クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

06-10 No.19

2006年10月24日 12時25分34秒 | Weblog
<Altus>
ALT 131 \2250
ステレオ
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指)NHK SO.
録音:1967年11月21日東京文化会館(ライヴ)
「ブルックナーの音楽はゴシック建築のように全体の調和が大切で、ある部分
が突出してはいけない。突出しそうになったらそれを抑えて、全体の響きを美
しい調和を持って響かせるようにするのが、ブルックナーを演奏するときにい
ちばん注意すべき部分だというのです。」(北原幸男・ライナーノート“マタ
チッチ先生の最後の来日のために”より)
チェコ・フィル(70年)やフランス国立管(79年)との録音が知られるマタチ
ッチのブルックナー第5番。上述のエピソードを裏付けるかのように、ここでも
巨匠の棒のもとN響が奏でるオルガン的な響きの魅力は満点です。たいへん個性
的な音楽ですが説得力は絶大。ブルックナー・ファンには見逃せない一枚です。

ALT 129 \2250
ステレオ
ショスタコーヴィチ:交響曲集
第1番へ短調Op.10
第9番変ホ長調Op.70
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指)NHK SO.
録音:1969年5月20日、1967年1月12日東京文化会館(ライヴ)
1965年以来マタチッチはN響への度重なる客演を通じて、ブルックナーなど得意
のプログラムで見事な成果を収めていますが、同時に当時としてはたいへん意
欲的ともいえる曲目も取り上げています。このショスタコーヴィチもまさにそ
うした例のひとつで、指揮者、オケの両者にとってたいへん貴重なものといえ
るでしょう。コミカルな味わいを織り交ぜつつ、マタチッチは純音楽的なアプ
ローチで明快に各々の作品像を浮き彫りにしています。N響の反応の素晴らしさ
が実感できるのも興味深いところ。定評あるアルトゥスのマスタリングで音の
状態もすこぶる良好です。

ALT 130 \2250
ステレオ
ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」
同:レオノーレ序曲第3番Op.72b
[アンコール曲]ワーグナー:
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指)NHK SO.
録音:1967年11月25日新潟県民会館(ライヴ)
N響では第2番、第7番(84年)と第9番(73年)が知られる、マタチッチのベー
トーヴェン。「田園」と序曲ともに、独墺系の作品との抜群の相性をみせる巨
匠特有のずっしりとした骨太の響きが大きな魅力となっています。いっぽう
第2、3楽章での弾むような軽みには粋を感じさせます。マイスタージンガー前
奏曲もまた風格にあふれた輝かしい演奏。





<HUNGAROTON>
HCD 32410 \2080
メンデルスゾーン:「4手&2台ピアノのための作品集」
ソナタ ニ長調
ソナタ楽章 ト短調
「真夏の夜の夢」 
(序曲 / スケルツォ / 妖精の行進 / まだら模様のお蛇さん / 間奏曲 / 夜
想曲 / 結婚行進曲 / 葬送行進曲 / 道化役者たちの踊り / 終曲)
アンダンテと変奏曲Op.83a
デュオ・エグリ・ペルティシュ(P)
録音:1999年2月26 & 27日、2005年12月5、6、8、9 & 11日
ブダペスト、フンガロトン・スタジオ
ヴィルトゥオーゾとして知られたメンデルスゾーンですが、ピアノ・デュオ作
品はごくわずかしか残していません。ここに収められたすべての曲は生前未出
版。このたびアンダンテと変奏曲を除いてすべて初録音となれば、ファンには
堪えられないところでしょう。
聴きものはやはり代表作「真夏の夜の夢」の4手版。持ち前の華麗なる技巧を
駆使した目くるめく色彩感にはビックリ。メンデルスゾーンはシェイクスピア
の原作にすっかり夢中になったため、こちらもオケ版と並行して書き進められ
たと考えられています。序曲の初演をともに行なった姉のファニー=ヘンゼル
も“弟にとってとびきりのお気に入り”と触れています。
さらにカップリングの2台ピアノ用作品では、まず同名のピアノ独奏曲からの
改作となる作品83a。第8変奏でオリジナルにはない主題の回帰があり単なる編
曲の域を超えて新たな魅力を加えています。若書き(10、11歳くらい)の2つ
のソナタも、先人モーツァルトとクレメンティをお手本としつつオリジナリ
ティも盛り込まれていて、神童ぶりを存分に感じさせるものです。

