クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

09-11 No.22-1

2009年11月27日 20時56分12秒 | Weblog
<ALTUS>
ALT 180 \2450
ステレオ
ライヴ録音
(1)J.C.バッハ(1735-1782):
2つのオーケストラのためのシンフォニア ニ長調 作品18
(第3番 「エンディミオーネ」序曲)
(2)ヨハネス・ブラームス(1833-1897):交響曲第2番 ニ長調 作品73
ゲルハルト・ボッセ(指揮)
新日本フィルハーモニー交響楽団
録音:2009年3月26日 東京芸術劇場 大ホール ライヴ録音
1922年生まれ、87歳になるゲルハルト・ボッセは、ゲヴァントハウス管の第1コ
ンサートマスターを定年まで務めあげ、東京藝大教授に就任し、日本に居をかま
え既に15年。見識ある評論家や音楽ファンの方々よりなぜボッセ教授のCDがない
のか?との声も多くあがっておりましたが、当然期待通りの大演奏で、『絶品、
味わいなどではすまされない美しさと温かみあふれる真のブラームス』など評
され、また新日フィルも驚きの中欧サウンドを展開し、ブラインドテストをお
こなえば、ほとんどがヨーロッパ人のオケと答えるのでは!ゴールドベルク以来
巨匠ヴァイオリニスト指揮者との相性の良さを見せつけました!

ALT 179 \2450
ステレオ
ライヴ録音
ワーグナー(1813-1883):
(1)楽劇『ローエングリン』-第1幕への前奏曲
(2)楽劇『ジークフリート』-森のささやき
(3)楽劇『神々の黄昏』-ジークフリート ラインへの旅
(4)楽劇『タンホイザー』-序曲とバッカナール
(5)楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』-第1幕への前奏曲
リハーサル
(6)楽劇『神々の黄昏』-ジークフリート ラインへの旅 より
アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)
NBC交響楽団
録音:1954年4月4日、カーネギーホール、ニューヨーク(ライヴ録音)
復刻のノイズの無さ正確な音質に定評がある名人、中山実氏の復刻音です。モノ
ーラル・イメージが強烈なトスカニーニですが、広がる大音響に驚きで音そのも
のは、きつさの無い自然な音質です。マイスタージンガーのティンパニーの迫力
は流石!と申せましょう。おどろきました。




<ATMA>
ACD2 2593 \1850
ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュ(1708-1763):室内ソナタ集Vol.1
室内ソナタ ト短調「おおこうべは血にまみれ」(Ob,Vn,Va,Bc)
室内ソナタ ハ短調 Op.5(2Ob,Vc,Bc)*
室内ソナタ ハ長調 Op.4(トラヴェルソ,2Ob,Bc)
室内ソナタ ホ長調 Op.5B(オーボエ・ダモーレ,2Va,Bc)*
室内ソナタ イ短調 Op.5A(トラヴェルソ,Ob,オーボエ・ダモーレ,Bc)*
*世界初録音
ノットゥルナ【クリストファー・パラメータ(Ob,オーボエ・ダモーレ,指)、
ステファン・バード(Ob)、ミカ・パターマン(フラウト・トラヴェルソ)、
エレーヌ・プラウフ(Vn,Va)、キャスリーン・カジオカ(Va)、
カレン・カデラヴェク(Vc)、エリン・エリアール(Cemb)】
録音:2008年3月1.2&3日(ケベック)
ノットゥルナは管楽器作品のために作曲された作品を演奏する古楽アンサンブ
ル。アンサンブルのメンバーは18-19世紀の作品のスペシャリスト達が集結し、
オーボエ奏者のクリストファー・パラメータを中心に、まだ世にあまり出てい
ない作品の素晴らしさ、これまでにない表現の豊かさを追求すべき活動を続け
ています。
今回はシュヴァイトニツ(=シレジアは、現在のポーランド南西部からチェコ北
東部の地域)生まれの作曲家ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュの室内ソナタ集。
ヤニチュは1736年に皇太子フリードリヒ(後のフリードリヒ大王)の私設楽団の
一員となり、その後ラインスベルクに移り有名な「金曜アカデミー」を開始。
1740年にフリードリヒ即位に際して再結成された楽団のコントラヴァイオリン
奏者として活躍し、ベルリンで生涯を送りました。
ヤニチュはC.P.E.バッハやクヴァンツなど何人かの音楽家とともに宮廷舞踏会
などのために作曲依頼を受けるなど、当時高い評価を受け多くの著名人から支
持を集めていました。この室内ソナタも熟達した技法、音楽性に富み、旋律は
独特の雰囲気を持つ面白い作品が揃っています。

ACD2 2541 \1850
ヘンデル:ハープ曲全集
オラトリオ「エステル」-愉快な音とともに主を賞賛せよ*
オラトリオ「サウル」-シンフォニア
ハープ協奏曲 変ロ長調
オラトリオ「エステル」-愉快な音楽に汝の竪琴をあわせよ*
歌劇「ジュリアス・シーザー」-シンフォニア&汝のやさしい瞳を崇む*
歌劇「リナルド」-わたしを泣かせてください(スティーヴン・スタッブズ編)
オルガン協奏曲 第5番ヘ長調 Op.4(ハープ編)
オラトリオ「アレクサンダー・バルス」-聴け、聴け、彼は黄金の竪琴を鳴らす*
マキシネ・エイランダー(バロック・ハープ)  シンディア・シーデン(S)*
シアトル・バロック・オーケストラ イングリット・マシューズ(Vn)
スティーヴン・スタッブズ(指&リュート)
録音:2008年10月20、21日バスティア大学内教会(シアトル)
ヘンデルがハープのために作曲した作品を1枚のCDに完全収録。ヘンデルは器楽
曲、オペラ、オラトリオ、協奏曲など様々な楽曲にハープを使用しています。
可憐なハープの音色とメランコリックな旋律が魅力的なハープ協奏曲のほか、シ
アトル・バロック・オーケストラの音楽監督スティーヴン・スタッブズは編曲し
た「わたしを泣かせてください」など柔らかく高雅なバロック・ハープの音色を
存分に堪能できる1枚です。
演奏は、シアトル出身のハープ奏者マキシネ・エイランダー。ヨーロッパ、北ア
メリカを中心にバロック・ハープ奏者のスペシャリストとして活躍しています。
また幅広いレパートリーと並はずれた歌唱で世界中から称賛されているコロラ
トゥーラ・ソプラノ、シンディア・シーデンの表現豊かな歌唱にも注目です。
シアトル・バロック・オーケストラはヴァイオリンのイングリット・マシュー
とハープシコード奏者バイロン・シェンクマンの2人によって結成されたアメリ
カ屈指のバロック・オーケストラ。

ACD2 2562 \1850
バルカレス・リュート曲集-17世紀スコットランド写本より
淑女の組曲、王の組曲、フランス組曲、組曲「甘美なる帝国」、
組曲「大地主のスコットランド人の旦那」、組曲「喜びへの別れ」
シルヴァン・ベルジュロン(リュート)
録音:2007年10月
バルカレスの写本はスコットランドのリュート音楽の唯一の手掛かりとなる重
要なもので、200ページを超える膨大な写本です。18世紀直前のスコットランド
の音楽の貴重な断片といえるでしょう。
リュート奏者のシルヴァン・ベルジュロンはATAMAレーベルで数多くの録音に参
加していますが、ソロはこれが初。優しいリュートの響きに心が洗われるよう。




<CASCAVELLE>
VEL 3144 \1480
(1)(3)モノラル
(2)ステレオ
(1)シューマン(1810-1856):チェロ協奏曲 イ短調 作品129
(2)マルティヌー(1890-1959):チェロ協奏曲(1955)
(3)ショスタコーヴィチ(1906-1975):チェロ協奏曲 変ホ長調 作品107
ピエール・フルニエ(チェロ)
(1)フェレンツ・フリッチャイ(指揮) 
(2)ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)
(3)ヤッシャ・ホーレンシュタイン(指揮)
スイス・ロマンド管弦楽団
録音:(1)1957年2月6日,(2)1978年3月15日,(3)1962年12月19日、
ヴィクトリア・ホール、ジュネーヴ
このCDは「チェロの貴公子」と呼ばれたピエール・フルニエ(1906-1986)が1950
年代-70年代にかけてライヴ録音したスイス・ロマンド管弦楽団とのコンチェル
ト集です。スイス・ロマンド管弦楽団は、1918年アンセルメよって設立され、
一躍国際的な地位を築き上げられました。そのスイス・ロマンド管と巨匠フル
ニエの歴史がここに凝縮!フリッチャイとのシューマン(57年)は上品なポルタ
メントが美しく、モノラルながらのその堂々たる演奏に惹きこまれます。ホー
レンシュタインとのショスタコーヴィチ(62年)では緊迫したメロディを絶妙な
アーティキュレーションで熱演!そして、サヴァリッシュとのマルティヌー
(78年)ではその明るく快活なメロディを自由自在にコントロールした演奏で、
フルニエの妙技が堪能できます。各時代のフルニエの妙技に圧巻でございます。

VEL 3136 2枚組 \3960
サン=サーンス(1835-1921):
CD-1
(1)交響曲第1番 変ホ長調 作品2
(2)交響曲第2番 イ短調 作品55
CD-2
(1)交響曲第3番 ハ短調 作品78「オルガン付き」
(2)オンファーレの糸車 作品31
(3)ファエトン 作品39
(4)死の舞踏 作品40
(5)英雄行進曲 作品34
フランス国立管弦楽団
ヨエル・レヴィ(指揮)
CD-2(1)ヴィンセント・デュボア(オルガン)
録音:2009年パリ郊外 アルフォルトヴィル、メゾン・ド・オルケストル
フランス国立管によるサン=サーンスの交響曲全集の名盤と言えば、マルティノ
ンですが、ここに同管弦楽団の首席指揮者レヴィによる新名盤が誕生いたしまし
た!その指揮ぶりは非常に端正で硬派。楽譜を細部まで読み込んだ折り目正しい
演奏が好印象。交響曲全集に加え『死の舞踏』など管弦楽作品も収録された嬉し
い内容でございます。
ヨエル・レヴィはルーマニア生まれのイスラエル育ち。フランコ・フェラーラ、
キリル・コンドラシンのもとで研鑽を積み、1978年にはブザンソン国際指揮者
コンクールで優勝しました。その後、ロリン・マゼールのアシスタントとして、
クリーヴランド管弦楽団で指揮を学び、正指揮者となりました。2005年よりフ
ランス国立管弦楽団の指揮者となり、マーラーの交響曲第2番の演奏で絶賛され
ました。2008年には同管弦楽団の首席指揮者となり今後も勢力的演奏活動が期
待されます。
『オルガン付き』を演奏したヴィンセント・デュボアは世界的な若手オルガニス
ト。パリにてオリヴィエ・ラトリーに師事し、これまでにカルガリー、トゥール
ーズでの国際オルガン・コンクールで優勝。その後、各国でオルガン・リサイタ
ルを成功させております。

VEL 3059 \2080
ジュリアン=フランソワ・ツビンデン(1917-):
(1)トリオ前奏曲 作品4(1944-1946)
(2)4つの孤独な四重奏 作品17(1951)より レント「常ならぬ平静さ」、
アレグリッシモ「懐疑的なよそよそしさで」
(3)幻想ソナタ 作品54(1975-1976)
(4)トリオ・イメージ・エルヴェティク 作品65(1975,1982)
(5)タンゴ 作品73(1986)
(6)瞑想曲 作品90(1998)
(7)「M.A.R.C.」をともなう旅程 作品94(2000)
マーク・パンティヨン(ピアノ)
録音:2002年1月8,9日 エルネスト・アンセルメ・スタジオ、
ラジオ・スイス・ロマンド、ジュネーヴ
ジュリアン=フランソワ・ツビンデンは1917年、スイスのヴォー州ロール生まれ。
ピアノをマリー・パンテ、エルネスト・デコステール、声楽をシャルル・メイヤ
ー、ヴァイオリンをヘンリ・ガーバーにそれぞれ師事しました。様々な音楽経験
からレパートリーも広く、とりわけジャズに興味を持ち、独特の感性で100余の
作品(コマーシャル・ソング、オペラ、交響曲、協奏曲、ステージ・サウンド・
トラック、声楽曲、ピアノ曲)を作曲しました。ツビンデンは非常に多才で1947
年、ローザンヌのラジオ局のプロデューサーに招かれ、1965年にはスイス・ロマ
ンド放送の音楽放送部門のアシスタントヘッドに就任しました。クラシックを基
盤に様々なジャンルの音楽に貢献したとして1993年にはローザンヌ市よりゴール
ド・メダルを授与されました。
演奏のマーク・パンティヨンは1957年、アメリカのテキサス生まれ。両親よりピ
アノの手ほどきを受け、幼少より音楽に恵まれた環境で育ちました。現代音楽を
得意とし、ツビンデンの作品も積極的に演奏しております。『「M.A.R.C」をと
もなう旅程』はマーク・パンティヨンに捧げられた曲で、名前のマーク(MARC)
をMi-A-Re-C【ミ-ラ-レ-ド】と読み、この音からはじまる前奏曲から即興的な
変奏曲と展開されます。




<Harmonia Mundi France>
HMC 902035(CD+DVD) \2450(1枚価格)
シューベルト:
ギリシャの神々 D.677
フィロクテート D.540
アイスキュロスからの断章 D.450b
赦されたオレステス D.699
ヘリオポリス1 D.753
ヘリオポリス2 D.754
竪琴に寄す D.737
アティス D.585
海の静けさ D.216
トゥーレの王 D.367
ブロンデルからマリアへ D.626(
茂み D.646
羊飼い D.490
巡礼の歌 D.789
さすらい人の夜の歌 D.224
春の想い D.686
郷愁 D.851
十字軍 D.932
別れ D.475
+ボーナス メイキングDVD(リージョン・オール NTSC 17'38 字幕:英仏)
マティアス・ゲルネ(Br)
インゴ・メッツマッハー(P)
録音:2008年10,11月,2009年2月,ベルリン
大好評のゲルネのシューベルト歌曲集、第4集の登場です。今回は、古代ギリシャ
や伝説、十字軍など、古代に題材を採った詩の曲が多いのが特徴です。遥か昔
に思いを馳せるロマンティシズムが、ゲルネならではの滑らかで暗い美感に溢
れた声でしっとりと歌われています。リート・マニアなら唸らされること請け
合いの見事な出来栄えです。しかも伴奏ピアニストは、指揮者メッツマッハー
というから驚き。さすが知性派指揮者、音楽を丹念に掘り込みつつ、様式感は
崩さぬ名人芸を披露しています。ボーナスとしてメイキング映像を収録したDVD
が付いています。




<Grand Slam>
GS 2042 \2250
ステレオ
『驚異のコロラトゥーラ・ソプラノ、アラ・ソレンコワ』-
アラ・ソレンコワ・イン・ジャパン
(1)何故に夜のふけるまで(ロシア民謡)
(2)R=コルサコフ:オリエンタル・ロマンス(うぐいすとバラ)
(3)なつかしきヴォルガ(ロシア民謡)
(4)ハチャトゥリアン:やなぎ
(5)ブーニン:美しき君よ
(6)ドルハニヤン:つばめ
(7)シューベルト:アヴェ・マリア
(8)グノー:セレナーデ
(9)サン=サーンス:白鳥
(10)モニューシコ:黄金の魚
(11)アリャビエフ:うぐいす
(12)さくらさくら
(13)箱根八里
*ボーナス・トラック
(14)アリャビエフ:うぐいす
(15)ドニゼッティ:私は心の光(歌劇「シャモニーのリンダ」より)
(16)モーツァルト:復讐の心は地獄のように(歌劇「魔笛」より)
(17)ドリーブ:鐘の歌(歌劇「ラクメ」より)
アラ・ソレンコワ(ソプラノ)
(1)-(13)エフゲニー・カンゲル(ピアノ)
(14)グレゴリー・ストリャロフ指揮、モスクワ放送交響楽団
(15)-(17)キリル・コンドラシン指揮、ボリショイ劇場管弦楽団
録音:(1)-(13)1957年12月17日、東京・築地、ビクター吹き込み所、
(14)-(17)1954年頃(初発売:1956年)
使用音源:(1)-(10)、(12)-(14)(17)新世界レコード SH 7679、
(11)新世界レコード PH 14、(15)(16)メロディア D 3344
(1)-(13)(初発売:新世界レコード PLS-39、1958年4月)
■制作者より
水晶にもたとえられる美声、そして驚異的な音域を持つコロラトゥーラ・ソプラ
ノ、アラ・ソレンコワ。その彼女は1957年11月に来日し、全国各地で13回の公演
を行って多くの人々を感動させました。しかも離日直前、ソレンコワとピアノの
カンゲルはビクター吹き込み所で13曲をスタジオ収録し、これは後日LP発売され
大いに話題となりました。
残念ながらこの日本録音のマスター・テープは失われていますが、2005年7月、
LP復刻盤『ソレンコワ・リサイタル』(新世界レコード、SRCD-0007)として久々
に復活しました。しかし、そのSRCD-0007には残念ながら日本録音の1曲が欠け
ていましたが、このGS-2042では初めて全13曲を完全復刻しています(新世界レ
コードは2007年に廃業していますので、SRCD-0007の再発売はありません)。
さらに、ボーナス・トラックとして名唱として名高いメロディア音源を4曲加え
ました。このうち、ドニゼッティとモーツァルトは世界初CD化です。
■解説書の内容
公演のチラシやチケット、プログラムに掲載された写真、日本公演記録、舞台に
接した人の証言など、盛りだくさんの内容です(ただし、歌詞は大意のみで、対
訳は付きません)。
(以上、平林直哉)
●ソレンコワ略歴
アラ・ソレンコワは1928年、ロストフ州ミレロヴォ市生まれ。モスクワ高等音楽
院でバラノフスカヤに師事。その後は軽音楽の分野で活躍し、1956年(57年説も
ある)にボリショイ劇場の専属歌手となる。水晶にもたとえられる美しい声質と
驚異的に広い音域を持ち、アリアや民謡など、レパートリーは600曲以上もあっ
たと言われる。来日後、数年で引退したと伝えられている。

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09-11 No.22-2

2009年11月27日 20時55分31秒 | Weblog
<Simax>
PSC 1276(SACD-Hybrid) \2680
つねに待ち望む心を-クリスマスをティーネと
グスターヴ・ホルスト(1874-1934):木枯らしの風、ほえたけり
伝承曲:それは愛らしい幼子が、つねに待ち望む心を
マックス・レーガー(1873-1916):マリアの子守歌作品76-52
ヘンリー・トマス・スマート(1813-1879):み空をはせゆくみ使いたちよ
G・F・ヘンデル(1685-1759):
アン女王の誕生日のためのオード「神々しい光の永遠の源泉」
ジュゼッペ・トレッリ(1658-1709):シンフォニア ニ長調
J・S・バッハ(1685-1750)/シャルル・グノー(1818-1893):アヴェ・マリア
ティーネ・ティング・ヘルセット(1987-):天使の舞
伝承曲:教会は堅き岩の上に
G・F・ヘンデル(1685-1759):オラトリオ「サムソン」-輝けるセラフたちを
ニルス・ラーシェン:賛歌
伝承曲:永遠の平安は誰にも望めない、天の砦を知っている
アドルフ・アダン(1803-1856):クリスマスの歌「聖らに星すむ今宵」
ヨハンネス・クロッツ:甘き喜びのうちに
シュレジェン民謡:この世はうるわし
ティーネ・ティング・ヘルセット(Tp) イーサ・カタリーナ・ゲーリケ(S)
エリセ・ボートネス(Vn) ノルウェー室内管弦楽団
ノルウェーのプレーヤー、ティーネ・ティング・ヘルセット(1987-)のファース
トアルバム、ノルウェー室内管弦楽団と共演したトランペット協奏曲集(PSC1292)
は、このレパートリーでも近年指折りの素敵なアルバムでした。演奏する曲に共
感し、表現したいことを "音" として聴き手に伝える技術を身につけたミュージ
シャン。彼女のトランペットからは、トランペットという楽器の音とともにハイ
ドン、アルビノーニ、ネルダ、フンメルの "音楽" がしっかり聞こえてきます。
今回は、デンマーク敬虔主義の宗教家、H・A・ブロアソンの賛美歌『つねに待ち
望む心を』をタイトルとするセカンドアルバム。このアルバムでもノルウェー室
内管弦楽団と共演し、北欧とヨーロッパ各地のクリスマスの音楽を演奏していま
す。「ノルウェー歌曲選集、エヴェ・サーシュ・ナンセンへの捧げ物」(PSC1238)
のイーサ・カタリーナ・ゲーリケ、そして、バルトークのヴァイオリンとピアノ
のための作品集(PSC1174)を録音した、オスロ・フィルハーモニックの第1コンサ
ートマスター、エリセ・ボートネスが録音セッションに参加しました。




<LE CHANT DU MONDE>
LDC 2781151 \2380
ジャック・ボワガレ(1927-):
(1) ソナタ 第1番(ヴァイオリンとピアノのための)
(2)「トッカータ」(2台のピアノのための)
(3)「パッサカリア」(ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための)
(4)「ディヴェルティメント」
(クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための)
(5) 弦楽四重奏曲 第1番
(1)(3)(4)ジュヌヴィエーヴ・ロランソー(ヴァイオリン),
ロレーヌ・ドゥ・ラテュル(ピアノ)
(2)フィリッパ・ニュートブーム、ザカリー・ディーク(ピアノ)
(3)(4)セバスティアン・ヴァン・クイーク(チェロ)
(4)ジェローム・コンテ(クラリネット)
(5)シントニア弦楽四重奏団
録音:(1)2004年1月6日、(2)2007年4月24日、(3)(4)2005年1月26日、
(5)2005年2月28日、パリ
ジャック・ボワガレは1927年8月9日フランス生まれ。幼少期よりピアノを学びま
した。1955年よりダリウス・ミヨー、ジャン・リヴィエに作曲を学び、同時期ル
ーセル、ストラヴィンスキー、バルトークの音楽に影響を受けます。その後パリ
を離れ、本格的に作曲活動を行います。彼が作曲した管弦楽のための協奏曲はLe
Chant du Mondeより発売され、トニー・オーバン指揮、フランス放送管弦楽団
により初演されました。これをきっかけにユーモラスで知的なボワガレの作風は
評価されました。室内楽を集めたこのアルバム、現代曲と言っても非常に聴きや
すく、同時代の作曲家の影響を感じさせます。また演奏者も実力派揃い!ソナタ
の演奏をしたロランソーはストラスブール生まれの若手ヴァイオリニスト。ピア
ノのラテュルとともに切れ味のよい音色が彼の作品の魅力を一層際立たせます。



<harmonia mundi France>
今年のクラシック界を最も賑わしたニュースといえば、辻井伸行のヴァン・クラ
イバーン国際コンクールでの優勝。一時はテレビ各局がこの話題でもちきりでし
た。このコンクールで、辻井とともに金メダルを受賞した中国のチャン・ハオ
チェン、銀メダルを受賞した韓国のソン・ヨルムのコンクール・ライヴが待望の
登場となります。いずれも甲乙つけ難い逸材。アジアのピアノ水準の高さを見せ
付けられる驚きの演奏がコンクールならではの臨場感あふれる熱気とともに味わ
えます。

HMU 907506 \2450
第13回ヴァン・クライバーン国際コンクール、ライヴ金メダル
(1)ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの三楽章
(2)ショパン:24の前奏曲 Op.28
(3)メーソン・ベイツ:ロマックスへの他愛ない嘘
(4)リスト:スペイン狂詩曲
チャン・ハオチェン【張昊辰】(Pf)
1990年、上海生まれの19歳。辻井と金メダルを分かち合った中国期待の新星チャ
ン・ハオチェン。曲芸的難曲として知られる「ペトルーシュカからの三楽章」を
目にも鮮やかな技巧で弾ききっています。ショパンの前奏曲集も清潔な詩情に
あふれ、辻井と並ぶ逸材だったことを納得させてくれます。

HMU 907507 \2450
第13回ヴァン・クライバーン国際コンクール、ライヴ銀メダル
(1)ハイドン:ピアノソナタ第58番ハ長調
(2)バーバー:ピアノソナタ Op.26
(3)ドビュッシー:
前奏曲集第1巻-野を渡る風/音と香りは夕べの大気に漂う/アナカプリの丘/
雪の上の足跡/西風の見たもの/亜麻色の髪の乙女
(4)ゴドフスキ:J.シュトラウスの「こうもり」による交響的変容
ソン・ヨルム【孫熱音】(Pf)
1986年の女性ピアニスト。一見たおやかな韓国女性ながら、かのホロヴィッツに
捧げられた技術的にも内容的にも最高度のバーバーのソナタや、ピアノの機能を
極限まで追及した恐ろしいゴドフスキの「こうもり」を難なく弾きこなす凄腕。
不思議な情念も感じられる、アルゲリッチの後継者たらんとする注目株と申せま
しょう。



<Profil>
PH 09020 \2180
ステレオ
モーツァルト:
フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299
/ピルミン・グレール(Fl) マリア・グラーフ(Hrp)
アンダンテ ハ長調K.315/ピルミン・グレール(Fl)
ハープ(ピアノ)協奏曲K.107-1/マリア・グラーフ(Hrp)
ゲアノート・シュルツ(指)
バート・ブリュッケナウ・バイエルン室内管弦楽団
(バイエルン放送との共同制作)
大家グラーフと、新進のグレールとの対話が実に新鮮な感興をさそう名曲「フル
ートとハープ」ほか、モーツァルトの作品を集めたアルバムで、K.107はJ.C.
バッハのピアノソナタ作品5の編曲作として知られるピアノ協奏曲をハープで演
奏しています。
ピルミン・グレール…カールスルーエとベルリンで、レナーテ・グライス=アル
ミンとジャック・ズーンに師事したドイツのフルート奏者。2002年にデンマーク
のオーデンセにおけるカール・ニールセン国際フルート・コンクールで第1位ほ
か、ドイツ国内および国際的なコンクールでの入賞歴多数。2002年よりベルリン
・コンツェルトハウス管の首席奏者。ソリストとして、バイエルン放送響、ベル
リン響に出演、また、ロッケンハウスや、ラインガウ音楽祭といった有名な音楽
祭にも招聘を受けています。2006年1月にサントリーホールでの新日本フィルと
の共演で日本デビューを果たしています。
マリア・グラーフ…カラヤンやチェリビダッケといった大物指揮者の信頼も厚
い、ミュンヘン生まれの世界的なハープ奏者。生地でウルズラ・レントロット
に、パリでは、ドビュッシーと仕事を通じて結びつきが深く、作曲者のお気に
入りの奏者であったピエール・ジャメに師事。1997年よりベルリン・ハンス・
アイスラー音楽大学のハープ科教授。




<haenssler>
98 598 \2080
「ロドリーゴ:ギター協奏曲集Vol.1」
・ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
デイル・カヴァナウ(G)
・ロドリーゴ:アンダルシア協奏曲
アマデウス・ギター・デュオ&エデン=シュテル・ギター・デュオ(G)
・ロドリーゴ:マドリガル協奏曲
アマデウス・ギター・デュオ(G)
ホルスト=ハンス・ベッカー(指)インターナショナル・フィルハーモニー
録音:1999年9月25-28日ハノーファー、
フライヘル・フォン・フリッチュ・カゼルネ(セッション)
名手デイル・カヴァナウとトーマス・キルヒホフとが1991年に結成したアマデウ
ス・ギター・デュオによるロドリーゴ・アルバム。なかでも人気、実力ともにギ
ター界のスター、カヴァナウの弾く傑作「アランフェス」がやはり聞きもの。
しみじみとした哀愁で有名な第2楽章は絶品です。既発98.349の廃盤に伴う品番
移行盤。





<SUPRAPHON>
SU 4003 3枚組 \3250
「ザ・ベスト・オブ・チェコ・クラシックス-弦楽四重奏篇」
[CD 1]
スメタナ:弦楽四重奏曲第1番ホ短調「わが生涯より」
スメタナ四重奏団
録音:1962年3月19-22日プラハ・ドモヴィナ・スタジオ
(AADアナログ・セッション・ステレオ)
スメタナ:弦楽四重奏曲第2番ニ短調
スメタナ四重奏団
録音:1962年3月12-15日プラハ・ドモヴィナ・スタジオ
(AADアナログ・セッション・ステレオ)
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第10番変ホ長調Op.51, B.92
パノハ四重奏団
録音:1985年6月9-14日プラハ、チェコ・フィルハーモニー合唱団
リハーサル・ホール(DDDデジタル・セッション・ステレオ)
[CD 2]
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調「アメリカ」Op.96, B.179
パノハ四重奏団
録音:1982年11月6-8日プラハ、ルドルフィヌム・ドヴォルザーク・ホー
(DDDデジタル・セッション・ステレオ)
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第13番ト長調Op.106, B.192
パノハ四重奏団
録音:1984年11月5-8日プラハ、
チェコ・フィルハーモニー合唱団リハーサル・ホール
(DDDデジタル・セッション・ステレオ)
ヨゼフ・スーク:「聖ヴァーツラフ」のコラールによる瞑想曲Op.35a
パノハ四重奏団
録音:2006年4月8日プラハ、ドモヴィナ・スタジオ
(DDDデジタル・セッション・ステレオ)
[CD 3]
ノヴァーク:弦楽四重奏曲第2番ニ長調Op.35
スメタナ四重奏団
録音:1973年6月27-28日プラハ放送スタジオ
(AADアナログ・セッション・ステレオ)
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」
シュカンパ四重奏団
録音:2001年2月、3月プラハ、ルドルフィヌム・ドヴォルザーク・ホール
(DDDデジタル・セッション・ステレオ)
スメタナ、パノハ、シュカンパと、「弦の国」チェコが誇る歴代の名門アンサン
ブルが残した弦楽四重奏の名録音を、SUPRAPHONの豊富な音源より厳選してまと
めたセット。ドヴォルザークの「アメリカ」、スメタナの「わが生涯より」そし
てヤナーチェクと、このジャンルの不滅の名曲をきわめつけの演奏で楽しめます。




<Bel Air>
BAC 044(DVD-Video) \4350
BAC 444(Blu-ray) \5150
字幕:英・独・仏・西・伊
グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」
★ダンスオペラby ピナ・バウシュ
〔歌唱:ドイツ語〕
【オルフェオ】ヤン・ブリダール(ダンス)/マリア・リッカルダ・ヴェッセリ
ング(歌)
【エウリディーチェ】マリ=アニエス・ジロ(ダンス)/ユリア・クライター(歌)
【アモーレ】工藤美笛(ダンス)/スンハエ・イム(歌)
パリ・オペラ座バレエ団、バルタザール=ノイマン合唱団&アンサンブル
トーマス・ヘンゲルブロック(指)
収録:2008年2月パリ・オペラ座(ガルニエ)
2009年6月に亡くなったピナ・バウシュ振付によるダンスオペラの映像が登場。
2008年2月、ピナ・バウシュがその生涯で唯一テレビ撮影とそのDVD化を許した
舞台です。歌い手とダンサー達が舞台に共に立ち、音楽とダンスが同時進行す
る、きわめて美しいステージによるダンスオペラ。歌い手も豪華なら、ダンサ
ーたちもまた豪華。エウリディーチェには、パリ・オペラ座のエトワール、
マリ=アニエス・ジロ。赤いドレスに身を包み舞う姿はエレガントで、息をのむ
美しさです。オルフェオとして踊るのは、パリ・オペラ座のヤン・ブリダール。
アモーレ役は、資生堂のコマーシャル出演でも記憶にある工藤美笛が務めます。
そもそも、グルックは、オルフェオとエウリディーチェにはダンサーが伴うこ
と、という指示を残しています。ピナ・バウシュによるこのオペラバレエの舞
台はまさにグルックが理想としたものといえるでしょう。しかし、ピナ・バウ
シュは、ただ単に音楽にあわせて振付けるだけに留まりませんでした。嘆きの
歌を歌うエウリディーチェ(クライター)の傍らで同じく嘆き悲しみの身振りを
するエウリディーチェ(ジロ)を観ていると、両者の間に本当のエウリディーチェ
の魂が存在しているかのような、極めて不思議な感覚の世界に引き込まれます。
ピナ・バウシュは、「歌い手」と「ダンサー」の両者が舞台上でぶつかった化学
反応により生じる、新たなキャラクターを創り上げたのです。有名なオルフェ
オのアリア「エウリディーチェを失って」で登場人物がどのような動きを見せ
るかも実に興味深いところ。ほかにも、男性3人が中心となって激しく展開され
る「怒りの舞」、女性の幻想的な群舞による「精霊の踊り」、どれもとても美
しいもので、神話の世界へと引き込まれます。ピナ・バウシュは、グルックが
描いたこの有名な神話の世界を、見事に肉体をもって蘇らせるとともに、ます
ます神秘的で美しい世界へと昇華させています。
素晴らしい音楽とダンス、美しい舞台、衣装・・・。ピナ・バウシュの素晴ら
しさを目の当たりにできる唯一の映像です。「この世のものとは思えない」と
絶賛された舞台を是非ご堪能ください。




<RCO>
RCO 09003(SACD-Hybrid) \2280
ホライゾン2-オリヴィエ・メシアンに捧ぐ
(1)ポール・デュカス/ゲールト・ファン・クーレン:
牧神の遥かな嘆き(1920/ 2007オーケストラ版)*
(2)メシアン:忘れられた捧げ物
(3)ダルバヴィー:la source d’un regard(2007)*
(4)メシアン:クロノクロミー
(5)ロブ・ズイダム:アダム=インタリュード*
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
ジョージ・ベンジャミン(指揮(1)-(4))
インゴ・メッツマッハー(指揮(5))
録音:(1)-(4)2007年11月8,9日、(5)2008年6月13、14日(ライブ録音)
*=ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団委嘱作品/世界初演、世界初録音
RCOによる現代ものシリーズ「Horizon」第2弾。RCOは、2007-08のシーズンで、
メシアン作品を集中的に取り上げました。20世紀の最も偉大な音楽家の一人、
オリヴィエ・メシアン(1908-1992)は、神学、鳥類学、音を色彩としてとらえる
美学、リズム、和声的語法、旋法など、様ざまな要素を含む極めてユニークな
音楽作品を多く残しました。思考者として、教師として、20世紀の後半の音楽
世界を大きく変化させる功績を残し、メシアンという人物とその作品を超える
ものは未だ現れていません。このCDは、メシアンへのオマージュと題されてお
り、メシアン作品だけでなく、彼の音楽語法を受け継ぐ現代の作曲家達の作品
も取り上げることにより、メシアンの作品の魅力と偉大さを様々な角度から再
認識できる一枚となっています。指揮者ジョージ・ベンジャミン(b.1960)は、
コンセルバトワールでメシアンに薫陶を受けた人物。現代ものを得意とするメッ
ツマッハーも注目。二人が名人揃いのオーケストラから巧みに色彩感豊かな音
色を引き出します。

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