toboketaG の春夏秋冬 

雑文、雑感、懐古話そして少しだけ自己主張。
土曜日をベースに週1~2回の更新が続けられればと思っています。

690-241027再度日本周遊の旅へ

2024年10月27日 | 小説・映画・など

           榛名神社の奥、デレーケが基礎を作った砂防ダムの横にて

 

その年で!? と驚かれると思います。 

当面読みたかった本を一通り読んでしまい、さてこれから何を読むかと考える。数年前に司馬遼太郎氏

「街道をゆく」のシリーズを読んだ。このシリーズをもう一度読んでみようと思い立った。前回通り

にパソコン画面に国土地理院1/25000の地図とGoogleMapのStreetViewを開いてから机に向かう。

内人は昭の知性を代表する司馬氏。

 

初回は飛騨街道。長良川に沿って北上する。途中で郡上八幡市に寄る。街の北側の小高い丘に建つ城は

なかなか優美な姿だ。夏になると街中の支流吉田川にかかる橋から子供たちが飛び込むことでも知られ

ている。飛騨街道が蛭ケ野高原から脊梁分水嶺を越えると庄川上流に出る。まだ飛騨の国だが下ってい

くと大きなダムでできた御母衣湖のほとりを通る。ダムで沈んだ部落にあった2本の桜の大木が移植さ

れ湖畔の公園に甦っている。それらの光景をストリートビューで確認に周囲の山並みをぐるりと見渡す。

御母衣ダムあたりから街道名は白川街道と変わる。

 

次に案内されたのは白川郷のと特徴的な合掌作りの集落。前回は現地を見ずに画面だけだ楽しんだが、

2年前に現地に行ってきたので思いも違う。司馬氏が行ったときに比べるとかなり観光地化されており、

外国人観光客も多い。こういうの嫌う司馬氏がご存命なら嘆くだろう。司馬氏の旅の頃はなかった高速

道路が富山方面に延びており、少しの時間で富山県に入り取っ付きの菅沼集落、続いて五箇山集落と続

く。白川郷と同様に何棟もの合掌作りの民家が残されておるが、観光客はグッと減り静かな昔ながらの

佇まいが今に残る。

 

画面で司馬氏が書かれて地形や街の様子を確認しながらの旅なので1冊読み終わるのに半月はかかる。

前回一番印象に残った壱岐・対馬や天草の旅が待ち遠しいが、順番に回るのでここは来春になるか? 

時間はたっぷりとある。のんびりと日本周遊をこれから2年程かけて楽しみたい。

 

さて今日は衆議院選挙の投票日。今年選挙権を持つ年齢に達した東京に住む二人の孫に解らなかったら

白票でもいいから投票所に行くようにLINEで連絡した。

自民党には非常に苦しい選挙となりそう。自公で過半数割れという結果になったとすると、選挙後に予

想される大政局。高市氏を支援または石破総理から厳しい処置をされた人達のグループと石破氏を支持

したグループが二つに割れる。更に立憲民主も野田氏を中心としたグループと共産党に親近感を持つグ

ループが分かれる。次の局面で与野党で四つに分かれた塊が石破・野田を中心としたグループにかたま

ると30年前に目指した基本部分の考えを同じくした政権交代可能な二大政党が実現するのではないか

と勝手に想像する。

 

従来の意味での保守、リベラルそして妥協を良しとしない共産党といったスッキリした枠組みが出来上

がる。国民民主党や維新、公明党それに保守党はどちらかに合流する。その他の泡沫的な政党は消えて

なくなる。こんな政界再編成が生きている間に見られと良いのだが・・

 

 

 

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689-241019久しぶりの映画鑑賞

2024年10月19日 | 小説・映画・など

                    秋たけなわ(高崎市郊外鼻高の丘にて)

 

映画を鑑賞するのは4年振りか、榛名生協が催した鑑賞会に行ってみる。 「いのちの停車場」という映画。在宅医療の現場

を丹念に描いている。東京の大病院救急救命センターの責任ある立場を捨て、金沢の在宅治療に特化した医院の医師となって

赴任する。私自身現役の時は病院の管理する側のいたので、在宅医療のリアルな現場を知っているつもり。ゆえにリアルとフ

クションの違いが頭に浮かんでくるが、ここは素直に映画のストーリー溶け込むことにした。

 

俳優陣が豪華だった。女医役に吉永小百合、院長に西田敏行、看護師が広瀬スズ、医師国家試験に何度も失敗している私立医

大卒者に松坂桃李、更にガン末期の患者に柳葉敏郎や居酒屋の主人にみなみらんぼう等、芸達者な面々が見事に在宅医療

の現場を演じ切っている。 前日西田敏行の訃報に接しているので、彼の遺作になったかもしれないと思うと高倉健とは一味

違った名優だったなと思いがつのる。吉永がいい。彼女も来春80歳。同じ時代を過ごしてきた老爺にとってのマドンナであ

り続けて欲しい。

半世紀前に「映画ってほんとにいいな」の名言で一世を風靡した故淀川長治氏。見ようと思えばDVDを借りてくればいつで

手軽にテレビで映画を見られる時代だが、映画館という懐かしい場で見る映画と内容は同じでも受け止める側の印象が随分

と変わる。あの暗黒の閉鎖空間に身を置いて見ると、自分自身もスクリーンに没入できる。

 

内科の主治医と私が勝手に思っている開業医も在宅医療に力を入れている。いわゆる往診を断らない。その姿勢に共感しても

半世紀ご厄介になっている。必要があれば適宜専門病院を紹介してくれる。現役時代から言われていることだが病診連携

と言れるシステムに今後も注力していかないと日本の医療は詰まってしまうと思う。

 

とにかく良質な映画でした。

 

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688-240412赤城山の一側面

2024年10月12日 | 山登りというより山歩き

               昭和村の道の駅に掲げられていた赤城山北面の空中写真

 

数年程前に拙ブログで掲載したかもしれない一枚の写真。赤城北面を北東方角から撮影した一枚。雄大な斜面は昭和村のこん

にゃく主体の畑で戦後開墾されたのだろう。左半分は利根川と沼田で合する片品川が利根川とともに作り出した教科書にも載

る河岸段丘。段丘の斜面がゆえに残された森がそのことを雄弁に語っている。各地に残る段丘地形の中でも典型的なものと言

われている。

 

1日地図を見ていても飽きないほどの地図好き人間だが、国土地理院作成の地図をいくら読んでもここまでのリアルはな光景

は頭に浮かんでこない。県民の誰もが知っている上毛かるたにも「すそ野は長し赤城山」という読み札の一枚になっている。

東は渡良瀬山地、西は榛名山群と利根川で分断されているが、南は関東平野と同標高になるまで長い裾野が伸び、北はご覧の

通り。山に恵まれている我が県でも代表的な山。

 

上野から高崎線に乗ると晴れた日なら最初に目に飛び込んでくるのがこの山。萩原朔太郎の帰郷と題する詩、固有名詞として

は出てこないが我々年代の県民ならすぐに思いつく山である。

もっとも作者は離婚して幼子を連れの傷心を抱えての夜汽車。山は見えないが彼の寂寥とした心境が浮かぶ。故郷前橋

から高まり始めるこの赤城山であり、夜汽車(あせた小豆色の客車の硬い木の背もたれ、窓の上に伸びた荷物だな、窓下

掛けには暖房用のスチームが通る。今の基準では暗過ぎる車燈、もちろん蒸気機関車(D51デコイチと書いてしまうと

の夜汽の雰囲気が出ない)がけん引する。車中で幼子たちは眠り落ちてしまい、乗客の多くも眠りに落ち・・・

参考までにネット記事の朔太郎の帰郷で見たものを張り付けます。朔太郎の数ある詩の中で最も好きな詩です。

  

注意してくれる人あり、昭和4年にはD51生まれてなかったという。雰囲気は同じでしょうからお許しを。

 

帰郷

 

             昭和四年の冬、妻と離別し二児を抱へて故郷に帰る

 

わが故郷に帰れる日
汽車は烈風の中を突き行けり。
ひとり車窓に目醒むれば
汽笛は闇に吠え叫び
火焔(ほのほ)は平野を明るくせり。
まだ上州の山は見えずや。
夜汽車の仄暗(ほのぐら)き車燈の影に
母なき子供等は眠り泣き
ひそかに皆わが憂愁を探れるなり。
嗚呼また都を逃れ来て
何所(いづこ)の家郷に行かむとするぞ。
過去は寂寥の谷に連なり
未來は絶望の岸に向へり。
砂礫のごとき人生かな!
われ既に勇気おとろへ
暗憺として長(とこし)なへに生きるに倦みたり。
いかんぞ故郷に独り帰り
さびしくまた利根川の岸に立たんや。
汽車は曠野を走り行き
自然の荒寥たる意志の彼岸に
人の憤怒(いきどほり)を烈しくせり。

 

こんな素晴らしい詩がネットからコピー、張り付けでいとも簡単にできてしまう現状、あたかも自作のようだ。これで良いの

かな? との疑問も抱きながら原稿を書く。詩人朔太郎がこれからも長く愛される続けることを念じながらせめてもの罪滅ぼ

しとします。

 

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687-241005愛好者の集まり

2024年10月05日 | もろもろ

異例に長かった猛暑もようやく落ち着き秋本来の気温になってきた。暑さそのものには対応力ありと思っているが、今年のよう

にいつまでも続くと80を越えた身にはボディブロウのように効いてくる。今までなかったような体調に苦しんだ。一番の問題

は気力の低下。暑さを理由に外出が極端に減った。安くない会費を払っている近くのジムのプールにも出かけるのが億劫になり

最近解約した。泳ぎたくなったら少し遠いが市営の温水プールを利用することにしてコストカットを図る。

 

千変万化して流れてゆく雲を眺めることが好きだ。この春カメラを新調したのでそれを記録する機会も増えた。週初めにこれは

偶々だが気分転換に外に出たときおや!と思って撮った1枚。スマホ写真なので少々ピントが合っていないが珍しい雲の様子。

         

一瞬ロケット打ち上げがあったのかと思う。しかし種子島の発射場からは遠く離れた群馬の地。見えるはずがない。普段上空を

飛ぶ飛行機の排気が上空の冷えた空気をかき混ぜて起こる雲にしては太い。飛行機雲はもっと繊細で単純な直線。竜巻が発生す

る気象条件でもない。珍しいのでNHK前橋に送ってみた。(なんの反応もなかったが)

10分後には更に太くぼやけて消えていったので、飛行機雲の変形ということで納得することにした。

 

その際に雲が好きな人たちがX(旧facebook)でグループを作っているサイトに見つけた。見始めると全国から様々の雲写真と

短い感想文が付いたものがたくさん載っている。別に会費とかはなく、Xで公開している以上の個人情報を要求されてもいない。

面白いので会員登録してみた。その後新しい投稿があると勝手に情報が送られてくる。

 

私が興味を持っている地図、地形、砂防ダム等の愛好者が勝手にX上にグループを作って情報交換して楽しんでいる。出歩くこ

が減ってきた老人にはなかなか面白い。

 

 

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