<FIRST HAND RECORDS>
FHR 14 ¥1650
・プフィッツナー:チェロ協奏曲第1番ト長調Op.42 初CD化
オランダ放送管弦楽団、ボフミル・グレゴル(指揮)
録音:1980年1月10日オランダ、ヒルヴェルスムAVROスタジオ
・ジョン・マイヤー(1929-2004):プラチャンダ (1982)
ドゥルヴィ・デ・サラム(P)
録音:1983年ロンドン、コンウェイ・ホール
・ジョン・マイヤー:6つのラーガマーラ (1983)
ジョン・マイヤー(タンプーラー)
録音:1983年ロンドン、コンウェイ・ホール
ロハン・デ・サラム(Vc)
カザルスに「かれの世代で、こんなにも天賦の才に恵まれたものはほとんどいな
い」と言わしめ、ミトロプーロスが「稀にみる天才で、生まれながらの音楽家、
おどろくべき若いチェリスト」と評した、現代最高峰のチェリストのひとり、ロ
ハン・デ・サラムによるFIRST HANDS第2弾。
プフィッツナーが残した3つのチェロ協奏曲のうち、第1番と付番されるト長調の
曲は、1935年にデ・サラムの師、ガスパール・カサド(1897-1966)のために書かれ
たもの。演奏時間15分ほどの曲は、途中、木管やトランペットに印象的なフレー
ズも現れ、手の込んだ書法とソロ・パートのヴィルトゥオーゾ風のつくりが、プ
フィッツナーのほかの協奏曲にも通じる内容となっています。オリジナル音源は
1980年にオランダ・キリスト教放送連盟(NCRV)によって放送用に収録されたもの
で、このたびようやく初CD化となります。
カップリングにはジョン・マイヤー(1929-2004)の2作品を収録。古代インド語で
「作品群」を意味するプラチャンダ(Prabhanda)は、チェロとピアノによる8つの
小品からなる構造が「組曲」に近いもので、スリランカ出身のロハン&ドゥルヴィ
・デ・サラム兄弟のために書かれています。6つのラーガマーラ(Ragamalas)もま
た、ロハン・デ・サラムの委嘱で書かれた作品で、いずれも別のレーベルよりCD
化されていたことがありますが、入手難の状態が続いていたので、こちらも復活
は朗報といえます。
カルカッタ出身のマイヤーは、ボンベイでメーリ・メータなどに師事したのち、
奨学生としてロンドンの王立音楽院に学び、ロンドン・フィル、ロイヤル・フィ
ルのヴァイオリニストとして活動するかたわら、この頃からヒンドゥーの伝統と
西洋の古典様式との融合する作曲活動も展開しています。
<dB Productions>
DBCD 134 ¥2300
フレドリック・エースタリング
[1. パリ:朝の3時間、2. ナルキッソス、3. ロベルトとクララ、
4. アート:素晴らしく恐ろしい、5. テラス、6. サテュロス、
7. 愛人たちのワイン、8. 赤ん坊のためのかわいい言葉]
ヘルシングボーグ交響楽団、ノッルボッテン室内管弦楽団、
室内アンサンブルN、ヴォーカルハーモニン、トリオ・ガマン
録音:1、4、6:2011年3月、コペンハーゲン
2:2004年11月、アルヴィツヤル修道院、(世界初演)
3:2010年10月、ヘルシングボーグ・コンサートホール(世界初演)
5:2011年4月、ストックホルム 7:1999年1月、ストックホルム
スウェーデンの作曲家による、聴きやすい現代音楽のシリーズ「トータル・トナ
リティ」。今回はフレドリック・エースタリングです。彼の音楽は数多くの名門
アンサンブルや演奏家達―ヘルシンボーグ交響楽団、トビアス・ライングボーグ、
ノルボッテン・室内管弦楽団、ペッター・スンドクヴィスト、ヴォカレンアンサ
ンブル、フレドリック・マルンバーグ、室内アンサンブルN/Bトミー・アンダーッ
ソン、トリア・ガマン等―によって演奏されています。ソリストのダン・ローリ
ン、アコーディオンのアンドレアス・ボッレガードのうまさが引き立ちます。R.
