ご近所でいわゆる古民家再生が進んでいる。想像するに元の家屋は昭和初期に建てられた家で8畳間が
二つのどちらかといえば狭いお家だ。歯医者さんの別宅といった様子だったが、ここ20年は住んでい
る気配はなかった。
着手前は庭の木々が生い茂り外部からは家のたたずまいも判らないほどだった。再生作業が始まりやが
て1年になる。遅々として進まなかったがようやく終盤に差し掛かった感じ。散歩のコースなので時に
作業現場をのぞいて職人さんたちとお話しした。
施主はあくまで古い昭和の雰囲気をできるだけ残すことにこだわりがあると思われる。放置期間が長か
ったので基礎部分はしっかりしていても、部分的には痛み方も相当だったようだ。こんな純和風の再生
物件はそうはないので、技の匠たちが精魂を込め、施主も工費に糸目をかけず(?)に良質の材を使用
させて傷んだ個所を取替え、雰囲気を損なわない範囲で一部増築をした。
腕の良い匠たち、良質の材さらに決して急がせず、こんな条件下での作業に匠たちは楽しみながら作業
しているなと感じる。
家の外壁部分は古色蒼然とした鎧張りの羽目板だった。それを断熱材を挟さみ上部は漆喰の白壁、下部
は厚さ1cmはあるヒノキ節無しの板を使用した鎧張りに全面的に張り替えた。両者の調和が素晴らしい。
この壁、塗装はしないで雨風にさらして自然の風合いを出していくそうだ。
ご近所なので完成したら、中を見学させてもらえるといいなと思いながらその時期を待っている。
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