温泉を眺める。
先日の国会で熊本地震復興補正予算が全会一致で可決して参議院に
おくられた、と報道された。 普段の国会審議の中継を見ていて、
与野党が激しくぶつかりあって、なかなか先に進まない場面を目に
する。そこまで相手を罵倒しなくてもいいのではと思うこともしば
しば。それが当たり前のことと受け止めていただけに、熊本地震関
連の法案が全員起立で可決された場面を見て少し感動した。
白しからずんば黒と法案を巡って対局した意見の応酬でしびれをき
らした与党が強行採決で可決・・ 重要法案は決まってこうした経
緯で決まっていく。政治とは最大公約数だ! そうだと思う。実の
ある審議をしてよと言いたくなる。
******
比較的晴天に恵まれた5月なので今週は榛名山のヤマツツジを見に
出かけた。目的地に行く前に渋川市で最近発掘された金井下新田遺
跡の説明会に参加する。3年前に鎧を付けたままのかがんだ人間が
見つかり話題をよんだ金井東遺跡のすぐそば。↓
http://blog.goo.ne.jp/egikoike/e/cc5898e766cf942886a1c58fce919196
6世紀というから聖徳太子の時代よりさかのぼること200年前か。
榛名山が大爆発し、火砕流が山麓に作られた集落を埋めつくす。発
掘された広さはサッカー競技場の半分くらい。2mほど掘り下げた
ところに古代人の生活の跡が1500年の時を経て現れた。
立て札の②から④にかけて炭化したヨシで編んだ安代垣が出てきた。
高さは3m位あったとの説明を受ける。写真はたてあな住居跡。
さらに発掘されたままの状態の様々な土器。古代人の生活の跡がく
っきりと残っていた。
これはこれで興味があるのだが、さらに興味を持つのはこの発掘現
場の地形。火砕流が低い谷間を埋めながらを流れ下り、航空写真で
見るように平ら所に出れば一気に扇形に拡がる。子供の頃の泥遊び
で何度も目にした。この状態が実によく実際の地形に表れている。
火砕流の末端の崖が樹木に覆われて周囲より暗く写り、まだ押し出
しが継続していそうなリアルな写真。
写真の下は利根川の支流吾妻川が流れている。火砕流の先端は河原
に出る一歩手前で固まり20mの崖として今に残る。もしも利根川
まで下ればそこに堰堤を形成し、上流に大きな湖が出現していたか
も知れない。
遺跡での説明を聞いたあと、榛名山に向かって車を走らせる。素晴
らしいヤマツツジの群落が展開していた。
帰途信号で停車していた半世紀近く前の当時の水準を抜く垢ぬけた
車に出会う。その車の名は コンテッサ。 日野自動車が作ったク
ーペタイプの車だ。リヤエンジン、リヤドライブで排ガスや燃費に
何の規制もなかった時代のもの。たぶんリヤのボンネットを開ける
とスカスカのエンジンルームが現れるだろう。50年後の今公道を
走る姿に接するとは幸運。
フロントを撮りたかったが、信号を左折してしまいかなわなかった。
今でも通用するデザインだと思っている。ナンバープレートの表示
からみて、ワンオーナーが大切に持ち続けた車だと想像できる。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます