<ALTUS>
ALT 180 \2450
ステレオ
ライヴ録音
(1)J.C.バッハ(1735-1782):
2つのオーケストラのためのシンフォニア ニ長調 作品18
(第3番 「エンディミオーネ」序曲)
(2)ヨハネス・ブラームス(1833-1897):交響曲第2番 ニ長調 作品73
ゲルハルト・ボッセ(指揮)
新日本フィルハーモニー交響楽団
録音:2009年3月26日 東京芸術劇場 大ホール ライヴ録音
1922年生まれ、87歳になるゲルハルト・ボッセは、ゲヴァントハウス管の第1コ
ンサートマスターを定年まで務めあげ、東京藝大教授に就任し、日本に居をかま
え既に15年。見識ある評論家や音楽ファンの方々よりなぜボッセ教授のCDがない
のか?との声も多くあがっておりましたが、当然期待通りの大演奏で、『絶品、
味わいなどではすまされない美しさと温かみあふれる真のブラームス』など評
され、また新日フィルも驚きの中欧サウンドを展開し、ブラインドテストをお
こなえば、ほとんどがヨーロッパ人のオケと答えるのでは!ゴールドベルク以来
巨匠ヴァイオリニスト指揮者との相性の良さを見せつけました!
ALT 179 \2450
ステレオ
ライヴ録音
ワーグナー(1813-1883):
(1)楽劇『ローエングリン』-第1幕への前奏曲
(2)楽劇『ジークフリート』-森のささやき
(3)楽劇『神々の黄昏』-ジークフリート ラインへの旅
(4)楽劇『タンホイザー』-序曲とバッカナール
(5)楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』-第1幕への前奏曲
リハーサル
(6)楽劇『神々の黄昏』-ジークフリート ラインへの旅 より
アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)
NBC交響楽団
録音:1954年4月4日、カーネギーホール、ニューヨーク(ライヴ録音)
復刻のノイズの無さ正確な音質に定評がある名人、中山実氏の復刻音です。モノ
ーラル・イメージが強烈なトスカニーニですが、広がる大音響に驚きで音そのも
のは、きつさの無い自然な音質です。マイスタージンガーのティンパニーの迫力
は流石!と申せましょう。おどろきました。
<ATMA>
ACD2 2593 \1850
ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュ(1708-1763):室内ソナタ集Vol.1
室内ソナタ ト短調「おおこうべは血にまみれ」(Ob,Vn,Va,Bc)
室内ソナタ ハ短調 Op.5(2Ob,Vc,Bc)*
室内ソナタ ハ長調 Op.4(トラヴェルソ,2Ob,Bc)
室内ソナタ ホ長調 Op.5B(オーボエ・ダモーレ,2Va,Bc)*
室内ソナタ イ短調 Op.5A(トラヴェルソ,Ob,オーボエ・ダモーレ,Bc)*
*世界初録音
ノットゥルナ【クリストファー・パラメータ(Ob,オーボエ・ダモーレ,指)、
ステファン・バード(Ob)、ミカ・パターマン(フラウト・トラヴェルソ)、
エレーヌ・プラウフ(Vn,Va)、キャスリーン・カジオカ(Va)、
カレン・カデラヴェク(Vc)、エリン・エリアール(Cemb)】
録音:2008年3月1.2&3日(ケベック)
ノットゥルナは管楽器作品のために作曲された作品を演奏する古楽アンサンブ
ル。アンサンブルのメンバーは18-19世紀の作品のスペシャリスト達が集結し、
オーボエ奏者のクリストファー・パラメータを中心に、まだ世にあまり出てい
ない作品の素晴らしさ、これまでにない表現の豊かさを追求すべき活動を続け
ています。
今回はシュヴァイトニツ(=シレジアは、現在のポーランド南西部からチェコ北
東部の地域)生まれの作曲家ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュの室内ソナタ集。
ヤニチュは1736年に皇太子フリードリヒ(後のフリードリヒ大王)の私設楽団の
一員となり、その後ラインスベルクに移り有名な「金曜アカデミー」を開始。
1740年にフリードリヒ即位に際して再結成された楽団のコントラヴァイオリン
奏者として活躍し、ベルリンで生涯を送りました。
ヤニチュはC.P.E.バッハやクヴァンツなど何人かの音楽家とともに宮廷舞踏会
などのために作曲依頼を受けるなど、当時高い評価を受け多くの著名人から支
持を集めていました。この室内ソナタも熟達した技法、音楽性に富み、旋律は
独特の雰囲気を持つ面白い作品が揃っています。
ACD2 2541 \1850
ヘンデル:ハープ曲全集
オラトリオ「エステル」-愉快な音とともに主を賞賛せよ*
