<CEDILLE>
CDR90000 113 \1980
「ラプソディック・ミュージングズ」
-21世紀の無伴奏ヴァイオリン作品集
エサ=ペッカ・サロネン:どのように笑うのか忘れて(2002)
エリオット・カーター:4つの賞賛(1984-2000)
A.R.トーマス:パルサー(2003)
ジョン・ゾーン:ゴーティア(2002)
ジェニファー・コー(Vn)
録音:2008年
若手ヴァイオリニスト、ジェニファー・コーの現代音楽集。既に100才を超えても
なお現役の前衛巨匠カーター、指揮者としても当代随一のサロネン、フリー・ジャ
ズから始まり、今やジャンルの垣根を越えてあちらこちらを荒らしまわる鬼才ジョ
ン・ゾーンの過激な無伴奏ヴァイオリンを超絶技巧で弾きまくる!サロネン作品の
み映像つきでパソコン、DVDで見られる。映像は抽象的な線で構成された不思議な
感覚を呼び起こす。
CDR90000 114 \1980
「ジャーマン・ブーケ」
ヨハン・ショップ(d.1667):ノーブルマン
J.H.シュメルツァー(c.1620-1680):ソナタ ニ短調
G.ムファット(1653-1704):ソナタ ニ長調
J.P.クリーガー(1649-1725):ソナタ ニ短調Op.2-2
D.ブクステフーデ(1637-1707):ソナタ ハ長調Op.1-5
J.S.バッハ(1685-1750):フーガ ト短調BWV.1026
P.H.エルレバッハ(1657-1714):ソナタ第3番イ短調
J.G.ピゼンデル(1687-1755):ソナタ ニ長調
J.S.バッハ:ソナタ ホ短調BWV.1023
セッテチェント三重奏団:
【レイチェル=バートン・パイン(Vn)、J.M.ローゼンダール(gamba)、D.シュレ
ーダー(Cemb,Org)
録音:2008年
ピリオド楽器のアンサンブル、セッテチェント三重奏団の「イタリア滞在
(CDR90000 099)」に続くCD第2弾。JS.バッハとの彼の先輩格の作曲家たちの作品
を収録。ジャーマン・ブーケのアルバム・タイトル通り、雅びできらびやか、装
飾性に富んだヴァイオリンのメロディとそれを静かに支えるチェンバロとガンバ。
古典から現代まで幅広いレパートリーを持つレイチェル・バートン・パインは、
1770年製作の名器を使用、バロック時代の宮廷がリアルによみがえります。
CDR90000 115 \1980
ザ・ビリー・コリンズ組曲-彼の詩にインスパイアされたソング集
(1)ピエール・ジャルベール(b.1967):サキソフォンのインヴェンション
(2)ステーシー・ギャロップ(b.1969):アルス・ポエティカ
(3)ヴィヴィアン・フン(b.1975):インソムニア、月の男、ウィリーズ
(4)リタ・グリアー(b.1937):物忘れ、ベツレヘムへの踊り
(5)ゾウ・ティアン(周天,b.1981):
宋代の中国の詩のアンソロジーを読み、私はその長さと明確さに感心する
(1)スーザン・コック(Sax)、ヨーコ・ヤマダ=セルヴァッジョ(Pf)、
S.ロビンソン(語り)
(2)バフィ・バゴット(MS)、リンカーン・ピアノ三重奏団
(3)ジョン・ブルース・イェー(cl)、Dカンリフェ(Vc)、
M.アズナヴォーリアン(Pf)、
(4)ジョナサン・バイアー(Br)、J.B.イェー(cl)、J.グッドウィン(Pf)
(5)ティム・マンロ(fl)、J.リンク(Va)、ヌイコ・ワッデン(Hrp)、
S.ロビンソン(語り)
ビリー・コリンズは2001年にアメリカで桂冠詩人の称号を与えられた現代詩人で、
