マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

新旧中華そば、醤油系

2007-02-20 03:08:37 | 

大阪はラーメンが難しい場所だ。だしをきかしたうどんにはうるさいクセに、ラーメンというと敬遠気味なのか、圧倒的に京都に水をあけられている。他府県から流入する学生などが多いからだろう。大阪にはやたらニンニクやキムチを利かせばいいと思ってるラーメン屋が多過ぎる。

神田小川町にあった「ピカ一」はほんとに美味かった。澄んだ醤油らーめんなのだが、縮れ麺によくからむ上品なスープ。あのネギや生姜の味がプーンと爽やかな後ろ髪をひく感じは、いまだ他でお目にかかれない。名古屋の「江南」という店の中華そばも40分ぐらい並んで食ったが、さすがに美味かったし、鰻谷にあった「とんとん」もバカウマだった。そんなピカ一もとんとんも、すでにない。


東淀川の菅原にあった「麺や輝」が支店を出した。ホテル・阪急インターナショナルからすぐ近くの、実に目立ついい場所にある。
今までの場所が車で行かねばいけない辺鄙なところなので、不法駐車にますますうるさくなってくる中、新たな場所を探していたという。

輝のラーメンが近くで食えることは大歓迎だ。和風とんこつ醤油が旗印だが、OLなども多いことから、新メニューを考案したと主人はいう。

鶏にぼしラーメン@¥650 
鶏ガラに煮干を効かせた、ややあっさりしたスープ。2種類の部位の異なるチャーシュー、メンマ、白髪ネギ、水菜は少しでも野菜を、という心遣いか。麺とスープのバランスは悪くない。かん水を抑えた自家製麺。無化学調味料は茶屋町界隈のリーマンたちに受けるか。近くには藤平ラーメンもあり、讃州・たけうちなどの讃岐、得正のカレーうどんなどがあり、麺エリアでもある。出てきた限りは頑張ってもらいたい。

ところ変わって高槻・・・商店街の中の「力餅食堂」にうどんを食いにいくことがままあるのだが、ここでご婦人達に静かな人気を誇るのが、中華そば@¥550 ヘタすりゃ半数以上の女性がうどん屋でラーメンすすっている。どれほど旨いのか。いっぺん食ってみなければと思い続けて幾星霜。

たっぷりのモヤシ、煮込んだ小さなチャーシューが3枚。何の変哲もない昔ながらの鶏ガラ醤油味だが、これがアッサリしていて中年以降のご婦人には食べやすいのだろう。ラーメン専門店の味はエッジが立ち、ダブルスープや何やらと喧しく、ともすればげん骨だ頭蓋骨だと店頭に獣くさい臭いをさせ、脂や塩分がかっているケースが多い。そんなどぎついモノは欲しくないのだ。

そこいくと、ここの中華そばはスタンダード中のスタンダード。しかもうどんのメニューにそっと隠れる日蔭の身、俺が俺がという主張はなく、ただ寄り添ってくれる感じ。よく言えば、ほっとできる陽だまりの味である。主婦が自腹でのお昼にはこんな感じがラクなのかもしれない。
これはこれでいい。