オラトリオ「サウル」-シンフォニア
ハープ協奏曲 変ロ長調
オラトリオ「エステル」-愉快な音楽に汝の竪琴をあわせよ*
歌劇「ジュリアス・シーザー」-シンフォニア&汝のやさしい瞳を崇む*
歌劇「リナルド」-わたしを泣かせてください(スティーヴン・スタッブズ編)
オルガン協奏曲 第5番ヘ長調 Op.4(ハープ編)
オラトリオ「アレクサンダー・バルス」-聴け、聴け、彼は黄金の竪琴を鳴らす*
マキシネ・エイランダー(バロック・ハープ) シンディア・シーデン(S)*
シアトル・バロック・オーケストラ イングリット・マシューズ(Vn)
スティーヴン・スタッブズ(指&リュート)
録音:2008年10月20、21日バスティア大学内教会(シアトル)
ヘンデルがハープのために作曲した作品を1枚のCDに完全収録。ヘンデルは器楽
曲、オペラ、オラトリオ、協奏曲など様々な楽曲にハープを使用しています。
可憐なハープの音色とメランコリックな旋律が魅力的なハープ協奏曲のほか、シ
アトル・バロック・オーケストラの音楽監督スティーヴン・スタッブズは編曲し
た「わたしを泣かせてください」など柔らかく高雅なバロック・ハープの音色を
存分に堪能できる1枚です。
演奏は、シアトル出身のハープ奏者マキシネ・エイランダー。ヨーロッパ、北ア
メリカを中心にバロック・ハープ奏者のスペシャリストとして活躍しています。
また幅広いレパートリーと並はずれた歌唱で世界中から称賛されているコロラ
トゥーラ・ソプラノ、シンディア・シーデンの表現豊かな歌唱にも注目です。
シアトル・バロック・オーケストラはヴァイオリンのイングリット・マシュー
とハープシコード奏者バイロン・シェンクマンの2人によって結成されたアメリ
カ屈指のバロック・オーケストラ。
ACD2 2562 \1850
バルカレス・リュート曲集-17世紀スコットランド写本より
淑女の組曲、王の組曲、フランス組曲、組曲「甘美なる帝国」、
組曲「大地主のスコットランド人の旦那」、組曲「喜びへの別れ」
シルヴァン・ベルジュロン(リュート)
録音:2007年10月
バルカレスの写本はスコットランドのリュート音楽の唯一の手掛かりとなる重
要なもので、200ページを超える膨大な写本です。18世紀直前のスコットランド
の音楽の貴重な断片といえるでしょう。
リュート奏者のシルヴァン・ベルジュロンはATAMAレーベルで数多くの録音に参
加していますが、ソロはこれが初。優しいリュートの響きに心が洗われるよう。
<CASCAVELLE>
VEL 3144 \1480
(1)(3)モノラル
(2)ステレオ
(1)シューマン(1810-1856):チェロ協奏曲 イ短調 作品129
(2)マルティヌー(1890-1959):チェロ協奏曲(1955)
(3)ショスタコーヴィチ(1906-1975):チェロ協奏曲 変ホ長調 作品107
ピエール・フルニエ(チェロ)
(1)フェレンツ・フリッチャイ(指揮)
(2)ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)
(3)ヤッシャ・ホーレンシュタイン(指揮)
スイス・ロマンド管弦楽団
録音:(1)1957年2月6日,(2)1978年3月15日,(3)1962年12月19日、
ヴィクトリア・ホール、ジュネーヴ
このCDは「チェロの貴公子」と呼ばれたピエール・フルニエ(1906-1986)が1950
年代-70年代にかけてライヴ録音したスイス・ロマンド管弦楽団とのコンチェル
ト集です。スイス・ロマンド管弦楽団は、1918年アンセルメよって設立され、
一躍国際的な地位を築き上げられました。そのスイス・ロマンド管と巨匠フル
ニエの歴史がここに凝縮!フリッチャイとのシューマン(57年)は上品なポルタ
メントが美しく、モノラルながらのその堂々たる演奏に惹きこまれます。ホー
レンシュタインとのショスタコーヴィチ(62年)では緊迫したメロディを絶妙な
アーティキュレーションで熱演!そして、サヴァリッシュとのマルティヌー
(78年)ではその明るく快活なメロディを自由自在にコントロールした演奏で、
フルニエの妙技が堪能できます。各時代のフルニエの妙技に圧巻でございます。
VEL 3136 2枚組 \3960
サン=サーンス(1835-1921):
CD-1
(1)交響曲第1番 変ホ長調 作品2
(2)交響曲第2番 イ短調 作品55
CD-2
(1)交響曲第3番 ハ短調 作品78「オルガン付き」
(2)オンファーレの糸車 作品31
(3)ファエトン 作品39
(4)死の舞踏 作品40
(5)英雄行進曲 作品34
フランス国立管弦楽団
ヨエル・レヴィ(指揮)
CD-2(1)ヴィンセント・デュボア(オルガン)
