クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

06-09 No.21

2006年09月19日 18時04分21秒 | Weblog
★グッディーズ・オリジナル企画★販売開始
先日ご案内いたしました当店オリジナル企画のSP復刻CD-Rの販売を開始いたし
ました。お問い合わせの中に、どういった方法で復刻を行っているのかと言う
ご質問が多くありましたので、補足&再案内をいたします。

今回の復刻CD-Rのマスターは、真空管オーディオの専門家で、SP復刻にかけて
は一家言をお持ちの、新 忠篤氏の協力を得て製作しております。「ラジオ技
術」11月号(10月10日発売)にも、新氏のコーナーで紹介される事になってい
ますが、氏の自作直熱管フォノイコライザを使用して行われる復刻は、これま
での復刻ものとはまったく違った音質でSPが再現されます。かつてこれほどま
でに鮮度の高いSPの再生ノイズがCDに刻まれたことは無かっただろうというノ
イズの中に、これまでは聴くことが出来なかった演奏家の細やかな息遣いを聴
き取ることが出来ます。SP復刻は、世界中で様々の専門化がそれぞれの見識で
行っており、どれが最高とは決して言うことは出来ませんが、これまでにない
鮮度の高い復刻をお届けできたのではと思っています。

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●SPレコード本来の音を追求したダイレクト・トランスファー CD-R
SPレコードの真の音は残念ながら、これまで市販された復刻CDではなかなか聴
くことができません。それはSPレコードの音ミゾに刻まれた音声信号を拾い出
すプロセスで、重要な情報が失われているからです。このCD-Rシリーズは復刻
プロセスを最短にしてSPレコードのありのままをお届けするダイレクト・トラ
ンスファーです。LPとは比較にならない強大な音響勢力を持つSPレコードのた
めに、専用のカスタムメイド真空管式フォノイコライザをの使用しています。
またノイズ除去と共に失われる音楽情報に最も気を配り、一切のノイズリダク
ションを排除してあります。従来のSP復刻CDよりノイズの量は多くなりますが、
ノイズの奥に演奏者の確かな息づかいが聴き取れます。プレスCDより音の鮮度
の点で優位と判断し、CD-Rを採用しました。収録はSPレコード3枚から5枚の
初発売時のアルバム単位を基本としています。
ケースには録音データ(オリジナル・レコード番号、マトリクス番号、テイク、
録音年月日等)を記載してありますが、曲目解説はありません。

●第1回 10タイトル ※装丁は文字のみの質素なものです
●頒布価格:各1枚 \1500(税込) お取り扱いは当店の通販のみとなります。

■ご注意
CD-Rを使用していますので、再生機器によっては再生が出来ない場合もござい
ますので、ご了承下さい。
編集作業を一切行っておりませんので、曲はつながっていません。1トラックは
SP盤片面分となります。トラック間の空白部分は統一されていません。
リードアウト部分の短い盤は、終わりの部分のノイズが入る場合があります。


78CDR-1000
ショパン: ピアノ協奏曲第2番ヘ短調作品21
アルフレッド・コルトー(ピアノ)
ジョン・バルビローリ指揮管弦楽団
英 HIS MASTER'S VOICE DB8658/61
(1935年7月8日アビー・ロード第 1スタジオ録音)
ピアニストのアルフレッド・コルトー (1877-1963)がどんなに輝かしい音を出
していたか、どの復刻盤(LPを含めて)も再現していなことが、このCD-Rを聴
くと分かる。オーケストラの録音もいささかも古さを感じさせない。

78CDR-1001
ショパン: エチュード作品10 (全12曲)
アルフレッド・コルトー(ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB2207/09
(1933年7月4&5日,ロンドン,アビー・ロード第3スタジオ録音)
アビー・ロードに設置されたEMIの自社開発による録音システムが稼働しはじめ
て間もなくの録音(原盤番号の後に□のマークで区別)だが、今は聴けないエ
ラール社のピアノの音が光輝いている。コルトーは曲順を楽譜通りではなく配
列して曲の相互に関連性を持たせているのも聞きどころ。

78CDR-1002
ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第7番ハ短調作品30-2
英HMV DB3068/70
(1936年2月6日ロンドン, アビー・ロード第3スタジオ録音)
ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第 9番イ長調作品47「クロイツェル」
フリッツ・クライスラー (ヴァイオリン)
フランツ・ルップ (ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB3071/74
(1936年6月17,18,19日,11月8日ロンドン,アビー・ロード第3スタジオ録音)
フリッツ・クライスラー(1875-1962)は1935年と1936年にベートーヴェンのヴァ
イオリン・ソナタ全集を録音した。SPレコードで27枚が4巻のアルバムで発売さ
れた。ソナタ第7番ハ短調と第9番イ長調「クロイツエル」はアルバム第3巻(7枚
組)として発売された。1935年に60歳を迎えたクライスラーのベートーヴェンソ
ナタ全曲は、人生経験を積んだ音楽家のもつ深い思慮で紡ぎ出された演奏。クラ
イスラーの音色もまたこれまでの復刻盤では、十分に再現できていなかったこと
が、お分かりいただけると思う。

78CDR-1003
ブラームス: ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
ジネット・ヌヴー(ヴァイオリン)
イザイ・ドブローウェン指揮フィルハーモニア管弦楽団
英 HIS MASTER'S VOICE DB9126S/9130
(1946年8月16-18日ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ録音)
フランスの女流ヴァイオリニスト、ジネット・ヌヴー(1919-1949)はアメリカ
に向かう航空機の事故で30歳の命を失った。ピアニストで実弟のジャン・ヌヴー
も同乗していた。彼女の天才ぶりは1930年に11歳でパリ音楽院で一等賞を得た
ことでも推し量れる。第2次政界大戦が終わり占領下のパリが解放され、世界に
羽ばたく緒端の期の録音である。原録音は磁気テープと思われるが78回転SPで
発売され、LPでは味わうことのできない実在感のあるヴァイオリンが聴ける。

78CDR-1004
J.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV1008
J.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV1009
パブロ・カザルス(チェロ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB8414/19
(1936年11月23日ロンドン, アビー・ロード第3スタジオ録音)
パブロ・カザルス(1876-1973)のJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲全6曲は2曲ず
つ録音された。この第2番と第3番はアルバムの第1巻として発売された。この2
曲だけがアビー・ロードでの録音。他の4曲は1938年と1939年に録音された。
この録音の生々しさは1930年の半ばにしてEMIの録音技術は完成していたことの
証である。

78CDR-1005
ルクー: ヴァイオリン・ソナタ ト長調
アンリ・コック(ヴァイオリン)
シャルル・ファン・ランケル(ピアノ)
日本ポリドール 80104/7 (1932年録音)
この名曲の世界初録音盤である。この曲が日本で未だに人気があるのは、この
SP盤に端を発している。アンリ・コックはフランコ=ベルギー派の名手でルク
ーのスペシャリストでもあった。骨太の筆致で奏でるルクーはSP時代のメニュ
ーインやLPのリュミオーと一味違う。この演奏はLP時代も復刻盤がなかった初
復刻。

78CDR-1006
ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調作品47「クロイツェル」
ブロニスワフ・フーベルマン(ヴァイオリン)
イグナツ・フリートマン(ピアノ)
仏Parlophone 59.532/5 (英Columbia LX72/5 と同一演奏)
1930年9月12日ウィーン,ミッテラー・コンツェルトザール録音
フーベルマンは「快刀乱麻」とあらえびす(1882-1963)が評した演奏である。
荒々しいまでのフーベルマンの演奏は復刻盤では古臭く聞こえるが、SPダイレ
クトでは圧倒的な力で迫ってくる。

78CDR-1007
ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61
フリッツ・クライスラー(ヴァイオリン)
サー・ジョン・バルビローリ指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
英HIS MASTER'S VOICE DB2927/31 (1936年6月16日録音)
フリッツ・クライスラーは初期の電気録音時代の1926年にベートーヴェンを録
音していて、この曲の決定盤と評価されていた。1936年のこの録音は61歳のク
ライスラーの録音。ヴァイオリン・ソナタ全集と同一時期のもので、ここでも
人生経験を積んだ音楽家だけが持つ演奏を繰り広げてきる。EMI録音の完成期の
見事な音はSP時代の再生法では再生不可能だった。

78CDR-1008
サン=サーンス: ピアノ協奏曲第4番ハ短調作品44
アルフレッド・コルトー(ピアノ)
シャルル・ミュンシュ指揮パリ・フィルハーモニー協会管弦楽団
英HIS MASTER'S VOICE DB2577/9
(1935年7月9日アビー・ロード第1スタジオ録音)
1936年作曲家サン=サーンス (1835-1921)の生誕100年記念演奏会がパリとロン
ドンで開かれた。ロンドンの演奏会の直後にアビー・ロードのEMIスタジオで録
音された。ソリストはコルトー、オーケストラはパリで活躍していたソリスト
や音楽院教師などで特別に編成され、シャルル・ミュンシュ(1891-1968)が指
揮者に起用された。前出の78CDR-1000 のコルトーによるショパン:ピアノ協奏
曲第 2番の翌日の録音。フランス人指揮者とフランスのオーケストラによるこ
の曲とイギリス人指揮者とイギリスのオーケストラによる比較ができる。SPレ
コード録音の極致とも言える音がダイレクト・ランスファーで聴ける。

78CDR-1009
ベートーヴェン: ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調作品97「大公」
アルフレッド・コルトー (ピアノ)
ジャック・ティボー (ヴァイオリン)
パブロ・カザルス (チェロ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB1223/7
(1928年11月18日ロンドン小クイーンズ・ホール録音)
まさに人類の遺産とも言えるかけがいのない名演奏。アルフレッド・コルトー
(1877-1962)、ジャック・ティボー(1880-1953)、パブロ・カザルス(1876-
1973)のピアノ・トリオは電気録音の初期に数曲の録音をした。SP時代最高品質
と言われた HIS MASTER'S VOICE 盤は盛大な雑音があるが、楽音の彫りの深さ
も圧倒的。ダイレクト・トランファーで3人の巨人の妙技に浸れる。マトリクス
番号の末尾の△は電気録音の開発者ウェスタンエレクトリックの録音機を使用
した記号。

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