マーベラスS

King Of Western-Swing!!
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道頓堀、これもありだよ人情喜劇 ~続々編

2018-02-14 16:05:32 | 大阪ミナミ

道頓堀通いの日々が続くと、さあ、お昼は何処で食べるかということになる。

先にもふれたように、昼飯時間は短い。 選択肢はそうあるぢゃなし。

ってとこで思い出したのは、御堂筋を西へ渡ってすぐの「大黒」。
 

 



 

この佇まいがいいでしょう。 

東京の下町のようだが、どこかにはんなりとした上方らしさが漂う。



 



かやくごはん一本で百年以上ののれん。

昔は、かやくごはんの店がたくさんあったらしい。

織田作の「夫婦善哉」に出てくる、かやくごはんと粕汁の「だるまや」(本当はだるま)や、

相合橋筋にある「福家」なんてのも、かやくごはん屋だったと聞く。





 

10人も座るといっぱいになる店内。

ここは池波正太郎が書いているが、辰己柳太郎や島田正吾、新国劇の連中も

通ったという。辰己は豪快なああいうキャラだが下戸につき、ごはんものとなる。







織田作も来てるに違いないが、「だるま」派だったのだろう。

だるまではおかずの棚をガラガラと開けて、自分で取ってきて一杯やったもんだ。

アタシの学生時代はまだあったのだ。

かやくめしは豌豆が載ってたような記憶、嫌いぢゃないがアタシャ大黒派。

もちろん、ここでも一杯。








おかずを見つくろって…と








あとから来た客たちは、さわらだ、ぶりだ、しまあじだと魚を注文して、

かやくごはん喰ってやがんの。 おまえら金持ちかえ。

昔はそんなもの頼むのはお大尽と決まっていた。








きんぴらとぬたで燗酒。

眠くなるといけないので、これっきり。



いいかえ、かやくごはんてなものは、おかずいらずのものなんだ。

おかず喰いたきゃ、白飯出す店に行けばいい。

第一、かやくごはんのおかずはみんな、ちゃ~んとご飯の中に入ってる。

ごぼう、こんにゃく、油揚げ…てなもんや。

芸者衆が食べに来るために、大口開けなくていいように具も米粒と合うように

細かく刻んである。







ご丁寧に香りのいい海苔までかかってる。

これに熱い汁でも付ければ、何をかいわんや。




 


白玉 (白味噌、卵入り)

ここだと大阪風に白味噌を頼みたくなる。



中に半熟のポーチドエッグが入る。

途中で箸でつついて、ポワンと卵黄の色が上がって来るのがたまらない。








しばらく来れないだろうから、かやくごはん大。 男らしい。


なんやかんやで魚頼む方が安い、てなことになるが、そこはこだわりっちうやつ。


そうそう、変えるわけにはいかない。


ああ、めんどくさいオッサンやがな…。






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