シュトラウスばりの陶酔感のある和声の中に、ドラマチックな歌が展開され、ま
るでロマン派のオペラを聴いているような感じさえします。
DBCD 140 ¥2300
1. ケント・オロフッソン:アランビックIII(2007)
(エレクトリック・ギター、エレクトロニクス)
2. ヘンリク・フリスク:反復は全ての他の反復を反復する(2006)
(10弦のギター、エレクトロニクス)
3. ケント・オロフッソン:アランビックV(2008)
(チャランゴ、エレクトロニクス)
4. ラヴ・マングス:ヴィケン(2005) (ギター、バンジョー、コンピューター)
5. ケント・オロフッソン:アランビックIV(2007)
(エレクトリック・ギター、エレクトロニクス)
6. リチャード・カルペン:ストランドラインズ(2007)
(ギター、コンピューター)
シュテファン・エスターシオ
(ギター、チャランゴ、バンジョー、エレクトリック・ギター)
録音:2010年&2011年、スウェーデン
音楽を創造し、共有するに欠かせない「聴く」という行為に対し、様々な聴き方
の可能性を模索しようとする一枚。共有に際して最も重要であるコミュニケーショ
ンの本質は、音そのものの中に現れる―そのような信念を抱いて作られた音楽に
は、未だ聴いたことのないような深い静寂のイマジネーションが広がっています。
汀線というキー・コンセプトのもと、ある大まかな形式の中で、各々のディテー
ルがその曲の定義となるような規則に応じつつ、絶えず即興で生み出されていま
す。アランビック・シリーズでは、アコースティックやエレクトリックなど、
様々な種類のギターが登場し、エレクトロニクスやコンピューターなどと音の掛
け合いを行います。また、ラヴ・マングス作曲のヴィケンは子供時代に耳を傾け
るというもので、作曲家によれば、故郷エンケーピングの近くにある浜辺にイン
スパイアされたということです。魚、太陽、夢のイメージが交錯し、万物の発祥
となる海が目に浮かんできます。
シュテファン・エスターシオは、スウェーデンにおいて最も突出した新ジャンル
の音楽のソロ・プレイヤー。スウェーデンの新人グラミー賞を授与されて以後、
欧米、アジア各地でレコーディング、ツアーを実施しています。このアルバムは
彼の5作目に当たります。エレクトロニクスとギターのインターアクションに力
を注ぎ、ロザー・ザグロセク、ペーター・アンドレ・ヴァラード、マリオ・ヴェ
ンザゴ、フランク・オッル、トゥオマス・オリッラなどの指揮者と共演していま
す。他、現代音楽に関する論文も執筆しており、ワークショップなども行ってい
ます。
DBCD 145 ¥2300
1. マリン・バング:混乱した動き(2010)
2. イルヴァ・ルンド・バーグナー:ユーフォビア(2010)
3. クリスチャン・ウィンザー・クリステンセン:アンダンテ・コン・モート(2010)
4. レイ・ムナカタ:流れ落ちるハスの花(2008)
5. ニコライ・ウォルサーエ:残忍化した美(2010)
6. イェッペ・ジュスト・クリステンセン:グラウンド vol. 3(2005)
キュリアス・チェンバー・プレイヤーズ
録音:2010年11月18-21日、2011年8月15日、スウェーデン
レイ・ムナカタが指揮をとるキュリアス・チェンバー・プレイヤーズは、デンマ
ークやスウェーデンにおいて最も才能のある若手作曲家達から構成され、彼らは
自分のアイデア、芸術的信念、美学を分かち合い、親交を深めてきました。楽器
の持つ音色の幅をより広げ、斬新なメソードによる新音楽の可能性が力強く展開
します。特にムナカタの「流れ落ちるハスの花」、日本の演歌にインスピレーショ
ンを得ており、邦楽の本質をしっかりと掴んだリチャード・クライグのフルート
