マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

布施から八戸ノ里

2007-02-07 22:25:04 | 

遠縁の親戚に教わった布施の立ち飲み関東煮の店。

紫色の大きな暖簾に染められた「関東煮」の大文字。これだけでゆるぎなき決意という物が伺える。まだ夜も早い時刻、店前には何とも食欲をそそる、しかも温かい匂いが漂う。これ、寒いとたまらねぇだらう。
テントに鯨の絵があるように、ここは鯨が名物でもある。隣接する喰太郎は参鶏湯専門店。こっちもそそられる。その隣りは丹下段平が出てきそうな、ささやかなボクシングジム。

カウンターに大鍋がどんと据えられていて、戦後のドサクサの時代から、ダシは追い足し追い足しされてきたという。鰻のたれでもあるまいにとも思うのだが、長年コトコト煮炊きしてきた、味のしみこんだ鍋でないと出せない味があるのだろう。コロ、サエズリ、梅焼なんてのもあって、これぞ大阪の関東煮(かんとだき)だ。

八戸ノ里。近鉄の高架下にある立ち飲み「粋酔」。この並びにかつて
あったピアニカというライブハウスで歌ったことがある。
ここには中国ハルピン出身の明るい姐さんがいる。元気で愛嬌のある、ひと頃の若水ヤエ子みたいな女性だというと、みんなにポカンとされた。知らんか?アテが70種類ぐらいある。カマスゴ¥150

これも大阪の安酒場の味でつい頼んでしまう。瀬戸内の初春の風物詩イカナゴが一年たつとこうなるという。顔がカマスに似ているが別物。
これがもうひと回り育ったのを炙って、酢醤油にジュンと浸けて生姜を
きかせて食ったりしてたなぁ、うちの祖母さん。懐かしい。

チョリソ。ピリ辛ソーセージが200円でこのボリューム。
盛り付けがちょいエロ。

ハルピンお姐さんの得意料理、本格水餃子(豚肉・セロリ)¥200。
日本の焼餃子は戦時中、中国東北部に駐留した連中が持ち帰ってきたものだ。作りすぎた水餃子は台所でカチンコチンに凍りつき、それを翌日鍋で焼いて食べた。これが渋谷恋文横丁辺りで鍋貼の名で売り出されたのが本邦焼餃子の起こりとされる。皮がモチモチの旨さ。

いか玉¥250 ほとんどの料理を作る主人は元小学校教員。
壁に「ステーキ時価」とあって、気になっていくら?と聞くと「500円」と
いう返事。なんだい、それぐらいなら書いときゃいいのに。