ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『夏物語』

2007-01-16 00:33:40 | 新作映画
※映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。




----イ・ビョンホンの恋愛映画って久しぶりだね。
「うん。配給会社サイドでは『純愛中毒』以来、4年ぶりと言っている」
----あれっ。じゃあ
『バンジージャンプする』の立場はどうなるの?
「だよね(笑)。
でもあれは韓国では『純愛中毒』より前に作られている。
日本では公開が遅れたけどね。
それはともかく、
その『バンジージャンプする』でもそうだったけど、
彼が大学生を演じるのは、そろそろキツいと思う。
まあ、今回は60代の役も演じているけどね」

----ふうん。
どんなお話ニャの?
「60歳を越えて今も独身を貫く大学教授ユン・ソギュン(イ・ビョンホン)。
その彼の元に、テレビ番組のスタッフが、
大切な人を探したいと訪れる。
かくして映画はソギュンが大学生であった1969年の夏へ。
そこで語られるのは
ソギュンと辛い過去を背負った美しい女性ジョンイン(スエ)の
あまりにも悲しい恋の物語であった…」

----あらら、あまりにもシンプルな恋愛映画だね。
「うん。農村での日々は、
それこそ韓国映画ならではの、
あっけらかんとしたタッチ。
周囲に三枚目を配することで
笑いを引き起こそうとしているんだけど、
ギャグが滑り気味で、ちょっとお寒い。
そしてこれも毎度のことだけど、
主人公が最初はヒロインにまったく無視され、
でもいつしか仲よくなっていく。
この嫌われても嫌われても追いかけるしつこさも
韓国青春映画によく見られる特徴だね」

----でも、悲恋映画である以上、
このまま終わるわけないよね。
「うん。ときは1969年。
世界中の若者が自由を渇望していた時代。
韓国でも朴正煕大統領の軍事独裁政権に対して
学生たちの反発が高まっていた。
映画はここに、韓国ならではの国の事情、
つまり北朝鮮との関係をも織り込み、
ぬるま湯的に見えたこの恋愛映画に
一本の芯を通していく」

----なるほど、そこが見どころってワケだ。
「うん。
自分にスパイ嫌疑がかかることを恐れたソギュンが
ジョンインを知らないと言う
まるでユダとキリストを思わせるエピソード。
このときのふたりの目の演技は観る者をスクリーンに釘付けにする。
そして、ふたりの決定的な<別れ>となる駅のシーン。
ベタとは言え、ここもやはり見逃せない。
この映画を観たら、
『繋いだその手を離さないで』という
オフコースの歌『YES YES YES』を思い出したよ」

----また、オフコース…(笑)。
「いやあ、彼らの歌は恋愛の王道だね。
そう言えば、この映画、エンドクレジットで藤井フミヤの歌が…。
これは日本だけのヴァージョンらしいよ」


    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「辛い話だニャ」悲しい

" style="line-height:160%;">※男は試される度
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