日本の俳句に強い影響を受け新しい詩のスタイルを開拓したと言われている。そ
の彼の詩を若手を中心とした作曲家たちが単純な歌曲としてではなく、時に朗読、
歌、語り歌いといった様々なスタイルで音楽をつけている。簡潔な詩のスタイル
にふさわしく、静かで詩情豊かな作品がそろっている。
CDR90000 116 \1980
ビーバー(1644-1704):
(1)食卓の音楽(メンサ・ソノーラ)
(2)戦闘(バッターリア)-ヴァイオリン、弦楽、通奏低音のための
ゲイリー・クラーク指揮
バロック・バンド
録音:2008年
ロザリオのソナタで知られるビーバーのさわやかなターフェル・ムジークは朝の
すがしがしい空気を感じさせる。対して「戦闘」は戦闘シーンの音楽的描写なの
で全く傾向が違うが、バロックのさわやかな楽想と野蛮なタイコの連打が時に滑
稽でおかしい。イギリスのヴァイオリン奏者クラークが2007年にシカゴで設立した
「バロック・バンド」はアメリカでは数少ないピイオド楽器によるアンサンブル。
<KAIROS>
12992KAI \2250
ラモン・ラスカーノ(Lamon Lazkano,b.1968):管弦楽作品集
(1)ハウスコル(2006)
(2)オルトゥジ・イシラク(ゾロアスターの呪文)(2005)
(3)イルンコル(2000-01)
ヨハネス・カリツケ指揮
バスク国立管弦楽団
(1)アムステルダム・チェロ八重奏団、
(2)エルネスト・モリナーリ(Cl)
録音:2009年9月
ラスカーノはバスク地方サン・セバスティアン生まれ。パリ国立音楽院でジュラ
ール・グリゼーに師事し、1990年には同音楽院で作曲でプルミエ・プリを受賞。
その後カナダのジル・トランブレーにも教えを受けている。スペクトル楽派の作
曲家とメシアンの高弟に師事しているだけあって、彼の音楽は色彩的で美しくも
不思議な音響で溢れており、一時も飽きさせずぐいぐいと聴かせる。鳥の鳴き声
のような音響の集積、息の長い旋律、生命力溢れるドラムの一撃など、そこには
スペインの自然と思わせずにはいられない。現代の語法を使いながらも詩的なセ
ンスを持った美しい音楽である。《イルンコー》は大オーケストラの機能を駆使
したダイナミックな大作で現代音楽ファンでなくてもその音響的快感を存分に楽
しめる。
13012KAI \2250
ヘスス・トーレス(b.1965):室内アンサンブル作品集
(1)光の春(2007)/(2)ポエティカ(詩)(2007)
(3)トリオ(2001)/(4)プレセンシアス(2002)
(5)デセム(2006)
トリオ・アルボス(ピアノ三重奏)
セシル・ダルー(fl)、ホセ・ルイス・エステリェス(Cl)、パウル・コルテセ(Va)、
フアンホ・ギリェム(Perc)
録音:2008-09年
スペインの新しい世代は前衛音楽の不毛なエリート志向を捨てて、再び音楽の純
粋な喜びを形にしようとしているようだ。このアンダルシア生まれの作曲家は現
代の様々な潮流、スタイルを学んだ後、スペインの民族性、生命力溢れるリズム、
歌の官能性といった音楽本来の持っている喜び、エロティシズムを自らの音楽で
復活させようとしている。無調や旋法、調性が分け隔てなく折衷され独自のロマ
ンティシズムを臆することなく展開している。《光の春》でのブライヤーズばり
のミニマリズム、終盤にむけての抽象化されたピアソラ、結尾のエキゾチックな
ゴングの一撃など、聴き所に事欠かない。《ポエティカ》の妖艶なクラリネット
のメロディ、沈黙のなかでの繊細な音運動は武満顔負け。待たれていた才能がい
まここに登場!