HCD 32425 \2080
フランク:歌曲集
回想 / 愛する / 天使と子供 / 行列 / もしそれが美しい芝生なら / こわれた
甕 / 夕べの鐘 / ばらの結婚 / リート / ニノン / 夜想曲 / 日ごとに過ぎて
ゆけ / ロビン・グレイ / ばらと蝶 / ベンガドールのエミール / シルフ(空
気の精)[*]
ガブリエッラ・レータイ・キシュ(S) アドリエンヌ・ハウザー(P)
*ティボル・ボガーニ(Vc)
録音:2005年12月フンガロトン・スタジオ
ヴァイオリン・ソナタや交響曲ニ短調が傑作として名高いフランク。その珍し
い歌曲に光をあてるアルバムが登場します。逡巡するかのように複雑で重厚な
交響作品や室内楽曲とは対照的に、文豪ユーゴー、シャトーブリアンらの詩作
にもとづく歌曲は美しくも至ってシンプルで異彩を放っています。ハンガリー
勢による演奏はそれぞれスコット、ハマリに学んだソプラノと、コチシュ、ク
ルターグに師事したピアノという顔合わせ。すべてフランス語による歌唱。

HCD 32424 \2080
ヴェイネル:管弦楽作品集
ディヴェルティメント第3番Op.25(1949)
同 第4番Op.38(1951)
同 第5番Op.39(1951)
ハンガリー民謡による変奏曲Op.30(1949)
セレナード ヘ短調Op.3(1906)
謝肉祭Op.5(1907)
ラスロー・コヴァーチ(指)ミシュコルツ北部ハンガリーSO.
録音:2005年10月23-27日ミシュコルツ、文化センター
「指揮者ショルティのピアノの先生」ヴェイネルは、コダーイやバルトークと
同時代のハンガリーを代表する作曲家・音楽教師。その作風は革新的な同輩に
対して、民俗音楽をベースにしながらあくまでベートーヴェンやブラームスと
いった古典・ロマン派の流れを汲んでいるのが特徴です。登竜門エルケル賞の
栄誉を受けた出世作で最初の管弦楽作品「セレナード」、小管弦楽のためのユ
モレスクと題された謝肉祭、第3番、第5番がともに‘ハンガリーの印象’とい
う副題を持つディヴェルティメント。これらの代表的な作品をポイントよくま
とめたアルバムはヴェイネル入門編としてうってつけの内容で、新録で聴ける
のも嬉しいところ。

HCD 32459 \2080
「ハンガリー万歳!ハンガリー人よ、とこしえに!」
フェレンツ・エルケル:祝典序曲
ヨージェフ・ミュラー:コッシュート・マーチ
ウェーバー:アンダンテとハンガリー風ロンドOp.9?Vaと管弦楽のための
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ「ハンガリー万歳!」Op.332
エルケル:歌劇「フニャディ・ラースロー」よりパロターシュの踊り
ドリーブ:バレエ「コッペリア」よりチャールダーシュ
スッペ:喜歌劇「軽騎兵」序曲
ヤカブ・パツェラー:ヘルクレシュフュルデーの思い出
ツィーラー:ポルカ「ペストへようこそ」Op.140
べーラ・ケーレル:演奏会用序曲「ハンガリーの喜劇」Op.108
ランナー:ぺシュト・ワルツOp.93
ベルリオーズ:ハンガリー行進曲
ヤーノシュ・フェレンチク(指)ハンガリー国立O.
ラースロー・バールショニ(Va)
録音:1977 & 1979年ブダペスト、フンガロトン・スタジオ
その名も「ハンガリー万歳!」と題されたアルバム。ハンガリーゆかりの作曲
家または作品を、往年の巨匠フェレンチクの指揮によるオケで聴くというハン
ガリーづくしの内容です。コッシュートは民族の年1849年に決起した国民的英
雄。現ルーマニアのヘルクレシュフュルデーはトランシルヴァニアとの南境沿
いに位置し、19世紀末は保養地として知られた場所。

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