樹木や草花の春の生命力には毎年心を打つものがある。 左はブナの豪快にして繊細な芽吹きと今年も楽しませてくれた藤の花。
倉賀野宿は中山道50数宿の中でも、かなり繁栄した宿場。 30年前には旧家がいくつも残っていて、往時の雰囲気を残していた。今は数えるほどしか残っていない。 その中に本陣(脇本陣か)の一部が昔の姿を残している。建物と往還をはさんで反対側の石碑。
先日所用で通りかかったら、この歴史的建物に工事の手が入っていた。 ついに解体かと思いきや、これが珍しい曳き屋。正確にいうと建物全体を材木、鉄骨と油圧ジャッキを使って家全体を均一に持ち上げ、土台を作り変えている。
途中までの工法は曳き屋と同じ。 曳き屋ならば持ち上げてその下にレールとコロを置き、ワイヤを使って引く(曳き屋の名の由来か)。
高崎神社前の浄土真宗「覚法寺」は道路拡張のために、本堂を曳き屋をし、移動しかつ向きを正反対にした。 何事もなかったように納まっているが、この本堂にはそんな歴史がある。
歴史的価値のあるものでないと曳き屋はまではしないと思う。 宿場町倉賀野の象徴的な家屋であるがゆえに、こうした工法で更に後世に残そうということなのだ。 この費用はどこから出ているのか? 所有者個人の財布からではないだろうと、余計な心配をしながら一回りして写真に記録した。
・
安倍政権と黒田日銀が協調して打ち出した景気刺激対策。一口に言ってしまえば世の中に異次元のお金を放出すれば、国民の気持ちが明るくなり、それが経済を活性化させ、適度なインフレ感は景気上昇につながる。その目安が2%といったところか。
といわれても心配は尽きない。 本当かいな? 社会現象は筋書き通りにはいかないものだぜ。
バブル崩壊やリーマンショックで痛い目をみたことを反面教師にし、賢者たちがうまく舵取りをするだろう。
片や歴史は繰り返す。 必要以上の金融緩和は必ずやしっぺ返しに見舞われる。 過ぎたるは及ばざるがごとし。そのとき人間はそんなに賢明には振舞えまい。 今回の措置で手段は皆使ってしまった。 とっておきの手段はもう殆どない。 そして借金大国日本はギリシャの運命をたどる。 膨大な借金は今の若者たちにしわ寄せされる。 なんとしても前者であって欲しいが・・・
円安は進み、株価は上昇してきた。兵力の逐次投入は稚拙な戦術といわれる。小出しの政策ではいつまでたっても閉塞感から脱却できない。 これもまた正論。
アベノミクスの政策の方向性は正しかったか否か? その回答が出るのは1年後だ。 正しければ総理は歴史に名を残す名宰相となる。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます