<2011.06.12>
『日本の製品は評判が良い、品質管理がしっかりしているからだ』と良く言われる。
実はこの品質管理という言葉は、会社に入社して初めて耳にした言葉のようであった。
自分が入社した時からすでに『品質奉仕の****』という、垂れ幕が工場のあちこちに掲げられており、品質管理については、新入社員教育でも真っ先に取り上げられたと記憶している。
もちろん品質管理の深さについては、職場に配属となり実務を経験する中でその重要さについて、失敗体験や学習を繰り返しながら学んでいったわけである。
自分にとっての品質管理のスタートは、配属された職場の性格上『設計ミス(チョンボ)』の撲滅であった。
設計には、厳しいチェッカーという先輩がいて、私が描いた図面を赤色鉛筆で入念にチェックしてくれていたが、ここで色々の間違いが見つかると、すぐやり直しを命じられていたわけである。
製品設計では、機能を形に図面化するために『寸法』が決め手であるわけであるが、これがどうして、どうして良く計算間違いをするのであった。
厳しい目でチェックされていたが、ここで製品の設計思想や『設計チョンボ』に関連する、いわゆる品質の大切さや品質管理の重要さについても、実務を通じて基本を教えてもらったような気がする。
ここで一番気づかされたことは、『自分の思い込みからくる落とし穴(ミス)』であった。
以来『これは自分の思い込みでないか』と言うように、自問自答するように努めてきたが、品質面のみでなく色んな面で、定年まで役に立った気づきであった。
何年かの経験を経て自分もチェッカーとなったが、個々人の思い込みミスを防ぎ安定した品質を実現するために『チェックリスト』の充実に力を注ぎ、これらを活用して後輩の図面を、厳しくチェックしていったわけである。
実はこの『チェックリスト』も、品質管理をさらに実践していく中で、完璧でないことが分かってきた。
製品設計は、多種多様であり『チェックリスト』以外のチェック項目も見つけ出してチェックすること、このことがベテランチェッカーとしての役割でもあったわけである。
特に力を入れたのは、『この製品は予想外の使い方をされることはないか、イレギュラーなことが起こることはないか、起こったときへの対処はされているのか』等々であった。
『チョンボ』に始まった品質管理の考え方も、失敗経験と時間を経ていくことで深さを増していったのであった。
<田植え3態・・・・もう根付いている田んぼもある>
<田植え3態・・・・植えて間もない>
<田植え3態・・・・こちら只今準備中>