が、まるで尺八のような音楽表現を見事に聞かせてくれます。特殊な音響が作り
出す雰囲気をどうぞお楽しみください。
キュリアス・チェンバー・プレイヤーズは、2003年より幅広い新音楽の演奏(ハー
ド・コア・モダニズムからグラフィックによる偶然音楽まで等)を繰り広げてきま
した。コンサート現場の様々な状況に応じて自在に時空を操る点が特に注目を集
めています。これまでに、ヴィデオによる即興アート、演劇、タロット・メディ
テーション、舞踊、詩、香りとのコラボレーションによるパフォーマンスを重ね、
最近では風船、台所用品など日用品を用いた音楽表現の開発に従事しています。
今後も目の離せない演奏者です。
<haenssler>
=プレミアム・コンポーザーズ=
94 606 2枚組 ¥1980
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン&フルート名協奏曲集
[CD1]
ヴァイオリン協奏曲集「ラ・ストラヴァガンツァ」Op.4より
(1)第9番ヘ長調RV284
(2)第12番ト長調RV294 ヴァイオリン協奏曲集「ラ・チェトラ」Op.9より
(3)第3番ト短調RV334 (4)第4番ホ長調RV263a
(5)第8番ニ短調RV238 (6)第2番イ長調RV345
[CD2]
(1)フルート協奏曲ト短調「夜」Op.10-2 (2)同ニ長調「ごしきひわ」Op.10-3
(3)同ト長調F.VI:6 (4)同ハ短調F.VI:11
(5)同イ短調F.VI:7 (6)同ヘ長調「海の嵐」Op.10-1
スラミット・ヘッキ(Vn)、シルヴィー・ダンブラン(Fl)、
アンサンブル・ラ・パルティータ
録音:[CD1]1996年3月、[CD2]1995年4月、アルトシュテッテン(チューリッヒ)
ヨーロッパを中心に活動する名団体アンサンブル・ラ・パルティータによるヴィ
ヴァルディの協奏曲集。廃盤のため一度は入手困難となってしまっていた2つの名
盤を1つにまとめての復刻盤リリースとなります!多くの協奏曲を手掛けたヴィ
ヴァルディの作品の中でも有名な「ラ・ストラヴァガンツァ」と「ラ・チェトラ」
、そしてフルート協奏曲集op.10から珠玉の作品を収録。スラミット・ヘッキは
アンサンブル・ラ・パルティータと多く共演してきたスイス人ヴァイオリニスト。
チューリッヒでA.フィーツ、N.チュマチェンコらに師事し、チューリッヒを中心
に活動しています。フルート・ソロを担当するシルヴィー・ダンブランもまたア
ンサンブル・ラ・パルティータと親交深いフルート奏者。スイスを代表する名手
A.ニコレに師事し、高い評価を得ている名手です。アンサンブル・ラ・パルティ
ータの活気あふれる伴奏と共に、ソリスト達の明瞭かつ華麗な響きを堪能するこ
とが出来る名盤です。
94 607 2枚組 ¥1980
シューベルト:後期弦楽四重奏曲集
[CD1]
(1)第11番ホ長調D353
(2)第12番ハ短調「四重奏断章」D703
(3)第15番ト長調D 887
[CD2]
(1)第13番イ短調「ロザムンデ」D804(Op.29)
(2)第14番ニ短調「死と少女」D810
ヴェルディ四重奏団
録音:[CD1](1)1998年 (2)1997年 (3)1998年 [CD2](1)1997年 (2)1996年
瑞々しい音色と卓越したアンサンブルで日本でも高い人気を誇る名門アンサンブ
ル、ヴェルディ四重奏団によるシューベルト後期弦楽四重奏曲集。1996~1998年
にかけてシューベルトの弦楽四重奏曲全曲収録に取り組み、2009年にヘンスラー
より発売した全集(98 546)も高い評価を受けているヴェルディ四重奏団が、今回
は過去の録音から第11番以降の作品のみを集めたアルバムをリリースします!
ヴェルディ四重奏団の演奏は棘のない澄んだ音色と、柔和でおおらかなフレージ
ングが大きな魅力。彼らが奏でるシューベルトは、張り裂ける慟哭で聴衆の胸を
突くというよりも、美しくも哀しいふくよかな響きで体全体を包み込んでしまう
よう。ヴェルディ四重奏ならではの響きの美しさは何度聴いてもたまりません。
また、様々な作曲年代の作品を同時収録していた全集とは異なり、後期作品のみ
を味わい尽くす楽しみ方が出来るのは本アルバムならではといえましょう!晩年
のシューベルトの円熟した音楽に想いを馳せる名盤です。
<dB Productions>
DBCD 144 ¥2300
完全限定盤
ベートーヴェン:
(1)ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
(2)ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111
ハンス・レイグラフ(ピアノ)
録音:(1)1973年12月26日、(2)1980年7月7日 スウェーデン・ラジオ P2提供音源
[リマスタリング:2010-2011年、エリック・ニルソン(dB Productionsプロデュー
サー)]
スウェーデンのレーベルdB Productionsのプロデューサー、エリック・ニルソン
が思いをこめてリマスタリングしたスウェーデンの名ピアニスト、ハンス・レイ
グラフの渾身のベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番、第32番の初出録音です。
その並々ならぬ思いを彼は次のように述べています。「2009年、私はハンス・レ
イグラフに彼のコンサートで弾いていたベートーヴェンのピアノ・ソナタ第32番
を録音しないかと提案しました。すると彼からは前向きな返事がきました。しか
し、2010年の年末、彼の体調に異変があらわれ2011年2月にストックホルムの自宅
で帰らぬ人となってしまいました。私はあの時録音しておけばよかったと後悔に
しました…しかし、彼が1973年と1980年にベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31、
32番をスウェーデン・ラジオに録音していたことを知り、彼のトリビュート・ア
ルバムを作成することを決めました。彼の素晴らしい音楽を皆さまに届けたいと
思いで。」―エリック・ニルソン(dB Productionsプロデューサー)―
教育者としても有名だったレイグラフはザルツブルク・モーツァルテウム大学の
講師として後進の育成に携わり、永井幸枝、伊藤恵など彼に師事した著名な日本
人ピアニストも多くいます。ここに収録されたベートーヴェンはいずれもたっぷ
りとした出だしから神がかったほど透き通るタッチで弾き、一度聴いたら耳から
離れません。これだけ美しい奏法は他のピアニスト、特に現代では聴くことので
きない貴重な宝と言えましょう。
なお、このCDは完全限定盤となっております。
<Cascavelle>
VEL 3164 4枚組 ¥2700
CD-1
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調Op.15(カデンツァ:ブゾーニ)
録音:1956年12月16日、ニューヨーク、マンハッタン・センター
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op.19
録音:1956年12月14日、ニューヨーク、マンハッタン・センター
CD-2
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.37
録音:1956年12月6日、ニューヨーク、マンハッタン・センター
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58
録音:1956年12月6,7日、ニューヨーク、マンハッタン・センター
CD-3
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73『皇帝』
録音:1956年12月14日、ニューヨーク、マンハッタン・センター
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491(カデンツァ:フンメル)※
録音:1958年4月12日、ニューヨーク、マンハッタン・センター(ステレオ)
CD-4
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op.83※
録音:1958年4月4日、ニューヨーク、マンハッタン・センター(ステレオ)
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調Op.54※
録音:1958年4月5,6日、ニューヨーク、マンハッタン・センター(ステレオ)
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)、
ヨゼフ・クリップス(指揮)
シンフォニー・オブ・ジ・エア、RCA交響楽団
スイスのカスカヴェル・レーベルの注目シリーズ、ヨゼフ・クリップス・エディ
ション第4集はルービンシュタインを独奏にむかえたベートーヴェン全曲、ブラー
ムス第2番、モーツァルト第24番そしてシューマンのピアノ協奏曲集です。ベート
ーヴェンは1956年12月に集中的に録音されたものでルービンシュタインにとって
はじめてのベートーヴェン全曲録音になります(1970年代にバレンボイムとの同
全曲録音をしておりますが、その約20年前60代後半の録音にあたります)。とて
も60代後半とは思えないルービンシュタインの煌びやかで溌剌とした演奏はクリ
ップスの好サポートを得て、喜びに満ちた演奏となっております。この他のブラ
ームス、モーツァルト、シューマンはベートーヴェンの録音から2年後、1958年
に録音されたものですが、これはベートーヴェンの成功からルービンシュタイン、
クリップスの親交が深まり録音が実現しました。70歳も目前にしながらも難曲を
いとも簡単に弾きこなし、そして音楽的成熟していったルービンシュタインの演
奏にはただただ脱帽ですが、それはクリップスとの阿吽の呼吸からうまれるもの
だと再認識される録音集です。
FHR 14 ¥1650
・プフィッツナー:チェロ協奏曲第1番ト長調Op.42 初CD化
オランダ放送管弦楽団、ボフミル・グレゴル(指揮)
録音:1980年1月10日オランダ、ヒルヴェルスムAVROスタジオ
・ジョン・マイヤー(1929-2004):プラチャンダ (1982)
ドゥルヴィ・デ・サラム(P)
録音:1983年ロンドン、コンウェイ・ホール
・ジョン・マイヤー:6つのラーガマーラ (1983)
ジョン・マイヤー(タンプーラー)
録音:1983年ロンドン、コンウェイ・ホール
ロハン・デ・サラム(Vc)
カザルスに「かれの世代で、こんなにも天賦の才に恵まれたものはほとんどいな
い」と言わしめ、ミトロプーロスが「稀にみる天才で、生まれながらの音楽家、
おどろくべき若いチェリスト」と評した、現代最高峰のチェリストのひとり、ロ
ハン・デ・サラムによるFIRST HANDS第2弾。
プフィッツナーが残した3つのチェロ協奏曲のうち、第1番と付番されるト長調の
曲は、1935年にデ・サラムの師、ガスパール・カサド(1897-1966)のために書かれ
たもの。演奏時間15分ほどの曲は、途中、木管やトランペットに印象的なフレー
ズも現れ、手の込んだ書法とソロ・パートのヴィルトゥオーゾ風のつくりが、プ
フィッツナーのほかの協奏曲にも通じる内容となっています。オリジナル音源は
1980年にオランダ・キリスト教放送連盟(NCRV)によって放送用に収録されたもの
で、このたびようやく初CD化となります。
カップリングにはジョン・マイヤー(1929-2004)の2作品を収録。古代インド語で
「作品群」を意味するプラチャンダ(Prabhanda)は、チェロとピアノによる8つの
小品からなる構造が「組曲」に近いもので、スリランカ出身のロハン&ドゥルヴィ
・デ・サラム兄弟のために書かれています。6つのラーガマーラ(Ragamalas)もま
た、ロハン・デ・サラムの委嘱で書かれた作品で、いずれも別のレーベルよりCD
化されていたことがありますが、入手難の状態が続いていたので、こちらも復活
は朗報といえます。
カルカッタ出身のマイヤーは、ボンベイでメーリ・メータなどに師事したのち、
奨学生としてロンドンの王立音楽院に学び、ロンドン・フィル、ロイヤル・フィ
ルのヴァイオリニストとして活動するかたわら、この頃からヒンドゥーの伝統と
西洋の古典様式との融合する作曲活動も展開しています。
<dB Productions>
DBCD 134 ¥2300
フレドリック・エースタリング
[1. パリ:朝の3時間、2. ナルキッソス、3. ロベルトとクララ、
4. アート:素晴らしく恐ろしい、5. テラス、6. サテュロス、
7. 愛人たちのワイン、8. 赤ん坊のためのかわいい言葉]
ヘルシングボーグ交響楽団、ノッルボッテン室内管弦楽団、
室内アンサンブルN、ヴォーカルハーモニン、トリオ・ガマン
録音:1、4、6:2011年3月、コペンハーゲン
2:2004年11月、アルヴィツヤル修道院、(世界初演)
3:2010年10月、ヘルシングボーグ・コンサートホール(世界初演)
5:2011年4月、ストックホルム 7:1999年1月、ストックホルム
スウェーデンの作曲家による、聴きやすい現代音楽のシリーズ「トータル・トナ
リティ」。今回はフレドリック・エースタリングです。彼の音楽は数多くの名門
アンサンブルや演奏家達―ヘルシンボーグ交響楽団、トビアス・ライングボーグ、
ノルボッテン・室内管弦楽団、ペッター・スンドクヴィスト、ヴォカレンアンサ
ンブル、フレドリック・マルンバーグ、室内アンサンブルN/Bトミー・アンダーッ
ソン、トリア・ガマン等―によって演奏されています。ソリストのダン・ローリ
ン、アコーディオンのアンドレアス・ボッレガードのうまさが引き立ちます。R.