13082KAI \2250
ペーター・アブリンガー(b.1959):
「声とピアノ」-ピアノとラウド・スピーカーのための(1999年以来継続中)
ベルトルート・ブレヒト/ゲルトルード・シュタイン/レフ・ワレサ
モートン・フェルドマン/ハンナ・シグラ/毛沢東/G.アポリネール
B.バーネット/J.P.サルトル/H.ハイデッガー/M.デュシャン
ハイミトー・フォン・ドーデラー/オーソン・ウェルズ/マザー・テレサ
R.D.ブリンクマン/ハンス・アイスラー/エズラ・パウンド
イリヤ・プリゴジン/ピエル・パオロ・パゾリーニ
ニコラス・ホッジズ(Pf)
録音:2005年
テープに収録された人の声のイントネーションを音響的に解析して音楽作品に使
用する手法はスティーヴ・ライヒのディファレント・トレインズやケイヴが有名
だが、この作品は、テープ反復は行わず、語られている声に、そのままピアノ伴
奏(?)をつけるという酔狂なアイデアで作られている。言わばピアノによる人真
似である。徹底しているのは、語り手の話し癖、咳払い、軽い笑いまでにもしっ
かり音が付けられていること。笑ってしまうのは「毛沢東」で、これによって中
国語のイントネーションがヨーロッパ語属とはやっぱり違う系統なんだなぁと、
改めて「音楽的に」理解できたこと。作曲者のアプリンガーはオーストリア出身。
保守的なお国柄で、よくぞここまでやった。そのクレイジー加減に拍手!
<PNEUMA>
PN-1010 \2250
カスティリャのロルバドゥール アルフォンソ8世とアルモハド朝
ベルトラン・ド・ボルン(活躍:1159-1195;-1215):
ああ、リムーザン、礼儀正しきフランスの地よ(器楽)
ユク・デ・レスクラ(活躍:1190-1204):
私はペイレ・ヴィダルの尊大な言葉など恐れない
アンダルシア伝承曲:
恋人は私と一緒にいる(クァイム・ワ・ニスフ Hidjaz Kabir;器楽)
ベルナルド・デ・ヴェンタドルン(活躍:1147-1170):ひばりを見ると
アンダルシア伝承曲:私の理解(イスビハンのモードによる骨製横笛演奏)
アイメリク・デ・ペギヤン(活躍:1190-1221):アルフォンソ王崩御の時
アンダルシア伝承曲:戦争を誘発する者(クダム・イスビハン;器楽)
アンダルシア伝承曲:
最高の恋人(ヌーバ・ラム・アル・マヤのクァイム・ワ・ニスフ;器楽)
ライモン・デ・ミラヴァル(活躍:1191-1229):歌って優しくなるのは良いことだ
ユダヤ=スペインの旋律:モリコス(骨製縦笛演奏)
ペイレ・ヴィダル(活躍:1183-1204):温和で誠実なわが友
ムシカ・アンティグア
セサル・カラソ(歌、ヴィオラ・デ・ブラソ)
ルイス・アントニオ・ムニョス(歌、フィドゥラ)
ハイメ・ムニョス
(骨製横笛、アハベバ、葦笛、コルヌミューズ、ガイタ、ガルーベ、タンボリル)
ホタ・マルティネス(ハーディガーディ)
フェリペ・サンチェス(中世ギター、ビウエラ・デ・ペニョラ)
ワフィル・シャイクヘルディネ(アラブ・リュード)
ダビド・マヨラル(太鼓、ダルブガ、タンバリン、ダフ、タル)
エドゥアルド・パニアグア
(骨製縦笛、リコーダー、フハル、ダルブガ、タル、鈴)
エドゥアルド・パニアグア(指揮)
録音:2007-2009年、マドリード、Axis
PN-1150 \2250
フランドルのカンティガ
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:「聖母マリアのカンティガ集」から
第139番「驚くべき奇跡」
第158番「投獄された騎士」
第102番「聖職者と泥棒」
第32番「無知な聖職者」
第216番「悪魔との契約」
第261番「聖人たちの幻影」
第267(373)番「フランドルの商人」
第11番「溺死した僧」
