ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ザ・イースト』

2013-11-25 23:11:25 | 新作映画
(原題:Only Lovers Left Alive)


----『ザ・イースト』ってタイトル、ちょっと変。
普通だったら、『ジ・イースト』だよね。
「うん。
いまどき、こういう
中学生レベルのミスやっちゃうなんて…。
でもまあ、これはこれで戦略的。
あえてやっているんだろうな。
さて、話を映画に移して…。
この“イースト”というのは、
とある環境テロ団体の名前。
彼らは、この地球を汚している“悪徳”企業に対して
“目には目を…”と、
それぞれの“悪”に応じた“制裁”を加えている」

----たとえば?
「大西洋を原油で汚染した石油王の屋敷に
大量の原油を流し込むとか…」

----へぇ~っ。
オモシロいけど、
そんなに過激じゃニャいよね。
「いやいや、
この後が次第にエスカレート。
たとえば、
強い副作用が疑われる新薬。
これを製薬会社のパーティで
シャンパンに混ぜて飲ませるだの、
汚染水を流している鉱業会社のトップとその妻を裸にして
汚染にまみれた湖の中に投げ入れるとかね…」

----うわうわうわ。
「さて、物語は
主人公のジェーン(ブリット・マーリング)が、
イーストへの潜入指令を受けることによって動き始める。
彼女は元FBIエージェント。
今は、テロからクライアント企業を守る会社に勤めている。
髪の色を変え、サラという名で
アナーキストやゴミを回収して再利用するフリーガンの若者たちの中に溶け込むジェーン。
ところがある日、無賃乗車した列車に乗り込んだところを、
警察に捕まり拘束されてしまう。
そんな彼女を助けたのがルカという名の青年。
彼の車に<イースト>のトレードマークらしきものを見つけたサラは、
とっさに自分の腕を傷つける」

---ニャんでそんなことをするの?
「怪我をしていることで、
相手を油断させ、
彼らの仲間の元へという算段だね。
その思惑どおり、
イーストのアジト潜入に成功したサラだったが…」

----あっ、もう分っちゃった。
サラは、彼らと一緒に生活をしているうちに、
その生き方に共鳴しちゃう…。
そうでしょう?
『マーサ、あるいはマーシー・メイ』 もそんな感じだったし…。
「ズバリ正解。
…って、これは誰でも読めちゃうよね。(笑)
ただ、“洗脳”の恐怖がテーマとなっていた『マーサ、あるいはマーシー・メイ』 に対して、
こちらは、その要素は薄まっている。
身に及ぶ危険が計り知れないにも関わらず、
相手の懐へと入り込むわけだから、
その精神力は強靭。
家族との折り合いが巧くいかなところを付け込まれるような
柔な女性とは真逆の位置にいる」

----ということは、
これはどちらかというと
スパイ映画的な面白さってワケだニャ。
「そうだね。
しかも、イーストに仲間と認められるには
彼らと一緒の考えを持ち
同じ行動をしなくてはならない。
しかし、それが相手に危害を加えるものであったとしたら…」

----ニャるほど。
この映画の見どころが分かってきた。
「しかも一方では
ストックホルム症候群>とまではいかないけど、
サラ=ジェーンの中にも、
イーストへの理解が芽生えてくるんだ」

----ふむふむ。
エレン・ペイジ、ジュリア・オーモンド、
パトリシア・クラークリン
と、
演技派の女優陣がそれぞれに自分の持ち味を発揮するし、
けっこう見ごたえはあるよ。
細かいことに目を瞑ればだけどね…」



フォーンの一言「何に目を瞑るのニャ?」身を乗り出す

※リーダー、ベンジ―(アレキサンダー・スカルスガルド)のイメージがワンパターンだ度

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