(原題:Apocalypto)
----これって確かメル・ギブソンが
全編マヤ語で撮ったとか言う映画だよね。
『パッション』を思い出すニャ。
「うん。観る前から『この映画怖すぎ…』という噂を聞いていたんだけど、
思っていたのとは少し違っていたね」
----ふうん。でもストーリーは知っていたんでしょ?
「そう。おおよそはね。
舞台となるのはマヤ文明後期のメキシコ、ユカタン半島のジャングル。
主人公のジャガー・パウは、
誇り高き狩猟民族の血を引く青年。
恐怖も争いもない楽園のような場所で
妻や仲間たちと平和に暮らしていた彼だったが、
ある日、突然マヤ帝国の傭兵に襲撃され、
都へ連れて行かれる。
そこでジャガーを待ち受けていたのは
干ばつを沈めるための残忍な儀式。
その過酷な運命を間一髪逃れることが出来た彼だったが、
なんと人間狩りの標的にされてしまう。
かくしてジャガーの必死の逃走が始まる-----」
----十分に怖いじゃニャい。
「いま、こうして振り返ってみると確かにそうだね。
ところがその描写があまりにもショッキングすぎ。
そのため心理的な恐怖が後ろに回ってしまうんだ。
しかもそれが全編に渡って続くものだから、
最後の方では観ている方も少しマヒしてしまう。
最初にぼくが抱いていたこの映画の恐怖イメージはこれ。
↓
つまり恐怖がひたひたと忍び寄る感じ。
ところがジャガー・パウを演じるルディ・ヤングブラッドが
その名の通り若い血が漲ってタフ。
実はアスリートでもあると言う彼は
並外れた身体能力を持っていて
この危機を逃れる可能性を観ている方に予見させてしまう。
↓
それと問題なのはデジタル撮影かな」
----ん?どういう意味?
「これは時折なんだけど、
どこかメイキング映像を観ている錯覚に陥ってしまうんだ。
もとより歴史上のお話なのに、
<現在>が覗いてしまったんだね。
人間狩り自体はマカロニウエスタンなどで、
よく見受けられた設定だし、
さほど珍しいとも思わなかった。
生け贄の儀式も、その残酷描写は目を背けたくなるけど、
あまりにもあっさりと殺してしまうものだから
心理的恐怖を生け贄と共有するまでにいかない」
----厳しいニャあ。
じゃあ、えい的には
この映画のオススメはどこになるの?
だって「時間の長さを感じさせなかった」って
言ってたじゃない?
「村が襲われて
連行されていくところかな。
何人もの男たちが棒にくくり付けられて、
激流を渡ったり、崖道で足を滑らせたり…。
このときの征服者の、人を人とは思わない非道ぶりは
『バイオレンスジャック』のスラムキングを思い出したな。
あっ、あとマヤ帝国。
ここはパゾリーニ『王女メディア』+フェリー二『サテリコン』。
暗黒舞踊団みたいな一団の動きもオモシロい。
そして大自然の描写は『ミッション』って感じかな
↓」
>
----分かった分かった(笑)。
もう、過去の映画はいいから,
この作品は結局何を言おうとしているの?
「それは映画の冒頭に出てくる一文に要約される。
文明が征服される時は
その多くは内部の崩壊から始まる----。
これを地球規模に広げると
いまの世界に通じるとも言える」
----そうか、これだけ世界中で紛争が起こっていると,
宇宙人が来たらひとたまりもないもんね。
ダメだね。人間は……。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「フォーンには観れそうにないニャあ」
心臓の弱い人は注意だ度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はアメリカ・オフィシャルの壁紙です。
----これって確かメル・ギブソンが
全編マヤ語で撮ったとか言う映画だよね。
『パッション』を思い出すニャ。
「うん。観る前から『この映画怖すぎ…』という噂を聞いていたんだけど、
思っていたのとは少し違っていたね」
----ふうん。でもストーリーは知っていたんでしょ?
「そう。おおよそはね。
舞台となるのはマヤ文明後期のメキシコ、ユカタン半島のジャングル。
主人公のジャガー・パウは、
誇り高き狩猟民族の血を引く青年。
恐怖も争いもない楽園のような場所で
妻や仲間たちと平和に暮らしていた彼だったが、
ある日、突然マヤ帝国の傭兵に襲撃され、
都へ連れて行かれる。
そこでジャガーを待ち受けていたのは
干ばつを沈めるための残忍な儀式。
その過酷な運命を間一髪逃れることが出来た彼だったが、
なんと人間狩りの標的にされてしまう。
かくしてジャガーの必死の逃走が始まる-----」
----十分に怖いじゃニャい。
「いま、こうして振り返ってみると確かにそうだね。
ところがその描写があまりにもショッキングすぎ。
そのため心理的な恐怖が後ろに回ってしまうんだ。
しかもそれが全編に渡って続くものだから、
最後の方では観ている方も少しマヒしてしまう。
最初にぼくが抱いていたこの映画の恐怖イメージはこれ。
↓
つまり恐怖がひたひたと忍び寄る感じ。
ところがジャガー・パウを演じるルディ・ヤングブラッドが
その名の通り若い血が漲ってタフ。
実はアスリートでもあると言う彼は
並外れた身体能力を持っていて
この危機を逃れる可能性を観ている方に予見させてしまう。
↓
それと問題なのはデジタル撮影かな」
----ん?どういう意味?