録音:2009年パリ郊外 アルフォルトヴィル、メゾン・ド・オルケストル
フランス国立管によるサン=サーンスの交響曲全集の名盤と言えば、マルティノ
ンですが、ここに同管弦楽団の首席指揮者レヴィによる新名盤が誕生いたしまし
た!その指揮ぶりは非常に端正で硬派。楽譜を細部まで読み込んだ折り目正しい
演奏が好印象。交響曲全集に加え『死の舞踏』など管弦楽作品も収録された嬉し
い内容でございます。
ヨエル・レヴィはルーマニア生まれのイスラエル育ち。フランコ・フェラーラ、
キリル・コンドラシンのもとで研鑽を積み、1978年にはブザンソン国際指揮者
コンクールで優勝しました。その後、ロリン・マゼールのアシスタントとして、
クリーヴランド管弦楽団で指揮を学び、正指揮者となりました。2005年よりフ
ランス国立管弦楽団の指揮者となり、マーラーの交響曲第2番の演奏で絶賛され
ました。2008年には同管弦楽団の首席指揮者となり今後も勢力的演奏活動が期
待されます。
『オルガン付き』を演奏したヴィンセント・デュボアは世界的な若手オルガニス
ト。パリにてオリヴィエ・ラトリーに師事し、これまでにカルガリー、トゥール
ーズでの国際オルガン・コンクールで優勝。その後、各国でオルガン・リサイタ
ルを成功させております。
VEL 3059 \2080
ジュリアン=フランソワ・ツビンデン(1917-):
(1)トリオ前奏曲 作品4(1944-1946)
(2)4つの孤独な四重奏 作品17(1951)より レント「常ならぬ平静さ」、
アレグリッシモ「懐疑的なよそよそしさで」
(3)幻想ソナタ 作品54(1975-1976)
(4)トリオ・イメージ・エルヴェティク 作品65(1975,1982)
(5)タンゴ 作品73(1986)
(6)瞑想曲 作品90(1998)
(7)「M.A.R.C.」をともなう旅程 作品94(2000)
マーク・パンティヨン(ピアノ)
録音:2002年1月8,9日 エルネスト・アンセルメ・スタジオ、
ラジオ・スイス・ロマンド、ジュネーヴ
ジュリアン=フランソワ・ツビンデンは1917年、スイスのヴォー州ロール生まれ。
ピアノをマリー・パンテ、エルネスト・デコステール、声楽をシャルル・メイヤ
ー、ヴァイオリンをヘンリ・ガーバーにそれぞれ師事しました。様々な音楽経験
からレパートリーも広く、とりわけジャズに興味を持ち、独特の感性で100余の
作品(コマーシャル・ソング、オペラ、交響曲、協奏曲、ステージ・サウンド・
トラック、声楽曲、ピアノ曲)を作曲しました。ツビンデンは非常に多才で1947
年、ローザンヌのラジオ局のプロデューサーに招かれ、1965年にはスイス・ロマ
ンド放送の音楽放送部門のアシスタントヘッドに就任しました。クラシックを基
盤に様々なジャンルの音楽に貢献したとして1993年にはローザンヌ市よりゴール
ド・メダルを授与されました。
演奏のマーク・パンティヨンは1957年、アメリカのテキサス生まれ。両親よりピ
アノの手ほどきを受け、幼少より音楽に恵まれた環境で育ちました。現代音楽を
得意とし、ツビンデンの作品も積極的に演奏しております。『「M.A.R.C」をと
もなう旅程』はマーク・パンティヨンに捧げられた曲で、名前のマーク(MARC)
をMi-A-Re-C【ミ-ラ-レ-ド】と読み、この音からはじまる前奏曲から即興的な
変奏曲と展開されます。
<Harmonia Mundi France>
HMC 902035(CD+DVD) \2450(1枚価格)
シューベルト:
ギリシャの神々 D.677
フィロクテート D.540
アイスキュロスからの断章 D.450b
赦されたオレステス D.699
ヘリオポリス1 D.753
ヘリオポリス2 D.754
竪琴に寄す D.737
アティス D.585
海の静けさ D.216
トゥーレの王 D.367
ブロンデルからマリアへ D.626(
茂み D.646
羊飼い D.490
巡礼の歌 D.789
さすらい人の夜の歌 D.224
春の想い D.686
郷愁 D.851
十字軍 D.932
別れ D.475
+ボーナス メイキングDVD(リージョン・オール NTSC 17'38 字幕:英仏)
マティアス・ゲルネ(Br)
インゴ・メッツマッハー(P)
録音:2008年10,11月,2009年2月,ベルリン
大好評のゲルネのシューベルト歌曲集、第4集の登場です。今回は、古代ギリシャ
や伝説、十字軍など、古代に題材を採った詩の曲が多いのが特徴です。遥か昔
に思いを馳せるロマンティシズムが、ゲルネならではの滑らかで暗い美感に溢
れた声でしっとりと歌われています。リート・マニアなら唸らされること請け
合いの見事な出来栄えです。しかも伴奏ピアニストは、指揮者メッツマッハー