シュトラウスばりの陶酔感のある和声の中に、ドラマチックな歌が展開され、ま
るでロマン派のオペラを聴いているような感じさえします。
DBCD 140 ¥2300
1. ケント・オロフッソン:アランビックIII(2007)
(エレクトリック・ギター、エレクトロニクス)
2. ヘンリク・フリスク:反復は全ての他の反復を反復する(2006)
(10弦のギター、エレクトロニクス)
3. ケント・オロフッソン:アランビックV(2008)
(チャランゴ、エレクトロニクス)
4. ラヴ・マングス:ヴィケン(2005) (ギター、バンジョー、コンピューター)
5. ケント・オロフッソン:アランビックIV(2007)
(エレクトリック・ギター、エレクトロニクス)
6. リチャード・カルペン:ストランドラインズ(2007)
(ギター、コンピューター)
シュテファン・エスターシオ
(ギター、チャランゴ、バンジョー、エレクトリック・ギター)
録音:2010年&2011年、スウェーデン
音楽を創造し、共有するに欠かせない「聴く」という行為に対し、様々な聴き方
の可能性を模索しようとする一枚。共有に際して最も重要であるコミュニケーショ
ンの本質は、音そのものの中に現れる―そのような信念を抱いて作られた音楽に
は、未だ聴いたことのないような深い静寂のイマジネーションが広がっています。
汀線というキー・コンセプトのもと、ある大まかな形式の中で、各々のディテー
ルがその曲の定義となるような規則に応じつつ、絶えず即興で生み出されていま
す。アランビック・シリーズでは、アコースティックやエレクトリックなど、
様々な種類のギターが登場し、エレクトロニクスやコンピューターなどと音の掛
け合いを行います。また、ラヴ・マングス作曲のヴィケンは子供時代に耳を傾け
るというもので、作曲家によれば、故郷エンケーピングの近くにある浜辺にイン
スパイアされたということです。魚、太陽、夢のイメージが交錯し、万物の発祥
となる海が目に浮かんできます。
シュテファン・エスターシオは、スウェーデンにおいて最も突出した新ジャンル
の音楽のソロ・プレイヤー。スウェーデンの新人グラミー賞を授与されて以後、
欧米、アジア各地でレコーディング、ツアーを実施しています。このアルバムは
彼の5作目に当たります。エレクトロニクスとギターのインターアクションに力
を注ぎ、ロザー・ザグロセク、ペーター・アンドレ・ヴァラード、マリオ・ヴェ
ンザゴ、フランク・オッル、トゥオマス・オリッラなどの指揮者と共演していま
す。他、現代音楽に関する論文も執筆しており、ワークショップなども行ってい
ます。
DBCD 145 ¥2300
1. マリン・バング:混乱した動き(2010)
2. イルヴァ・ルンド・バーグナー:ユーフォビア(2010)
3. クリスチャン・ウィンザー・クリステンセン:アンダンテ・コン・モート(2010)
4. レイ・ムナカタ:流れ落ちるハスの花(2008)
5. ニコライ・ウォルサーエ:残忍化した美(2010)
6. イェッペ・ジュスト・クリステンセン:グラウンド vol. 3(2005)
キュリアス・チェンバー・プレイヤーズ
録音:2010年11月18-21日、2011年8月15日、スウェーデン
レイ・ムナカタが指揮をとるキュリアス・チェンバー・プレイヤーズは、デンマ
ークやスウェーデンにおいて最も才能のある若手作曲家達から構成され、彼らは
自分のアイデア、芸術的信念、美学を分かち合い、親交を深めてきました。楽器
の持つ音色の幅をより広げ、斬新なメソードによる新音楽の可能性が力強く展開
します。特にムナカタの「流れ落ちるハスの花」、日本の演歌にインスピレーショ
ンを得ており、邦楽の本質をしっかりと掴んだリチャード・クライグのフルート
が、まるで尺八のような音楽表現を見事に聞かせてくれます。特殊な音響が作り
出す雰囲気をどうぞお楽しみください。
キュリアス・チェンバー・プレイヤーズは、2003年より幅広い新音楽の演奏(ハー
ド・コア・モダニズムからグラフィックによる偶然音楽まで等)を繰り広げてきま
した。コンサート現場の様々な状況に応じて自在に時空を操る点が特に注目を集
めています。これまでに、ヴィデオによる即興アート、演劇、タロット・メディ
テーション、舞踊、詩、香りとのコラボレーションによるパフォーマンスを重ね、
最近では風船、台所用品など日用品を用いた音楽表現の開発に従事しています。
今後も目の離せない演奏者です。
<haenssler>
=プレミアム・コンポーザーズ=
94 606 2枚組 ¥1980
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン&フルート名協奏曲集
[CD1]
ヴァイオリン協奏曲集「ラ・ストラヴァガンツァ」Op.4より
(1)第9番ヘ長調RV284
(2)第12番ト長調RV294 ヴァイオリン協奏曲集「ラ・チェトラ」Op.9より
(3)第3番ト短調RV334 (4)第4番ホ長調RV263a
(5)第8番ニ短調RV238 (6)第2番イ長調RV345
[CD2]
(1)フルート協奏曲ト短調「夜」Op.10-2 (2)同ニ長調「ごしきひわ」Op.10-3
(3)同ト長調F.VI:6 (4)同ハ短調F.VI:11
(5)同イ短調F.VI:7 (6)同ヘ長調「海の嵐」Op.10-1
スラミット・ヘッキ(Vn)、シルヴィー・ダンブラン(Fl)、
アンサンブル・ラ・パルティータ
録音:[CD1]1996年3月、[CD2]1995年4月、アルトシュテッテン(チューリッヒ)
ヨーロッパを中心に活動する名団体アンサンブル・ラ・パルティータによるヴィ
ヴァルディの協奏曲集。廃盤のため一度は入手困難となってしまっていた2つの名
盤を1つにまとめての復刻盤リリースとなります!多くの協奏曲を手掛けたヴィ
ヴァルディの作品の中でも有名な「ラ・ストラヴァガンツァ」と「ラ・チェトラ」
、そしてフルート協奏曲集op.10から珠玉の作品を収録。スラミット・ヘッキは
アンサンブル・ラ・パルティータと多く共演してきたスイス人ヴァイオリニスト。
チューリッヒでA.フィーツ、N.チュマチェンコらに師事し、チューリッヒを中心
に活動しています。フルート・ソロを担当するシルヴィー・ダンブランもまたア
ンサンブル・ラ・パルティータと親交深いフルート奏者。スイスを代表する名手
A.ニコレに師事し、高い評価を得ている名手です。アンサンブル・ラ・パルティ
ータの活気あふれる伴奏と共に、ソリスト達の明瞭かつ華麗な響きを堪能するこ
とが出来る名盤です。
94 607 2枚組 ¥1980
シューベルト:後期弦楽四重奏曲集
[CD1]
(1)第11番ホ長調D353
(2)第12番ハ短調「四重奏断章」D703
(3)第15番ト長調D 887
[CD2]
(1)第13番イ短調「ロザムンデ」D804(Op.29)
(2)第14番ニ短調「死と少女」D810
ヴェルディ四重奏団
録音:[CD1](1)1998年 (2)1997年 (3)1998年 [CD2](1)1997年 (2)1996年
瑞々しい音色と卓越したアンサンブルで日本でも高い人気を誇る名門アンサンブ
ル、ヴェルディ四重奏団によるシューベルト後期弦楽四重奏曲集。1996~1998年
にかけてシューベルトの弦楽四重奏曲全曲収録に取り組み、2009年にヘンスラー
より発売した全集(98 546)も高い評価を受けているヴェルディ四重奏団が、今回
は過去の録音から第11番以降の作品のみを集めたアルバムをリリースします!
