42歳で突如映画界を引退しその後一切マスメディアの前に姿を現すことがなかった伝説の女優・原節子が95歳でこの世を静かに去った。
現役時代は小津安二郎監督作品などで日本女性の理想像を具現化していた。
そして60年代のある日を境にスクリーンはおろか人前に姿を見せることもなくなった。
読売新聞の記者が何度か自宅を訪問しインターホンを鳴らしたが家人が「本人は元気に過ごしております。インタビューに応じることはありません。」と繰り返すのみだったという。
ただ一度だけ1992年に電話で直接声を聞くことができたという。
「私だけがスターだったわけではありません。当時は誰もが輝いていました。」と記録にある。
謎の多い「伝説の女優」は謙虚でもあった。
ご冥福をお祈りします。