というから驚き。さすが知性派指揮者、音楽を丹念に掘り込みつつ、様式感は
崩さぬ名人芸を披露しています。ボーナスとしてメイキング映像を収録したDVD
が付いています。
<Grand Slam>
GS 2042 \2250
ステレオ
『驚異のコロラトゥーラ・ソプラノ、アラ・ソレンコワ』-
アラ・ソレンコワ・イン・ジャパン
(1)何故に夜のふけるまで(ロシア民謡)
(2)R=コルサコフ:オリエンタル・ロマンス(うぐいすとバラ)
(3)なつかしきヴォルガ(ロシア民謡)
(4)ハチャトゥリアン:やなぎ
(5)ブーニン:美しき君よ
(6)ドルハニヤン:つばめ
(7)シューベルト:アヴェ・マリア
(8)グノー:セレナーデ
(9)サン=サーンス:白鳥
(10)モニューシコ:黄金の魚
(11)アリャビエフ:うぐいす
(12)さくらさくら
(13)箱根八里
*ボーナス・トラック
(14)アリャビエフ:うぐいす
(15)ドニゼッティ:私は心の光(歌劇「シャモニーのリンダ」より)
(16)モーツァルト:復讐の心は地獄のように(歌劇「魔笛」より)
(17)ドリーブ:鐘の歌(歌劇「ラクメ」より)
アラ・ソレンコワ(ソプラノ)
(1)-(13)エフゲニー・カンゲル(ピアノ)
(14)グレゴリー・ストリャロフ指揮、モスクワ放送交響楽団
(15)-(17)キリル・コンドラシン指揮、ボリショイ劇場管弦楽団
録音:(1)-(13)1957年12月17日、東京・築地、ビクター吹き込み所、
(14)-(17)1954年頃(初発売:1956年)
使用音源:(1)-(10)、(12)-(14)(17)新世界レコード SH 7679、
(11)新世界レコード PH 14、(15)(16)メロディア D 3344
(1)-(13)(初発売:新世界レコード PLS-39、1958年4月)
■制作者より
水晶にもたとえられる美声、そして驚異的な音域を持つコロラトゥーラ・ソプラ
ノ、アラ・ソレンコワ。その彼女は1957年11月に来日し、全国各地で13回の公演
を行って多くの人々を感動させました。しかも離日直前、ソレンコワとピアノの
カンゲルはビクター吹き込み所で13曲をスタジオ収録し、これは後日LP発売され
大いに話題となりました。
残念ながらこの日本録音のマスター・テープは失われていますが、2005年7月、
LP復刻盤『ソレンコワ・リサイタル』(新世界レコード、SRCD-0007)として久々
に復活しました。しかし、そのSRCD-0007には残念ながら日本録音の1曲が欠け
ていましたが、このGS-2042では初めて全13曲を完全復刻しています(新世界レ
コードは2007年に廃業していますので、SRCD-0007の再発売はありません)。
さらに、ボーナス・トラックとして名唱として名高いメロディア音源を4曲加え
ました。このうち、ドニゼッティとモーツァルトは世界初CD化です。
■解説書の内容
公演のチラシやチケット、プログラムに掲載された写真、日本公演記録、舞台に
接した人の証言など、盛りだくさんの内容です(ただし、歌詞は大意のみで、対
訳は付きません)。
(以上、平林直哉)
●ソレンコワ略歴
アラ・ソレンコワは1928年、ロストフ州ミレロヴォ市生まれ。モスクワ高等音楽
院でバラノフスカヤに師事。その後は軽音楽の分野で活躍し、1956年(57年説も
ある)にボリショイ劇場の専属歌手となる。水晶にもたとえられる美しい声質と
驚異的に広い音域を持ち、アリアや民謡など、レパートリーは600曲以上もあっ
たと言われる。来日後、数年で引退したと伝えられている。
ALT 180 \2450
ステレオ
ライヴ録音
(1)J.C.バッハ(1735-1782):
2つのオーケストラのためのシンフォニア ニ長調 作品18
(第3番 「エンディミオーネ」序曲)
(2)ヨハネス・ブラームス(1833-1897):交響曲第2番 ニ長調 作品73
ゲルハルト・ボッセ(指揮)
新日本フィルハーモニー交響楽団
録音:2009年3月26日 東京芸術劇場 大ホール ライヴ録音
1922年生まれ、87歳になるゲルハルト・ボッセは、ゲヴァントハウス管の第1コ
ンサートマスターを定年まで務めあげ、東京藝大教授に就任し、日本に居をかま
え既に15年。見識ある評論家や音楽ファンの方々よりなぜボッセ教授のCDがない
のか?との声も多くあがっておりましたが、当然期待通りの大演奏で、『絶品、
味わいなどではすまされない美しさと温かみあふれる真のブラームス』など評
され、また新日フィルも驚きの中欧サウンドを展開し、ブラインドテストをお
こなえば、ほとんどがヨーロッパ人のオケと答えるのでは!ゴールドベルク以来
巨匠ヴァイオリニスト指揮者との相性の良さを見せつけました!
ALT 179 \2450
ステレオ
ライヴ録音
ワーグナー(1813-1883):
(1)楽劇『ローエングリン』-第1幕への前奏曲
(2)楽劇『ジークフリート』-森のささやき
(3)楽劇『神々の黄昏』-ジークフリート ラインへの旅
(4)楽劇『タンホイザー』-序曲とバッカナール
(5)楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』-第1幕への前奏曲
リハーサル
(6)楽劇『神々の黄昏』-ジークフリート ラインへの旅 より
アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)
NBC交響楽団
録音:1954年4月4日、カーネギーホール、ニューヨーク(ライヴ録音)
復刻のノイズの無さ正確な音質に定評がある名人、中山実氏の復刻音です。モノ
ーラル・イメージが強烈なトスカニーニですが、広がる大音響に驚きで音そのも
のは、きつさの無い自然な音質です。マイスタージンガーのティンパニーの迫力
は流石!と申せましょう。おどろきました。
<ATMA>
ACD2 2593 \1850
ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュ(1708-1763):室内ソナタ集Vol.1
室内ソナタ ト短調「おおこうべは血にまみれ」(Ob,Vn,Va,Bc)
室内ソナタ ハ短調 Op.5(2Ob,Vc,Bc)*
室内ソナタ ハ長調 Op.4(トラヴェルソ,2Ob,Bc)
室内ソナタ ホ長調 Op.5B(オーボエ・ダモーレ,2Va,Bc)*
室内ソナタ イ短調 Op.5A(トラヴェルソ,Ob,オーボエ・ダモーレ,Bc)*
*世界初録音
ノットゥルナ【クリストファー・パラメータ(Ob,オーボエ・ダモーレ,指)、
ステファン・バード(Ob)、ミカ・パターマン(フラウト・トラヴェルソ)、
エレーヌ・プラウフ(Vn,Va)、キャスリーン・カジオカ(Va)、
カレン・カデラヴェク(Vc)、エリン・エリアール(Cemb)】
録音:2008年3月1.2&3日(ケベック)
ノットゥルナは管楽器作品のために作曲された作品を演奏する古楽アンサンブ
ル。アンサンブルのメンバーは18-19世紀の作品のスペシャリスト達が集結し、
オーボエ奏者のクリストファー・パラメータを中心に、まだ世にあまり出てい
ない作品の素晴らしさ、これまでにない表現の豊かさを追求すべき活動を続け
ています。
今回はシュヴァイトニツ(=シレジアは、現在のポーランド南西部からチェコ北
東部の地域)生まれの作曲家ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュの室内ソナタ集。
ヤニチュは1736年に皇太子フリードリヒ(後のフリードリヒ大王)の私設楽団の
一員となり、その後ラインスベルクに移り有名な「金曜アカデミー」を開始。
1740年にフリードリヒ即位に際して再結成された楽団のコントラヴァイオリン
奏者として活躍し、ベルリンで生涯を送りました。
ヤニチュはC.P.E.バッハやクヴァンツなど何人かの音楽家とともに宮廷舞踏会
などのために作曲依頼を受けるなど、当時高い評価を受け多くの著名人から支
持を集めていました。この室内ソナタも熟達した技法、音楽性に富み、旋律は
独特の雰囲気を持つ面白い作品が揃っています。
ACD2 2541 \1850
ヘンデル:ハープ曲全集
オラトリオ「エステル」-愉快な音とともに主を賞賛せよ*
オラトリオ「サウル」-シンフォニア
ハープ協奏曲 変ロ長調
オラトリオ「エステル」-愉快な音楽に汝の竪琴をあわせよ*
歌劇「ジュリアス・シーザー」-シンフォニア&汝のやさしい瞳を崇む*
歌劇「リナルド」-わたしを泣かせてください(スティーヴン・スタッブズ編)
オルガン協奏曲 第5番ヘ長調 Op.4(ハープ編)
オラトリオ「アレクサンダー・バルス」-聴け、聴け、彼は黄金の竪琴を鳴らす*
マキシネ・エイランダー(バロック・ハープ) シンディア・シーデン(S)*
シアトル・バロック・オーケストラ イングリット・マシューズ(Vn)
スティーヴン・スタッブズ(指&リュート)
録音:2008年10月20、21日バスティア大学内教会(シアトル)
ヘンデルがハープのために作曲した作品を1枚のCDに完全収録。ヘンデルは器楽
曲、オペラ、オラトリオ、協奏曲など様々な楽曲にハープを使用しています。
可憐なハープの音色とメランコリックな旋律が魅力的なハープ協奏曲のほか、シ
アトル・バロック・オーケストラの音楽監督スティーヴン・スタッブズは編曲し
た「わたしを泣かせてください」など柔らかく高雅なバロック・ハープの音色を
存分に堪能できる1枚です。
演奏は、シアトル出身のハープ奏者マキシネ・エイランダー。ヨーロッパ、北ア
メリカを中心にバロック・ハープ奏者のスペシャリストとして活躍しています。
また幅広いレパートリーと並はずれた歌唱で世界中から称賛されているコロラ
トゥーラ・ソプラノ、シンディア・シーデンの表現豊かな歌唱にも注目です。
シアトル・バロック・オーケストラはヴァイオリンのイングリット・マシュー
とハープシコード奏者バイロン・シェンクマンの2人によって結成されたアメリ
カ屈指のバロック・オーケストラ。
ACD2 2562 \1850
バルカレス・リュート曲集-17世紀スコットランド写本より
淑女の組曲、王の組曲、フランス組曲、組曲「甘美なる帝国」、
組曲「大地主のスコットランド人の旦那」、組曲「喜びへの別れ」
シルヴァン・ベルジュロン(リュート)
録音:2007年10月
バルカレスの写本はスコットランドのリュート音楽の唯一の手掛かりとなる重
要なもので、200ページを超える膨大な写本です。18世紀直前のスコットランド
の音楽の貴重な断片といえるでしょう。
リュート奏者のシルヴァン・ベルジュロンはATAMAレーベルで数多くの録音に参
加していますが、ソロはこれが初。優しいリュートの響きに心が洗われるよう。
<CASCAVELLE>
VEL 3144 \1480
(1)(3)モノラル
(2)ステレオ
(1)シューマン(1810-1856):チェロ協奏曲 イ短調 作品129
(2)マルティヌー(1890-1959):チェロ協奏曲(1955)
(3)ショスタコーヴィチ(1906-1975):チェロ協奏曲 変ホ長調 作品107
ピエール・フルニエ(チェロ)
(1)フェレンツ・フリッチャイ(指揮)
(2)ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)
(3)ヤッシャ・ホーレンシュタイン(指揮)
スイス・ロマンド管弦楽団
録音:(1)1957年2月6日,(2)1978年3月15日,(3)1962年12月19日、
ヴィクトリア・ホール、ジュネーヴ
このCDは「チェロの貴公子」と呼ばれたピエール・フルニエ(1906-1986)が1950
年代-70年代にかけてライヴ録音したスイス・ロマンド管弦楽団とのコンチェル
ト集です。スイス・ロマンド管弦楽団は、1918年アンセルメよって設立され、
一躍国際的な地位を築き上げられました。そのスイス・ロマンド管と巨匠フル
ニエの歴史がここに凝縮!フリッチャイとのシューマン(57年)は上品なポルタ
メントが美しく、モノラルながらのその堂々たる演奏に惹きこまれます。ホー
レンシュタインとのショスタコーヴィチ(62年)では緊迫したメロディを絶妙な
アーティキュレーションで熱演!そして、サヴァリッシュとのマルティヌー
(78年)ではその明るく快活なメロディを自由自在にコントロールした演奏で、
フルニエの妙技が堪能できます。各時代のフルニエの妙技に圧巻でございます。
VEL 3136 2枚組 \3960
サン=サーンス(1835-1921):
CD-1
(1)交響曲第1番 変ホ長調 作品2
(2)交響曲第2番 イ短調 作品55
CD-2
(1)交響曲第3番 ハ短調 作品78「オルガン付き」
(2)オンファーレの糸車 作品31
(3)ファエトン 作品39
(4)死の舞踏 作品40
(5)英雄行進曲 作品34
フランス国立管弦楽団
ヨエル・レヴィ(指揮)
CD-2(1)ヴィンセント・デュボア(オルガン)
