「いやあ、あきれたね。
ここまでバカバカしいと、かえって小気味がいいくらい」
-----ほほう、そうきましたか。
これって『いかレスラー』の河崎実監督。
宣伝にあの人も絡んでるし、いわゆる二匹目のなんとかじゃニャいの?
「確かに、それが大きいんだろうね。
監督も小学生の間で『ムシキング』がブームになろうとしてるので、
それに便乗したことを認めてる。
ただこのキャラ、元々は永井豪デザインの実在のプロレスラーらしいけど...」
-----どんな話なの?
「これがたった70分の映画とは思えないほどに、波瀾万丈の凝りに凝った話。
全宇宙的支配をもくろむ昆虫怪人軍団・外宇宙軍がプロレス会場に乱入。
その場に居合わせた女性記者・星川百合は絶体絶命の危機に陥る。
と、そこに現れたのが兜王ビートル。
実はこの兜王ビートルは元・外宇宙軍の一員。
ボスの魔蠱王はビートルのフィギュアを全宇宙で販売することで
その利権を我がモノにしようとしていた」
-----ぷ、ぷっ。ニャんだそれ?
「そんな外宇宙軍に嫌気がさしたビートルは正義に目覚めて脱走し、
ゴキアブラーたち昆虫怪人軍団に追われてたというわけだ。
さて、映画はこの後、兜王の宿命のライバル、
クワガタの形をした破壊王ディザスターが登場。
彼ら二人が外宇宙軍に入った過程が、
蝶の怪人ラ・マリポッサをめぐる恋の因縁話などを
絡めて描かれる......なあんてのはどうでもいいんだけどね」
-----どうでもいいって?それはないでしょ。
じゃあ見どころはどこよ。特撮、CG?
「いや、そんなのは最初からチープと分かりきっている。
この映画が『あきれ』を通り越して、
感嘆(というのも大げさだけど)させられるのは、その開き直り。
観ていて、7~80年代の学生映画を思い出したね」
-----それ、どういう意味よ?
「学生映画って、もちろん作家性に富んだ作品もあるけど、
もう片方では、乏しい資金をやりくりして、
それでもその中で自分が好きな映画のジャンル
ヒーロー・アクションや怪獣SFを、
どうにか再現しようとしているエンターテイメント志向の映画もある。
これってそんな映画への偏愛がプンプン匂うんだ。
潤沢な予算はないけど、その中でどうにかしてやろうって感じ。
たとえば予定外の記録的な雪に見舞われた。
だったら撮影を順延するかと言えば、そうはしない。
当初は森の中だった設定を、日本アルプスに変えてしまうんだ。
このあたりの柔軟性が効果的に作用している。
一方で、マスク御殿とかいう酒池肉林のパラダイスは
きっちり見せてくれる。
ラ・マリポッサ役・大原かおりの豊胸強調衣装も含め、
学生映画じゃ、こういうお色気演出はまず無理(笑)。
ディザスター役の斉藤工、星川百合役の中川翔子らの
突っ込み会話も、日本じゃないとできない演出。
逆に言うと、世界で通用するのは難しいということだけどね」
-----なんとなく分かる気がするけど、
それでもやっぱりバカバカしそう。
第一、チラシの「超巨大昆虫軍団VS人間!!」とは、
まったく違うお話だ(笑)。
(byえいwithフォーン)
※そりゃ、あきれる度人気blogランキングもよろしく
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ここまでバカバカしいと、かえって小気味がいいくらい」
-----ほほう、そうきましたか。
これって『いかレスラー』の河崎実監督。
宣伝にあの人も絡んでるし、いわゆる二匹目のなんとかじゃニャいの?
「確かに、それが大きいんだろうね。
監督も小学生の間で『ムシキング』がブームになろうとしてるので、
それに便乗したことを認めてる。
ただこのキャラ、元々は永井豪デザインの実在のプロレスラーらしいけど...」
-----どんな話なの?
「これがたった70分の映画とは思えないほどに、波瀾万丈の凝りに凝った話。
全宇宙的支配をもくろむ昆虫怪人軍団・外宇宙軍がプロレス会場に乱入。
その場に居合わせた女性記者・星川百合は絶体絶命の危機に陥る。
と、そこに現れたのが兜王ビートル。
実はこの兜王ビートルは元・外宇宙軍の一員。
ボスの魔蠱王はビートルのフィギュアを全宇宙で販売することで
その利権を我がモノにしようとしていた」
-----ぷ、ぷっ。ニャんだそれ?
「そんな外宇宙軍に嫌気がさしたビートルは正義に目覚めて脱走し、
ゴキアブラーたち昆虫怪人軍団に追われてたというわけだ。
さて、映画はこの後、兜王の宿命のライバル、
クワガタの形をした破壊王ディザスターが登場。
彼ら二人が外宇宙軍に入った過程が、
蝶の怪人ラ・マリポッサをめぐる恋の因縁話などを
絡めて描かれる......なあんてのはどうでもいいんだけどね」
-----どうでもいいって?それはないでしょ。
じゃあ見どころはどこよ。特撮、CG?
「いや、そんなのは最初からチープと分かりきっている。
この映画が『あきれ』を通り越して、
感嘆(というのも大げさだけど)させられるのは、その開き直り。
観ていて、7~80年代の学生映画を思い出したね」
-----それ、どういう意味よ?
「学生映画って、もちろん作家性に富んだ作品もあるけど、
もう片方では、乏しい資金をやりくりして、
それでもその中で自分が好きな映画のジャンル
ヒーロー・アクションや怪獣SFを、
どうにか再現しようとしているエンターテイメント志向の映画もある。
これってそんな映画への偏愛がプンプン匂うんだ。
潤沢な予算はないけど、その中でどうにかしてやろうって感じ。
たとえば予定外の記録的な雪に見舞われた。
だったら撮影を順延するかと言えば、そうはしない。
当初は森の中だった設定を、日本アルプスに変えてしまうんだ。
このあたりの柔軟性が効果的に作用している。
一方で、マスク御殿とかいう酒池肉林のパラダイスは
きっちり見せてくれる。
ラ・マリポッサ役・大原かおりの豊胸強調衣装も含め、
学生映画じゃ、こういうお色気演出はまず無理(笑)。
ディザスター役の斉藤工、星川百合役の中川翔子らの
突っ込み会話も、日本じゃないとできない演出。
逆に言うと、世界で通用するのは難しいということだけどね」
-----なんとなく分かる気がするけど、
それでもやっぱりバカバカしそう。
第一、チラシの「超巨大昆虫軍団VS人間!!」とは、
まったく違うお話だ(笑)。
(byえいwithフォーン)
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このコメントを読んではじめて本当の内容を知りました!!
実は私、観てないんです。
知らないんじゃ、あのビジュアルもキャッチコピーも罪になりませんよね?!
まあ、宣伝担当があの人ですから・・・
でもほんとここまでやり切ると、もしかしたらこの監督天才?って思ってしまうんです。
「超巨大昆虫軍団」と聞けば、
大スペクタクル映画を連想しますが、
これは普通の着ぐるみ。
しかも「兜王」に至っては
プロレスで着用するヤツですから...。
そうそう、音楽もまた笑えますよ。
「♪イカ、イカ、イカ、イカ、いかレスラー」から
「♪勝って兜のオー」でした(笑)。