ムシカ・アンティグア
セサル・カラソ(歌、コーラス、ビオラ)
ルイス・アントニオ・ムニョス(歌、コーラス)
サムエル・クルス(アルト、コーラス)
ハビエル・コブレ(手吹きオルガン、鐘)
フェリペ・サンチェス(中世ギター、ビウエラ)
ハイメ・ムニョス(アハベバ、葦笛、シャリュモー、コルヌミューズ、三穴笛、
タンボリル)
エドゥアルド・パニアグア
(笛、プサルテリウム、ツィター、羊飼いの笛、タルブガ、タンボレテ、銅鑼)
[ゲスト]
ルイス・デルガド(ハーディガーディ、シトラ、ギンブリ&カンタラ、
タンバリン)
ダビド・マヨラル(ダルブガ、タンバリン)
エンリケ・アルメンドロス(三穴笛、チコテン)
ラファエル・マルティン(ハーディガーディ)
ルイス・ビセント(カニョ[プサルテリウム])
エドゥアルド・パニアグア(指揮)
録音:2009年、マドリード、Axis
PN-1170 \2250
カンタブリア海のカンティガ
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:「聖母マリアのカンティガ集」から
第209番「カスティリャ王アルフォンソ、ビトリアで病に倒れる」
第112番「コリウールから来た船乗り」
第93番「千回のアヴェ・マリア」
第248番「ラレドから来た船乗り」
第254番「二人の背教僧」
第274番「ブルゴスの修道士」(器楽)
第263番「サンタンデルのクデヨの癒し」
第244番「ラレドの居酒屋」
第343番「カオールから来た娘」
ムシカ・アンティグア
セサル・カラソ、ルイス・アントニオ・ムニョス(歌、コーラス、ビオラ)
ハビエル・コブレ(手吹きオルガン、鐘)
フェリペ・サンチェス(ビウエラ・デ・ペニョラ)
ハイメ・ムニョス(アハベバ、葦笛、シャリュモー)
エドゥアルド・パニアグア(笛、フハル、ダルブガ、カンタラ、
アグア・パルメアダ、
シンバル、クロタロ[カスタネット]、鈴、鐘、銅鑼)
[ゲスト]ダビド・マヨラル(ダルブガ、タンバリン、ダフ)
エドゥアルド・パニアグア(指揮)
録音:2009年、マドリード、Axis
PN-1180 \2250
あなたを見ていなかったら モラレスの教会音楽とバスケスの世俗音楽
フアン・バスケス(1510頃-1560頃):Si no os hubiera mirado
クリストバル・デ・モラレス(1500頃-1553):
Circumdederunt me gemitus mortis
レクィエム(4声)から Introitus
フアン・バスケス:
Puedo apartarme / De donde venis amores /
De los alamos vengo
クリストバル・デ・モラレス:レクィエム から Kyrie
フアン・バスケス:Por via de mis ojos / Quando quando?
クリストバル・デ・モラレス:レクィエム から Graduale
フアン・バスケス:
Determinado amor a dar contento /
Dizen a mique los amores e
クリストバル・デ・モラレス:
レクィエム から Offertorium / Peccantem me quotidie
フアン・バスケス:Con quela lavare
クリストバル・デ・モラレス:レクィエム から Sanctus
フアン・バスケス:El que sin ti bivir ya no querria
クリストバル・デ・モラレス:レクィエム から Agnus Dei
フアン・バスケス:Buscad buen amor
Quiean amores tiene como duerme / Ojos morenos quando nos veremos?
クリストバル・デ・モラレス:Lamentabatur Jacob
フアン・バスケス:Laagrimas de mi consuelo I,II
クリストバル・デ・モラレス:Emendemus in melius
ラ・カメラータ
マリア・インマクラタ・ギラオ(ソプラノ)
アンヘラ・オルティス(メゾソプラノ)
アグスティナ・エルナンデス(アルト)
アレクス・アラバルト、ラファエル・ボナバル(テノール)
フアン・ディエゴ・アロヨ(バリトン)
フアン・ディエゴ・アロヨ(指揮)
録音:2006年6月15-17日、マドリード県ロサス・デ・プエルト・レアル、小神学
校礼拝堂
16世紀前半のスペインを代表する作曲家モラレスの教会用声楽作品と、同時代
の作曲家バスケスの世俗的声楽作品を組み合わせた興味深い企画。音楽的な共
通点が多く見られるため、無理のない構成となっています。ラ・カメラータは
1991年に創設されたスペインの声楽アンサンブル。
CDR90000 113 \1980
「ラプソディック・ミュージングズ」
-21世紀の無伴奏ヴァイオリン作品集
エサ=ペッカ・サロネン:どのように笑うのか忘れて(2002)
エリオット・カーター:4つの賞賛(1984-2000)
A.R.トーマス:パルサー(2003)
ジョン・ゾーン:ゴーティア(2002)
ジェニファー・コー(Vn)
録音:2008年
若手ヴァイオリニスト、ジェニファー・コーの現代音楽集。既に100才を超えても
なお現役の前衛巨匠カーター、指揮者としても当代随一のサロネン、フリー・ジャ
ズから始まり、今やジャンルの垣根を越えてあちらこちらを荒らしまわる鬼才ジョ
ン・ゾーンの過激な無伴奏ヴァイオリンを超絶技巧で弾きまくる!サロネン作品の
み映像つきでパソコン、DVDで見られる。映像は抽象的な線で構成された不思議な
感覚を呼び起こす。
CDR90000 114 \1980
「ジャーマン・ブーケ」
ヨハン・ショップ(d.1667):ノーブルマン
J.H.シュメルツァー(c.1620-1680):ソナタ ニ短調
G.ムファット(1653-1704):ソナタ ニ長調
J.P.クリーガー(1649-1725):ソナタ ニ短調Op.2-2
D.ブクステフーデ(1637-1707):ソナタ ハ長調Op.1-5
J.S.バッハ(1685-1750):フーガ ト短調BWV.1026
P.H.エルレバッハ(1657-1714):ソナタ第3番イ短調
J.G.ピゼンデル(1687-1755):ソナタ ニ長調
J.S.バッハ:ソナタ ホ短調BWV.1023
セッテチェント三重奏団:
【レイチェル=バートン・パイン(Vn)、J.M.ローゼンダール(gamba)、D.シュレ
ーダー(Cemb,Org)
録音:2008年
ピリオド楽器のアンサンブル、セッテチェント三重奏団の「イタリア滞在
(CDR90000 099)」に続くCD第2弾。JS.バッハとの彼の先輩格の作曲家たちの作品
を収録。ジャーマン・ブーケのアルバム・タイトル通り、雅びできらびやか、装
飾性に富んだヴァイオリンのメロディとそれを静かに支えるチェンバロとガンバ。
古典から現代まで幅広いレパートリーを持つレイチェル・バートン・パインは、
1770年製作の名器を使用、バロック時代の宮廷がリアルによみがえります。
CDR90000 115 \1980
ザ・ビリー・コリンズ組曲-彼の詩にインスパイアされたソング集
(1)ピエール・ジャルベール(b.1967):サキソフォンのインヴェンション
(2)ステーシー・ギャロップ(b.1969):アルス・ポエティカ
(3)ヴィヴィアン・フン(b.1975):インソムニア、月の男、ウィリーズ
(4)リタ・グリアー(b.1937):物忘れ、ベツレヘムへの踊り
(5)ゾウ・ティアン(周天,b.1981):
宋代の中国の詩のアンソロジーを読み、私はその長さと明確さに感心する
(1)スーザン・コック(Sax)、ヨーコ・ヤマダ=セルヴァッジョ(Pf)、
S.ロビンソン(語り)
(2)バフィ・バゴット(MS)、リンカーン・ピアノ三重奏団
(3)ジョン・ブルース・イェー(cl)、Dカンリフェ(Vc)、
M.アズナヴォーリアン(Pf)、
(4)ジョナサン・バイアー(Br)、J.B.イェー(cl)、J.グッドウィン(Pf)
(5)ティム・マンロ(fl)、J.リンク(Va)、ヌイコ・ワッデン(Hrp)、
S.ロビンソン(語り)
ビリー・コリンズは2001年にアメリカで桂冠詩人の称号を与えられた現代詩人で、
日本の俳句に強い影響を受け新しい詩のスタイルを開拓したと言われている。そ
の彼の詩を若手を中心とした作曲家たちが単純な歌曲としてではなく、時に朗読、
歌、語り歌いといった様々なスタイルで音楽をつけている。簡潔な詩のスタイル
にふさわしく、静かで詩情豊かな作品がそろっている。
CDR90000 116 \1980
ビーバー(1644-1704):
(1)食卓の音楽(メンサ・ソノーラ)
(2)戦闘(バッターリア)-ヴァイオリン、弦楽、通奏低音のための
ゲイリー・クラーク指揮
バロック・バンド
録音:2008年
ロザリオのソナタで知られるビーバーのさわやかなターフェル・ムジークは朝の
すがしがしい空気を感じさせる。対して「戦闘」は戦闘シーンの音楽的描写なの
で全く傾向が違うが、バロックのさわやかな楽想と野蛮なタイコの連打が時に滑
稽でおかしい。イギリスのヴァイオリン奏者クラークが2007年にシカゴで設立した
「バロック・バンド」はアメリカでは数少ないピイオド楽器によるアンサンブル。
<KAIROS>
12992KAI \2250
ラモン・ラスカーノ(Lamon Lazkano,b.1968):管弦楽作品集
(1)ハウスコル(2006)
(2)オルトゥジ・イシラク(ゾロアスターの呪文)(2005)
(3)イルンコル(2000-01)
ヨハネス・カリツケ指揮
バスク国立管弦楽団
(1)アムステルダム・チェロ八重奏団、
(2)エルネスト・モリナーリ(Cl)
録音:2009年9月
ラスカーノはバスク地方サン・セバスティアン生まれ。パリ国立音楽院でジュラ
ール・グリゼーに師事し、1990年には同音楽院で作曲でプルミエ・プリを受賞。
その後カナダのジル・トランブレーにも教えを受けている。スペクトル楽派の作
曲家とメシアンの高弟に師事しているだけあって、彼の音楽は色彩的で美しくも
不思議な音響で溢れており、一時も飽きさせずぐいぐいと聴かせる。鳥の鳴き声
のような音響の集積、息の長い旋律、生命力溢れるドラムの一撃など、そこには
スペインの自然と思わせずにはいられない。現代の語法を使いながらも詩的なセ
ンスを持った美しい音楽である。《イルンコー》は大オーケストラの機能を駆使
したダイナミックな大作で現代音楽ファンでなくてもその音響的快感を存分に楽
しめる。
13012KAI \2250
ヘスス・トーレス(b.1965):室内アンサンブル作品集
(1)光の春(2007)/(2)ポエティカ(詩)(2007)
(3)トリオ(2001)/(4)プレセンシアス(2002)
(5)デセム(2006)
トリオ・アルボス(ピアノ三重奏)
セシル・ダルー(fl)、ホセ・ルイス・エステリェス(Cl)、パウル・コルテセ(Va)、
フアンホ・ギリェム(Perc)
録音:2008-09年
スペインの新しい世代は前衛音楽の不毛なエリート志向を捨てて、再び音楽の純
粋な喜びを形にしようとしているようだ。このアンダルシア生まれの作曲家は現
代の様々な潮流、スタイルを学んだ後、スペインの民族性、生命力溢れるリズム、
歌の官能性といった音楽本来の持っている喜び、エロティシズムを自らの音楽で
復活させようとしている。無調や旋法、調性が分け隔てなく折衷され独自のロマ
ンティシズムを臆することなく展開している。《光の春》でのブライヤーズばり
のミニマリズム、終盤にむけての抽象化されたピアソラ、結尾のエキゾチックな
ゴングの一撃など、聴き所に事欠かない。《ポエティカ》の妖艶なクラリネット
のメロディ、沈黙のなかでの繊細な音運動は武満顔負け。待たれていた才能がい
まここに登場!
13082KAI \2250
ペーター・アブリンガー(b.1959):
「声とピアノ」-ピアノとラウド・スピーカーのための(1999年以来継続中)
ベルトルート・ブレヒト/ゲルトルード・シュタイン/レフ・ワレサ
モートン・フェルドマン/ハンナ・シグラ/毛沢東/G.アポリネール
B.バーネット/J.P.サルトル/H.ハイデッガー/M.デュシャン
ハイミトー・フォン・ドーデラー/オーソン・ウェルズ/マザー・テレサ
R.D.ブリンクマン/ハンス・アイスラー/エズラ・パウンド
イリヤ・プリゴジン/ピエル・パオロ・パゾリーニ
ニコラス・ホッジズ(Pf)
録音:2005年
テープに収録された人の声のイントネーションを音響的に解析して音楽作品に使
用する手法はスティーヴ・ライヒのディファレント・トレインズやケイヴが有名
だが、この作品は、テープ反復は行わず、語られている声に、そのままピアノ伴
奏(?)をつけるという酔狂なアイデアで作られている。言わばピアノによる人真
似である。徹底しているのは、語り手の話し癖、咳払い、軽い笑いまでにもしっ
かり音が付けられていること。笑ってしまうのは「毛沢東」で、これによって中
国語のイントネーションがヨーロッパ語属とはやっぱり違う系統なんだなぁと、
改めて「音楽的に」理解できたこと。作曲者のアプリンガーはオーストリア出身。
保守的なお国柄で、よくぞここまでやった。そのクレイジー加減に拍手!
<PNEUMA>
PN-1010 \2250
カスティリャのロルバドゥール アルフォンソ8世とアルモハド朝
ベルトラン・ド・ボルン(活躍:1159-1195;-1215):
ああ、リムーザン、礼儀正しきフランスの地よ(器楽)
ユク・デ・レスクラ(活躍:1190-1204):
私はペイレ・ヴィダルの尊大な言葉など恐れない
アンダルシア伝承曲:
恋人は私と一緒にいる(クァイム・ワ・ニスフ Hidjaz Kabir;器楽)
ベルナルド・デ・ヴェンタドルン(活躍:1147-1170):ひばりを見ると
アンダルシア伝承曲:私の理解(イスビハンのモードによる骨製横笛演奏)
アイメリク・デ・ペギヤン(活躍:1190-1221):アルフォンソ王崩御の時
アンダルシア伝承曲:戦争を誘発する者(クダム・イスビハン;器楽)
アンダルシア伝承曲:
最高の恋人(ヌーバ・ラム・アル・マヤのクァイム・ワ・ニスフ;器楽)
ライモン・デ・ミラヴァル(活躍:1191-1229):歌って優しくなるのは良いことだ
ユダヤ=スペインの旋律:モリコス(骨製縦笛演奏)
ペイレ・ヴィダル(活躍:1183-1204):温和で誠実なわが友
ムシカ・アンティグア
セサル・カラソ(歌、ヴィオラ・デ・ブラソ)
ルイス・アントニオ・ムニョス(歌、フィドゥラ)
ハイメ・ムニョス
(骨製横笛、アハベバ、葦笛、コルヌミューズ、ガイタ、ガルーベ、タンボリル)
ホタ・マルティネス(ハーディガーディ)
フェリペ・サンチェス(中世ギター、ビウエラ・デ・ペニョラ)
ワフィル・シャイクヘルディネ(アラブ・リュード)
ダビド・マヨラル(太鼓、ダルブガ、タンバリン、ダフ、タル)
エドゥアルド・パニアグア
(骨製縦笛、リコーダー、フハル、ダルブガ、タル、鈴)
エドゥアルド・パニアグア(指揮)
録音:2007-2009年、マドリード、Axis
PN-1150 \2250
フランドルのカンティガ
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:「聖母マリアのカンティガ集」から
第139番「驚くべき奇跡」
第158番「投獄された騎士」
第102番「聖職者と泥棒」
第32番「無知な聖職者」
第216番「悪魔との契約」
第261番「聖人たちの幻影」
第267(373)番「フランドルの商人」
第11番「溺死した僧」
ムシカ・アンティグア
セサル・カラソ(歌、コーラス、ビオラ)
ルイス・アントニオ・ムニョス(歌、コーラス)
サムエル・クルス(アルト、コーラス)
ハビエル・コブレ(手吹きオルガン、鐘)
フェリペ・サンチェス(中世ギター、ビウエラ)
ハイメ・ムニョス(アハベバ、葦笛、シャリュモー、コルヌミューズ、三穴笛、
タンボリル)
エドゥアルド・パニアグア
(笛、プサルテリウム、ツィター、羊飼いの笛、タルブガ、タンボレテ、銅鑼)
[ゲスト]
ルイス・デルガド(ハーディガーディ、シトラ、ギンブリ&カンタラ、
タンバリン)
ダビド・マヨラル(ダルブガ、タンバリン)
エンリケ・アルメンドロス(三穴笛、チコテン)
ラファエル・マルティン(ハーディガーディ)
ルイス・ビセント(カニョ[プサルテリウム])
エドゥアルド・パニアグア(指揮)
録音:2009年、マドリード、Axis
PN-1170 \2250
カンタブリア海のカンティガ
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:「聖母マリアのカンティガ集」から
第209番「カスティリャ王アルフォンソ、ビトリアで病に倒れる」
第112番「コリウールから来た船乗り」
第93番「千回のアヴェ・マリア」
第248番「ラレドから来た船乗り」
第254番「二人の背教僧」
第274番「ブルゴスの修道士」(器楽)
第263番「サンタンデルのクデヨの癒し」
第244番「ラレドの居酒屋」
第343番「カオールから来た娘」
ムシカ・アンティグア
セサル・カラソ、ルイス・アントニオ・ムニョス(歌、コーラス、ビオラ)
ハビエル・コブレ(手吹きオルガン、鐘)
フェリペ・サンチェス(ビウエラ・デ・ペニョラ)
ハイメ・ムニョス(アハベバ、葦笛、シャリュモー)
エドゥアルド・パニアグア(笛、フハル、ダルブガ、カンタラ、
アグア・パルメアダ、
シンバル、クロタロ[カスタネット]、鈴、鐘、銅鑼)
[ゲスト]ダビド・マヨラル(ダルブガ、タンバリン、ダフ)
エドゥアルド・パニアグア(指揮)
録音:2009年、マドリード、Axis
PN-1180 \2250
あなたを見ていなかったら モラレスの教会音楽とバスケスの世俗音楽
フアン・バスケス(1510頃-1560頃):Si no os hubiera mirado
クリストバル・デ・モラレス(1500頃-1553):
Circumdederunt me gemitus mortis
レクィエム(4声)から Introitus
フアン・バスケス:
Puedo apartarme / De donde venis amores /
De los alamos vengo
クリストバル・デ・モラレス:レクィエム から Kyrie
フアン・バスケス:Por via de mis ojos / Quando quando?
クリストバル・デ・モラレス:レクィエム から Graduale
フアン・バスケス:
Determinado amor a dar contento /
Dizen a mique los amores e
クリストバル・デ・モラレス:
レクィエム から Offertorium / Peccantem me quotidie
フアン・バスケス:Con quela lavare
クリストバル・デ・モラレス:レクィエム から Sanctus
フアン・バスケス:El que sin ti bivir ya no querria
クリストバル・デ・モラレス:レクィエム から Agnus Dei
フアン・バスケス:Buscad buen amor
Quiean amores tiene como duerme / Ojos morenos quando nos veremos?
クリストバル・デ・モラレス:Lamentabatur Jacob
フアン・バスケス:Laagrimas de mi consuelo I,II
クリストバル・デ・モラレス:Emendemus in melius
ラ・カメラータ
マリア・インマクラタ・ギラオ(ソプラノ)
アンヘラ・オルティス(メゾソプラノ)
アグスティナ・エルナンデス(アルト)
アレクス・アラバルト、ラファエル・ボナバル(テノール)
フアン・ディエゴ・アロヨ(バリトン)
フアン・ディエゴ・アロヨ(指揮)
録音:2006年6月15-17日、マドリード県ロサス・デ・プエルト・レアル、小神学
校礼拝堂
16世紀前半のスペインを代表する作曲家モラレスの教会用声楽作品と、同時代
の作曲家バスケスの世俗的声楽作品を組み合わせた興味深い企画。音楽的な共
通点が多く見られるため、無理のない構成となっています。ラ・カメラータは
1991年に創設されたスペインの声楽アンサンブル。