ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『星影のワルツ』

2007-02-27 23:45:58 | 新作映画
----『星影のワルツ』って千昌夫と関係あるの?
「ティーザーのキー・ビジュアルが浜辺を歩く老人の後ろ姿。
しかもモノクロ。
ぼくなんかてっきりドキュメンタリーかと…。
そういう意見が多かったのかどうか、
本ちゃんでは孫と一緒のツー・ショットに変わっている。
もっともモノクロであることには変わりないけど……」

----いや、だから千昌夫と関係あるのって聞いてるの。
「あっ、ごめんごめん。
まあ、あの歌と関係がないわけでもない。
この映画は一言で言えば、
写真家・若木信吾による祖父の琢次さんへの追憶の譜。
彼は故・琢次さんを被写体に
99年に写真集『Takuji』を発表している。
それは20年に渡る心の交流の記録----ということらしい」

----ニャるほど。
それでキービジュアルも
プライベート色が強いものになっていたわけニャんだね。
「うん。
でも、その琢次さんを上方漫才の巨匠・喜味こいしが
演じているわけだから、
それは普通に収まるわけがない」

----どういうこと?
「これぞ名人芸。いわゆる<喜味こいし巧の技>がそこにはあるんだね。
監督の記憶の中の琢次さんになり切ろうとしているのか、
それとも自分ならではの解釈による琢次さんを演じようとしているのか、
ぼくにはとうとう最後まで掴めなかった。
でも、そこから浮かび上がるのは
晩年を迎えた、あるひとりの<男>の姿。
ある時は気が短く、ある時は底抜けに明るく、
またある時は若者を圧倒する言動を示す。
年輪を経た人ならではの滋味があると言えば言えるけど、
ただのやんちゃな老人にも見える。
それは琢次さんという個人の特性に帰するものなのか、
それとも老いの中で人間がたどる絶対普遍的なものなのか?
これは実に興味深い。
ひとりの人間に固執してシャッターを切り続ける若木信吾の
創作の秘密の一端に触れた気がしたね」

----ふうん?で、千昌夫は?
「mmmmm……」

  (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ぼくも撮ってほしいニャあ」悲しい

※なぜか『世界最速のインディアン』思い出した度
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