「これは時折なんだけど、
どこかメイキング映像を観ている錯覚に陥ってしまうんだ。
もとより歴史上のお話なのに、
<現在>が覗いてしまったんだね。
人間狩り自体はマカロニウエスタンなどで、
よく見受けられた設定だし、
さほど珍しいとも思わなかった。
生け贄の儀式も、その残酷描写は目を背けたくなるけど、
あまりにもあっさりと殺してしまうものだから
心理的恐怖を生け贄と共有するまでにいかない」
----厳しいニャあ。
じゃあ、えい的には
この映画のオススメはどこになるの?
だって「時間の長さを感じさせなかった」って
言ってたじゃない?
「村が襲われて
連行されていくところかな。
何人もの男たちが棒にくくり付けられて、
激流を渡ったり、崖道で足を滑らせたり…。
このときの征服者の、人を人とは思わない非道ぶりは
『バイオレンスジャック』のスラムキングを思い出したな。
あっ、あとマヤ帝国。
ここはパゾリーニ『王女メディア』+フェリー二『サテリコン』。
暗黒舞踊団みたいな一団の動きもオモシロい。
そして大自然の描写は『ミッション』って感じかな
↓」
>
----分かった分かった(笑)。
もう、過去の映画はいいから,
この作品は結局何を言おうとしているの?
「それは映画の冒頭に出てくる一文に要約される。
文明が征服される時は
その多くは内部の崩壊から始まる----。
これを地球規模に広げると
いまの世界に通じるとも言える」
----そうか、これだけ世界中で紛争が起こっていると,
宇宙人が来たらひとたまりもないもんね。
ダメだね。人間は……。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「フォーンには観れそうにないニャあ」
心臓の弱い人は注意だ度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はアメリカ・オフィシャルの壁紙です。
そんなに怖くなかったですか???
ワタシは怖かった・・・というよりも 周りに小学生くらいの子供を連れてきている親御さんがいることに恐怖をw
子供の教育に悪いですよ アレ!
絶対夢見るよな~とか 思ってみていました。
ジャガー・ポーの彼が美形だったので そこも堪能しました。
アマゾンってきれいですよね。
いや、もちろん怖いことは怖いのですが、
怖さの質が思っていたのと違ったという感じです。
と言うのも、あまりに即物的に
殺戮が行なわれてゆくので、
逆にマヒしてしまって
「作りもの」感が強くなったんです。
もちろん子供にはNGですよね。
トラウマになってしまう。
その分、アクションシーンには迫力を感じました。この原始的な要素だけでここまで引っ張れるのはメルギブの才能かな、と思いました。
不思議な映画でしたね。
最初観た時はそうでもなかったのですが、
いまになって
あのマヤ帝国のシーンが
悪夢のように脳裏に甦ってきます。
特に俯瞰で写し出した映像は圧巻。
ここまでやれるのは
ハリウッドではメル・ギブソンくらいかも。
エンタメ版アンゲロプロスと言った趣でした。
300のTBさせて頂きにきたのに、なぜか(笑)スパイディのTBがこんなところに(汗・・・
ほんっとに天然で(ノ_・、)・・
お手数ですが削除してくだださい、申し訳ありません☆ヽ(o_ _)o
戦闘シーンも迫力ありましたが、激しい血しぶきがあがっているのになぜか全く恐くありませんでした。やっぱりなんだか、あまりにもあっさり輪切りになっちゃったりするのでゲーム感覚というか、時代劇の殺陣シーンみたいで、リアリティが感じなかったのかもしれません。
>それと空一面を真っ暗にしてしまう
投擲された矢の写し方は
ジョン・ウーの『HERO』だね」
私もこのシーン、笑っちゃいました、まんまHEAROですよね(笑)
ん~。ここも違うところのような。
rikocchinさん、天然すぎ。
記念にこのままにさせてください。
さて、この映画『300 <スリーハンドレッド>』。
そうですね「ゲーム感覚」に似たものがありました。
時代が遥か昔と言うのも、
恐怖感がいまいち伝わらなかった理由の一つかも知れません。
それは『アポカリプト』にも通じることかも。
ぼくにとっては
『キリング・フィールド』のような映画の方が怖いです。
試写会で観ましたが、
衝撃のラストは、『猿の惑星』以来かも。
300より生々しい殺戮シーンに、
次第に恐怖の感覚が麻痺してしまいそうでした。
しかし、突然訪れる時代の終焉の方が、
ある意味恐怖ですが・・。
『猿の惑星』を引き合いに出されるとは…!?
メル・ギブソンも光栄でしょうね。
ぼくは『300』より、
こちらの方が映画として肌に合います。
でもヒットするのかな?
微妙な感じがします。
メル・ギブソンの一番の興味はいかにして痛い事を描写するかだとしか思えませんでした。
正直言ってテーマの部分は弱いと思いましたし、ラストも少々こじつけだったのでは。
まあ追跡劇だけ観ていてもなかなか迫力でしたけど。
秘境冒険物<SM>映画ですか!?(笑)
ほんとうに痛い映画ですよね。
メル・ギブソンはマゾか!?(笑)
テーマはこじつけ。
う~む。そうかも知れませんね。
どうまとめるかで、
考えぬいたあげくの落としどころなのかも。
唐突と言えばあまりにも唐突。
でも、それしかない終わり方と言う気も一方ではしました。