顧客を訪問しての帰途、いつもと違うコースを走ってみた。風景が当然ながら全然違う。いつも通る道は、何度も通っているから、慣れており、其の辺一帯は、どこもかも知っている気分でいる。おおまかな土地勘はあるものだと思っていた。
いつもは、一方通行があるので、そこは、通れないのだが、帰途となれば、逆コースは、順コースであり、そこを走ってみることにしたのである。
これが、新鮮であった。もう10年以上見ていなかった風景が突然現れる。昔と大幅に変わっているが、当時と変わっていない建物が不意にでてきたりする。道路整備が、まだまだ遅れているところがでてくる。自治体の行政力がモロに出ていたりする。
一方通行があちこちにあって、ぐるぐる回され、全然知らない土地へきたみたいな気分になる。まるで、旅行者である。ようやく広い道にたどり着き、馴染みのある道路の合流する。そこで、旅行は終了である。考えれば平面を、線と線で結んだ特定の地点を移動していただけだから、平面全体を理解できているわけではないので、いわば当然である。
ちょっと変えることが、これだけ新鮮な気分を招来させてくれるのである。生活のなかで、ちょっと変化をいれることを心がけていきたいと思ったことである。