペアの戴冠」は、ヴェネツェアのサン・マルコ大
聖堂図書館所蔵の筆写総譜、ナポリのサン・ピエトロ・ア・マイエッラ音楽
院図書館所蔵の筆写総譜の2稿が存在しており、ヤーコプスはこれら双方を具
に研究してから録音に臨んでいます。いくつかの部分でナポリ稿を大きく取
り入れているのも特徴。皇帝ネローネは、ローマの騎士長オットーネの妻ポッ
ペアと不倫しています。皇帝ネローネの妃オッターヴィアは、その事実を嘆
いて、オットーネにポッペアの暗殺を命じますが、失敗におわります。最終
的にネローネとポッペアは結ばれ、王宮では愛の神が祝福する中、ポッペア
の戴冠式が行わるという内容のお話。シンフォニアの出だし、一転してきび
きびとリズミカルな後半との鮮やかな対比は見事。的確なテンポ設定、繊細
かつ創意に富んだ楽器の音色の選択と使い分けはさすがです。どんな場合に
も歌詞が決して曇らされることはなく、言葉のリズム、語りのスピードが活
きています。鮮やかな色彩とイメージに満ちた見事な演奏です。いつもなが
らドミニク・ヴィスの芝居の巧さには圧倒されます。最終的に愛は勝つ、と
歌い上げる最終の合唱の場面では歌唱陣も器楽陣も高らかに喜びに満ち満ち
た音色で圧巻です。

HML 5901553 2枚組 \2700
モンテヴェルディ:歌劇「オルフェーオ」(全曲)
オルフェーオ/ローレンス・デール(T)
エウリディーチェ、音楽/エフラート・ベン=ヌン(S)
女の使者/ジェニファー・ラーモア(Ms)
カロンテ/ポール・ジェリモン(Bs)
プルトーネ/ハリー・ペーテルス(Bs)
プロセルピナ/ベルナルダ・フィンク(Ms)
希望/アンドレアス・ショル(C-T)
アポロ/ニコラ・リヴァンク(Br)
ニンファ/エフラート・ベン=ヌン、マリー=ノエル・ド・カラタイ(SI)
マリア・クリスティーナ=キール、ベルナルダ・フィンク(SII)
牧人・霊/ドミンク・ヴィス、アンドレアス・ショル(C-T);
ゲルト・テュルク、リントン・アトキンソン(T);ニコラ・リヴァンク、
グリート・スミツ(Br);ウルリヒ・メッセタラー、ナタン・ベルク(Bs)
ルネ・ヤーコプス(指揮)コンチェルト・ヴォカーレ
録音:1995年1月【旧品番:HMC 901553(廃盤)】
驚くべき充実ぶり、音楽的深さ。オルフェーオとエウリディーチェの悲しくも
有名な物語を題材にしたオペラですが、結婚式の晴れやかかつ鮮やかに喜びの
リズムを刻む合唱と器楽、地獄の場面での厳粛かつ恐ろしいまでの雰囲気な
ど、聴き手の五感すべてを刺激するようなヴィヴィッドなオルフェーオです。




<CASCAVELLE>
VEL 3147 \2080
モーツァルト:
ディヴェルティメント第11番ニ長調 K.251
2つのピアノための協奏曲変ホ長調 K.365
交響曲第40番ト短調 K.550
IITTIフェスティヴァル・オーケストラ
フィリップ・アントルモン(指揮&ピアノ)
ラウラ・ミッコラ(ピアノ)
録音:2009年6月13日 IITTIフェスティヴァル(ライヴ)
2010年の5月の来日公演で健在ぶりを知らしめた巨匠アントルモン。最新録音
は彼のライフ・ワークでもあるモーツァルト、Iittiフェスティヴァルにおけ
るライヴ録音です。曲目はディヴェルティメント第11番、2つのピアノのため
の協奏曲 K.365(Cascavelleでお馴染みのミッコラとの共演)、そして交響曲
第40番。ピアノの名手として知られるアントルモンはNHKの教育テレビで放送
されたスーパーピアノレッスン「モーツァルト」の講師として日本でも大人
気のピアニストですが、近年は指揮活動を積極的に行っております。前作、
シンセン交響楽団とのショスタコーヴィチの「革命」(VEL 3137)は話題とな
りました。心地よいテンポ設定で演奏された交響曲第40番の本録音は、過剰
な演出は一切せず端正に音楽を紡ぎ出しております。




<naive>
V 5234 \2280
ヘンデル:水上の音楽、ロドリーゴ(序曲)
(1)組曲 ヘ長調 HWV 348
(2)組曲 ト短調 HWV 350
(3)組曲 ニ長調 HWV 349
(4)ロドリーゴ 序曲/ジーグ/サラバンド/マトロット/メヌエット/
ブレー/ガヴォット/パッサカリア(歌劇『ロドリーゴ』HWV 5より)
マルク・ミンコフスキ(指揮)
レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル・グルノーブル(ルーヴル宮音楽隊)
録音:2010年1月(グルノーブルMC2)
naive移籍後も絶好調のミンコフスキ、好評だったハイドンの交響曲集に続く
待望の新譜は、録音では初登場レパートリー、ヘンデルの水上の音楽です!
何度もコンサートで取り上げてきてからの録音ということもあり、まさに期
待を裏切らない出来栄え。有名なホーンパイプの楽章での、生き生きとした
リズムとホルンの高らかな咆哮、ニ長調の終曲ブレーでの限界スレスレの急
速なテンポ設定によるファンファーレでのトランペットの超絶技巧と華やか
な音色!ゴージャスに掻き鳴らされる通奏低音の厚みもあいまって、音の花
火のような豪華さと大迫力。ロンドンのテムズ河を舞台に1717年7月17日に行
われた豪華絢爛な川遊びのお祭りのために、ヘンデルが腕によりをかけて書
いた豪華な作品を、ミンコフスキはこれまた贅沢に華やかに鳴り響かせます。
「ロドリーゴ」は、ヘンデルの最初のイタリア・オペラで、1707年秋にフィ
レンツェで初演された作品。序曲とそれに続く7つの舞曲から成る管弦楽曲で
幕を開けます。ヘンデルのこのロドリーゴの幕開けの音楽の一部分はロンド
ンで17世紀から18世紀に特に流行していたベン・ジョンソン作の舞台「アル
ケミスト」の音楽に、用いられていたため、1710年にヘンデルがロンドンを
訪れるよりも前に既に、イギリスの聴衆はヘンデルの音楽を耳にしていたこ
とになります。このロドリーゴの音楽は、ヘンデルが体験したロンドンでの
祝宴へのいわば序曲であったといえるでしょう。特に印象的なのが、最終曲
のパッサカリアでのヴァイオリン・ソロ。ルーヴル宮音楽隊の弦楽奏者の音
色のたっぷりとした瑞々しさ、そして録音の巧みさを実感する出来栄えです。





<WERGO>
WER 6730 \2180
フレデリク・ジェフスキ(b.1938):不屈の民による36の変奏曲
カイ・シューマッハー(ピアノ)
録音:2009年1月
ジェフスキの「不屈の民変奏曲」は、チリの革命(抵抗)歌をもとにした、36
の変奏曲。ジェフスキはポーランド系アメリカ人で、1960年代ころからめざ
ましい活躍をしているピアニスト・作曲家。自身シュトックハウゼンやブー
レーズなどの作品を初演したこともあるピアノの名手であり、作曲をダッラ
ピッコラに師事、セリー音楽主義に影響を受けました。この作品は1975年に
作曲され、ピアニストのウルスラ・オッペンスに献呈されています。1時間
以上を要し、ジャズ、ミニマル・ミュージック、底力のある民俗音楽的要素、
そして超絶技巧や即興的な要素がちりばめられ、弾き手にも聴き手にも高度
なものが要求される20世紀ピアノ作品の傑作のひとつです。作曲者自身によ
る演奏の記録やアムランによる録音などが存在しますが、ここでは若手ピア
ニストのカイ・シューマッハーがエネルギッシュかつものすごい集中と迫力
で、冒頭にあらわれる主題旋律の物悲しくも力強い歌から最終楽曲の集結部
分での決然たる和音の連続まで、一気呵成に聴かせます。

WER 6719 2枚組 \2700
アリベルト・ライマン:メリュジーヌ(4幕のオペラ)
メリュジーヌ:マルレーネ・ミルド(S)、ピティア:テレサ・エルベ(Ms)、
マダム・ラペルーズ:ガブリエーレ・メイ(Ms)、
マックス・オルレアンダー:リヒャルト・キンドリー(T)ほか
ニュルンベルク・フィルハーモニカー
ペーテル・ヒルシュ(指揮)
録音:2007年5月
ディースカウらの伴奏者としても活躍している作曲家・ピアニストのアリベ
ルト・ライマンのオペラ世界初録音盤。題材になっているのは半人半魚のメ
リュジーヌ。幻想的な物語ながら、歌はかなり高度な技巧が要求される難し
いオペラとなっています。

WER 6734 \2180
ペトリス・ヴァスクス:四季-ピアノのための
(1)「四季」白い風景―春の音楽―緑の風景―秋の音楽
(2)「夏の夜のための音楽」
ヴェスタルド・シムクス(ピアノ)
録音:2009年9月(ライヴ録音/世界初録音)
静かに静かに、雪の音や風の音、葉がすれ合う音などがピアノで再現されま
す。「耳を澄ます」という行為に集中できる1枚です。

WER 6855 \2180
「戴冠式」
(1)バルタカス:(co)ro(na)
(2)レベッカ・サウンダース:cinnabar
(3)マグヌス・リンドベルイ:Joy
(4)クセナキス:タレイン
ムジークファブリーク
録音:2004-2006年
戴冠式・・・様々な人の思いが渦巻く儀式。名誉の戴冠もあれば祝福されな
い戴冠など色々あるでしょう。もはや戴冠式や貴族や王の威光を示すという
よりも、ゴシップの対象にすらなることもあります。王冠や栄光に様々な角
度から焦点をあてて作品を書いた、現代を代表する作曲家たちの一騎打ち。
クセナキスの作品「タレイン」の新録音が出たというのも貴重といえるでしょ
う。

WER 6577 \2180
アヒム・ボルンヘルト:作品集
(1)ナチュレル (2)コンセント (3)ラック (4)インフラロート (5)セピア
(6)アチェトン (7)ナチュレル
ヘリオス弦楽四重奏団
アンサンブル・フォルミンクス
ベルンハルト・ヴルフ(指)
フライブルク打楽器アンサンブル
録音:2008, 2009年
日本人には快く耳に響く虫の音も、西洋人にとっては不快なものであるとい
う話を聞いたことがありますが、まさにこれは西洋人の耳に聴こえる虫の声。
鈴虫の羽音のコンピューターによる再現なのに、どこか気持ち悪く聴こえる
から不思議です。ボルンヘルトは1966年生まれ、電子音楽を中心に活躍して
います。

WER 6578 \2180
サエド・ハダド(b.1972):作品集
(1)ル・コントルデジール (2)オン・ラヴI (3)オン・ラヴII 
(4)レ・ドゥ・ヴィザージュ・ドゥ・ロリアン 
(5)ミステリアスなエチュード (6)ザ・シュープリーム
アンサンブル・モデルン
録音:2008、2009年
サエド・ハダドは1972年ヨルダン生まれ。ドイツに住み、ベルギーで哲学を
学びびました。ラッヘンマンやデュサパンに師事。ローマ大賞も受賞した世
界が認める作曲家の真髄を味わえる一枚。一貫した集中力を奏者に求める作
風ですが、静寂と音について考えさせられる、哲学的な音楽です。カーヌー
ンなどヨルダン地方の楽器ももちいられており、興味深いサウンドの作品が
並びます。

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