ヴェルディ四重奏団の演奏は棘のない澄んだ音色と、柔和でおおらかなフレージ
ングが大きな魅力。彼らが奏でるシューベルトは、張り裂ける慟哭で聴衆の胸を
突くというよりも、美しくも哀しいふくよかな響きで体全体を包み込んでしまう
よう。ヴェルディ四重奏ならではの響きの美しさは何度聴いてもたまりません。
また、様々な作曲年代の作品を同時収録していた全集とは異なり、後期作品のみ
を味わい尽くす楽しみ方が出来るのは本アルバムならではといえましょう!晩年
のシューベルトの円熟した音楽に想いを馳せる名盤です。
<dB Productions>
DBCD 144 ¥2300
完全限定盤
ベートーヴェン:
(1)ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
(2)ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111
ハンス・レイグラフ(ピアノ)
録音:(1)1973年12月26日、(2)1980年7月7日 スウェーデン・ラジオ P2提供音源
[リマスタリング:2010-2011年、エリック・ニルソン(dB Productionsプロデュー
サー)]
スウェーデンのレーベルdB Productionsのプロデューサー、エリック・ニルソン
が思いをこめてリマスタリングしたスウェーデンの名ピアニスト、ハンス・レイ
グラフの渾身のベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番、第32番の初出録音です。
その並々ならぬ思いを彼は次のように述べています。「2009年、私はハンス・レ
イグラフに彼のコンサートで弾いていたベートーヴェンのピアノ・ソナタ第32番
を録音しないかと提案しました。すると彼からは前向きな返事がきました。しか
し、2010年の年末、彼の体調に異変があらわれ2011年2月にストックホルムの自宅
で帰らぬ人となってしまいました。私はあの時録音しておけばよかったと後悔に
しました…しかし、彼が1973年と1980年にベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31、
32番をスウェーデン・ラジオに録音していたことを知り、彼のトリビュート・ア
ルバムを作成することを決めました。彼の素晴らしい音楽を皆さまに届けたいと
思いで。」―エリック・ニルソン(dB Productionsプロデューサー)―
教育者としても有名だったレイグラフはザルツブルク・モーツァルテウム大学の
講師として後進の育成に携わり、永井幸枝、伊藤恵など彼に師事した著名な日本
人ピアニストも多くいます。ここに収録されたベートーヴェンはいずれもたっぷ
りとした出だしから神がかったほど透き通るタッチで弾き、一度聴いたら耳から
離れません。これだけ美しい奏法は他のピアニスト、特に現代では聴くことので
きない貴重な宝と言えましょう。
なお、このCDは完全限定盤となっております。
<Cascavelle>
VEL 3164 4枚組 ¥2700
CD-1
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調Op.15(カデンツァ:ブゾーニ)
録音:1956年12月16日、ニューヨーク、マンハッタン・センター
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op.19
録音:1956年12月14日、ニューヨーク、マンハッタン・センター
CD-2
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.37
録音:1956年12月6日、ニューヨーク、マンハッタン・センター
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58
録音:1956年12月6,7日、ニューヨーク、マンハッタン・センター
CD-3
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73『皇帝』
録音:1956年12月14日、ニューヨーク、マンハッタン・センター
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491(カデンツァ:フンメル)※
録音:1958年4月12日、ニューヨーク、マンハッタン・センター(ステレオ)
CD-4
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op.83※
録音:1958年4月4日、ニューヨーク、マンハッタン・センター(ステレオ)
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調Op.54※
録音:1958年4月5,6日、ニューヨーク、マンハッタン・センター(ステレオ)
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)、
ヨゼフ・クリップス(指揮)
シンフォニー・オブ・ジ・エア、RCA交響楽団
スイスのカスカヴェル・レーベルの注目シリーズ、ヨゼフ・クリップス・エディ
ション第4集はルービンシュタインを独奏にむかえたベートーヴェン全曲、ブラー
ムス第2番、モーツァルト第24番そしてシューマンのピアノ協奏曲集です。ベート
ーヴェンは1956年12月に集中的に録音されたものでルービンシュタインにとって
はじめてのベートーヴェン全曲録音になります(1970年代にバレンボイムとの同
全曲録音をしておりますが、その約20年前60代後半の録音にあたります)。とて
も60代後半とは思えないルービンシュタインの煌びやかで溌剌とした演奏はクリ
ップスの好サポートを得て、喜びに満ちた演奏となっております。この他のブラ
ームス、モーツァルト、シューマンはベートーヴェンの録音から2年後、1958年
に録音されたものですが、これはベートーヴェンの成功からルービンシュタイン、
クリップスの親交が深まり録音が実現しました。70歳も目前にしながらも難曲を
いとも簡単に弾きこなし、そして音楽的成熟していったルービンシュタインの演
奏にはただただ脱帽ですが、それはクリップスとの阿吽の呼吸からうまれるもの
だと再認識される録音集です。