折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

先週(第13週「帰郷」)の連ドラ「おひさま」を見て

2011-07-08 | 映画・テレビ
2年半ほど前に「だんだん」を見て以来『ゲゲゲの女房」、「てっぱん」そして今回の「おひさま」とNHKの朝の連ドラにすっかりはまっている。

             NHK朝の連続ドラマ「おひさま」のオープニングシーン


今回の「おひさま」は、ヒロイン・陽子が信州・安曇野と松本を舞台に戦争をはさんで、日本人が生き抜いてきた昭和と言う激動の時代の中で、人々をおひさまのように明るい希望で照らす一人の女性のさわやかな一代記(NHK「おひさま」番組紹介)で、全26週ということなので先週で丁度半分が終わり、物語は後半に差し掛かったところである。

前にもちょっと書いたことだが、このところ涙腺がゆるみがちで、テレビなどを見ては涙を流すことが多くなって、かみさんに悟られぬように、涙をぬぐうのに苦労しているのだが、先々週の第12週「消息」、先週の第13週「帰郷」を見ては、そんな余裕はなく、ぼろぼろと涙を流しながら画面に見入った次第である。

中でも、先週の『帰郷』の放送で最も強烈に印象に残ったシーンが二つある。

その一つは、6月27日放送のヒロイン・陽子が兄・春樹の戦死の知らせに兄が好きだった「心に太陽を持て」という詩の表紙にすがって、とめどなく涙を流し、声を上げて号泣する場面。

二つ目は、6月30日放送のヒロイン・陽子が生徒たちに国語の教科書を墨で塗りつぶすように指示する場面。

実は、小生の両親が全く同じような場面を体験しているのだ。

即ち、母には特攻隊に志願して戦死した弟がいたのだ。

母も、朝ドラのファンであり、きっとこの場面を見ているだろう。
その気持ちたるやいかばかりであろうか・・・・。

また、父は終戦時教師であった。

父もヒロイン・陽子と同じように生徒たちに教科書を塗りつぶすように指示したのだろうが、やはり、その気持ちたるやいかばかりであったか・・・・。

母に戦死した弟がいたこと、父が終戦当時教師をしていたことは、ずっと前から知っていたが、小生には、その二人がそれぞれ感じた『痛み』などには一向に思い及ばず、「のほほん」と過ごしてきた。(戦争体験について、両親と面と向かって聞いたことも、話したこともなかった。)

この歳になって、また、このテレビドラマを見て、いまさら父や母の気持ちに思いを致すなんて、内心忸怩たる思いである。

そして、同時に『先の大戦』についての自分の「無知」と「無関心」さを思い知らされた次第である。


物語は、これから後半に入る。
どんな展開になるのか、楽しみである。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
伝えていかねばいけないこと (ゆたか)
2011-07-09 19:51:43
心に太陽を持て
は 山本有三さんですか?

僕の授業の敗戦後の
スタートは
映画「瀬戸内少年野球団」の
教科書墨塗りのシーンです

伝えていかなければならないことだと思っています
返信する
そのとおり (fit-723)
2011-07-10 07:05:42
ゆたかさん

出典は、ツェーザル・フライシュレン著、山本有三訳とのことです。
返信する

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