ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『黒く濁る村』(韓国のミステリー)

2010-10-21 10:58:40 | 新作映画
----ニャんだか、タイトルから想像ついちゃうニャあ。
韓国映画ニャんでしょ?
「そうだね。
ある異常な村でのできごと。
でも、思ったほどにどろどろしてはいなかった。
日本映画の『奇談』のほうが、
もっとおぞましい怖さがあった」

----どういうお話?
「主人公はヘグク(パク・ヘイル)という青年刑事。
彼は、長い間音信が途絶えていた父(ホ・ジュノ)の死を知り、
生前彼が暮らしていた村を訪れる。
そこでは村長(チョン・ジェヨン)が実権を握っていて、
彼を取り巻く村人たちは
父親の死因についてなぜか固く口を閉ざす。
不信も募り、村に残ろうとするヘグク。
そんな彼の命を村人たちが狙う。
このパク・ヘイルというのは、
あの『殺人の追憶』での容疑者をやった人だね。
ホ・ジュノ『シルミド/SILMIDO』などで知られる韓国の名優。
『チョン・ジェヨン』『トンマッコルへようこそ』が有名だ」

----そういえば監督のカン・ウソクって、
『シルミド/SILMIDO』の人だよね。
「うん。そういえば、
あの映画を見たときと感触が似ているなあ…。
確かに、見ごたえもあり、
尺が2時間41分もあるというのに時間も感じさせない。
でも、どこかいまひとつ決定打に欠けるんだよね。
まあ、ストーリーが原作ものだから、
そこを突いてもしょうがないけど、
閉ざされた村なのに、
血縁的なおどろおどろしさがここにはない。
もとより、この村が“新しく作られた村”だからね。
どちらかというと、オウム的な方の怖さ…。
でも、村の人たちで、ほんとうに恐怖を感じさせるのは、
尊重とその取り巻き、そしてひとりの警官くらい。
村人みんなで主人公を襲うというようなシーンもないしね。
もし、夜中に、懐中電灯でも頭に挿して
わらわら襲ってきたら、それはほんとうに怖いだろうけど…」

----それじゃあ、横溝正史だ(笑)。
「(笑)確かに。
物語の作りとしては
過去から始まり、いっきに現代へ飛ぶ。
そこはとても手際よく、
省略して語っているためミステリアス性が増した。
ここは本当に巧い。
それだけに少し残念だね。
そうそう、韓国映画お約束の演技オーバーの人の登場も
ぼくはついていけなかったな」



         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「で、いったいニャにが起こったのニャ」身を乗り出す

※それはヒミツ。ラストもちょっと謎だ度


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
■うめさん (えい)
2010-12-28 23:28:31
こんばんは。

韓国のミステリーやサスペンスtのジャンルは
ほんとうにクオリティが高くなっていて、
ちょっとやそっとじゃ
満足できなくなったという贅沢な状況になっています。
もうすぐ公開の『悪魔を見た』はどうなんだろう?
返信する
こんにちは (うめ)
2010-12-03 15:47:09
お久しぶりです!
空き時間にちょうど観れる!と、映画の日に観てきました。

尺の長さが苦痛に感じなかった…。
でも、コミックぽいなぁ…と思って。WEBコミックだったんですね。

ふつうに娯楽作だと思います。
村長と検事のやり取りが、そのまま韓国の古い世代と若い世代の対峙に見えて、そこも面白かった。
返信する

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