録音:2009年パリ郊外 アルフォルトヴィル、メゾン・ド・オルケストル
フランス国立管によるサン=サーンスの交響曲全集の名盤と言えば、マルティノ
ンですが、ここに同管弦楽団の首席指揮者レヴィによる新名盤が誕生いたしまし
た!その指揮ぶりは非常に端正で硬派。楽譜を細部まで読み込んだ折り目正しい
演奏が好印象。交響曲全集に加え『死の舞踏』など管弦楽作品も収録された嬉し
い内容でございます。
ヨエル・レヴィはルーマニア生まれのイスラエル育ち。フランコ・フェラーラ、
キリル・コンドラシンのもとで研鑽を積み、1978年にはブザンソン国際指揮者
コンクールで優勝しました。その後、ロリン・マゼールのアシスタントとして、
クリーヴランド管弦楽団で指揮を学び、正指揮者となりました。2005年よりフ
ランス国立管弦楽団の指揮者となり、マーラーの交響曲第2番の演奏で絶賛され
ました。2008年には同管弦楽団の首席指揮者となり今後も勢力的演奏活動が期
待されます。
『オルガン付き』を演奏したヴィンセント・デュボアは世界的な若手オルガニス
ト。パリにてオリヴィエ・ラトリーに師事し、これまでにカルガリー、トゥール
ーズでの国際オルガン・コンクールで優勝。その後、各国でオルガン・リサイタ
ルを成功させております。
VEL 3059 \2080
ジュリアン=フランソワ・ツビンデン(1917-):
(1)トリオ前奏曲 作品4(1944-1946)
(2)4つの孤独な四重奏 作品17(1951)より レント「常ならぬ平静さ」、
アレグリッシモ「懐疑的なよそよそしさで」
(3)幻想ソナタ 作品54(1975-1976)
(4)トリオ・イメージ・エルヴェティク 作品65(1975,1982)
(5)タンゴ 作品73(1986)
(6)瞑想曲 作品90(1998)
(7)「M.A.R.C.」をともなう旅程 作品94(2000)
マーク・パンティヨン(ピアノ)
録音:2002年1月8,9日 エルネスト・アンセルメ・スタジオ、
ラジオ・スイス・ロマンド、ジュネーヴ
ジュリアン=フランソワ・ツビンデンは1917年、スイスのヴォー州ロール生まれ。
ピアノをマリー・パンテ、エルネスト・デコステール、声楽をシャルル・メイヤ
ー、ヴァイオリンをヘンリ・ガーバーにそれぞれ師事しました。様々な音楽経験
からレパートリーも広く、とりわけジャズに興味を持ち、独特の感性で100余の
作品(コマーシャル・ソング、オペラ、交響曲、協奏曲、ステージ・サウンド・
トラック、声楽曲、ピアノ曲)を作曲しました。ツビンデンは非常に多才で1947
年、ローザンヌのラジオ局のプロデューサーに招かれ、1965年にはスイス・ロマ
ンド放送の音楽放送部門のアシスタントヘッドに就任しました。クラシックを基
盤に様々なジャンルの音楽に貢献したとして1993年にはローザンヌ市よりゴール
ド・メダルを授与されました。
演奏のマーク・パンティヨンは1957年、アメリカのテキサス生まれ。両親よりピ
アノの手ほどきを受け、幼少より音楽に恵まれた環境で育ちました。現代音楽を
得意とし、ツビンデンの作品も積極的に演奏しております。『「M.A.R.C」をと
もなう旅程』はマーク・パンティヨンに捧げられた曲で、名前のマーク(MARC)
をMi-A-Re-C【ミ-ラ-レ-ド】と読み、この音からはじまる前奏曲から即興的な
変奏曲と展開されます。
<Harmonia Mundi France>
HMC 902035(CD+DVD) \2450(1枚価格)
シューベルト:
ギリシャの神々 D.677
フィロクテート D.540
アイスキュロスからの断章 D.450b
赦されたオレステス D.699
ヘリオポリス1 D.753
ヘリオポリス2 D.754
竪琴に寄す D.737
アティス D.585
海の静けさ D.216
トゥーレの王 D.367
ブロンデルからマリアへ D.626(
茂み D.646
羊飼い D.490
巡礼の歌 D.789
さすらい人の夜の歌 D.224
春の想い D.686
郷愁 D.851
十字軍 D.932
別れ D.475
+ボーナス メイキングDVD(リージョン・オール NTSC 17'38 字幕:英仏)
マティアス・ゲルネ(Br)
インゴ・メッツマッハー(P)
録音:2008年10,11月,2009年2月,ベルリン
大好評のゲルネのシューベルト歌曲集、第4集の登場です。今回は、古代ギリシャ
や伝説、十字軍など、古代に題材を採った詩の曲が多いのが特徴です。遥か昔
に思いを馳せるロマンティシズムが、ゲルネならではの滑らかで暗い美感に溢
れた声でしっとりと歌われています。リート・マニアなら唸らされること請け
合いの見事な出来栄えです。しかも伴奏ピアニストは、指揮者メッツマッハー
というから驚き。さすが知性派指揮者、音楽を丹念に掘り込みつつ、様式感は
崩さぬ名人芸を披露しています。ボーナスとしてメイキング映像を収録したDVD
が付いています。
<Grand Slam>
GS 2042 \2250
ステレオ
『驚異のコロラトゥーラ・ソプラノ、アラ・ソレンコワ』-
アラ・ソレンコワ・イン・ジャパン
(1)何故に夜のふけるまで(ロシア民謡)
(2)R=コルサコフ:オリエンタル・ロマンス(うぐいすとバラ)
(3)なつかしきヴォルガ(ロシア民謡)
(4)ハチャトゥリアン:やなぎ
(5)ブーニン:美しき君よ
(6)ドルハニヤン:つばめ
(7)シューベルト:アヴェ・マリア
(8)グノー:セレナーデ
(9)サン=サーンス:白鳥
(10)モニューシコ:黄金の魚
(11)アリャビエフ:うぐいす
(12)さくらさくら
(13)箱根八里
*ボーナス・トラック
(14)アリャビエフ:うぐいす
(15)ドニゼッティ:私は心の光(歌劇「シャモニーのリンダ」より)
(16)モーツァルト:復讐の心は地獄のように(歌劇「魔笛」より)
(17)ドリーブ:鐘の歌(歌劇「ラクメ」より)
アラ・ソレンコワ(ソプラノ)
(1)-(13)エフゲニー・カンゲル(ピアノ)
(14)グレゴリー・ストリャロフ指揮、モスクワ放送交響楽団
(15)-(17)キリル・コンドラシン指揮、ボリショイ劇場管弦楽団
録音:(1)-(13)1957年12月17日、東京・築地、ビクター吹き込み所、
(14)-(17)1954年頃(初発売:1956年)
使用音源:(1)-(10)、(12)-(14)(17)新世界レコード SH 7679、
(11)新世界レコード PH 14、(15)(16)メロディア D 3344
(1)-(13)(初発売:新世界レコード PLS-39、1958年4月)
■制作者より
水晶にもたとえられる美声、そして驚異的な音域を持つコロラトゥーラ・ソプラ
ノ、アラ・ソレンコワ。その彼女は1957年11月に来日し、全国各地で13回の公演
を行って多くの人々を感動させました。しかも離日直前、ソレンコワとピアノの
カンゲルはビクター吹き込み所で13曲をスタジオ収録し、これは後日LP発売され
大いに話題となりました。
残念ながらこの日本録音のマスター・テープは失われていますが、2005年7月、
LP復刻盤『ソレンコワ・リサイタル』(新世界レコード、SRCD-0007)として久々
に復活しました。しかし、そのSRCD-0007には残念ながら日本録音の1曲が欠け
ていましたが、このGS-2042では初めて全13曲を完全復刻しています(新世界レ
コードは2007年に廃業していますので、SRCD-0007の再発売はありません)。
さらに、ボーナス・トラックとして名唱として名高いメロディア音源を4曲加え
ました。このうち、ドニゼッティとモーツァルトは世界初CD化です。
■解説書の内容
公演のチラシやチケット、プログラムに掲載された写真、日本公演記録、舞台に
接した人の証言など、盛りだくさんの内容です(ただし、歌詞は大意のみで、対
訳は付きません)。
(以上、平林直哉)
●ソレンコワ略歴
アラ・ソレンコワは1928年、ロストフ州ミレロヴォ市生まれ。モスクワ高等音楽
院でバラノフスカヤに師事。その後は軽音楽の分野で活躍し、1956年(57年説も
ある)にボリショイ劇場の専属歌手となる。水晶にもたとえられる美しい声質と
驚異的に広い音域を持ち、アリアや民謡など、レパートリーは600曲以上もあっ
たと言われる。来日後、数年で引退したと伝えられている。