ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『マイマイ新子と千年の魔法』

2009-11-09 13:38:30 | 新作映画
----マイマイってカタツムリのことだよね?
「フォーンもそれを思い出したか。
ぼくも、どういう意味かなって思っていたんだけど、
これは“つむじ”のこと。
この映画=アニメの主人公、小学3年生の新子(福田麻由子)は、
ふつうのつむじとは別に、おでこにももうひとつつむじを持っている。
そのためか、いつも前髪が跳ね上がっていて…。
でもそれが風にそよぐのが、なんとも素敵なんだ」

----新子って、あまり最近では耳にしない名前。
時代はいつニャの?
「昭和30年代の初めの方かな。
舞台は、山口県防府市・国衙(こくが)。
平安の昔、この地は“周防の国”と呼ばれ、遺跡や当時の地名がいまだ残っている。
この新子は、おじいちゃんから千年前のこの地の話を聞かされ、
“想う力”を存分に働かせ、
平安時代の小さなお姫様のやんちゃな姿などを想像して楽しんでいる。
そんなある日、東京から転校生・貴伊子(水沢奈子 )がやってくる。
都会暮らしに慣れた彼女は、それこそ周囲から浮きまくり。
いじめと言うほどではないけども、からかわれたり…。」

----分かった。で、新子は彼女と仲良くなる。
ニャあんだ。たいしたお話じゃないニャあ。
「いやいや。ところがこの作品が不思議な魅力をたたえている。
その最たるものが、
この麦畑や青い空といった日本の原風景とは似ても似つかないスキャット…」

----スキャットって、♪ダバダバダみたいなヤツ?
「そうなんだ。
そして、その合間に
新子が思い描く平安時代のお話が挿入される。
このお姫様は、清少納言新子(森迫永依)がモデルらしいけど、
その思考、振る舞いがまた昭和30年代の女の子って感じ」

----ニャるほどね。でも肝心の物語が平坦じゃあ…。
「それだって、まんざら捨てたもんじゃないよ。
実は、新子たちは金魚を見つけて、
それを先輩のタツヨシや同級生たちと一緒に
川をせき止めて作った大きな池の中で飼う。
しかし、あるちょっとしたミスで金魚は死んでしまうんだ。
命というものを子供たちに考えさせるこの事件が、まず第一のポイント。
で、この金魚に似た金魚を仲間の一人が見つけたということで、
明日、探そうということに。
ところがその夜、思いもよらぬ事件が起こる。
この事件についてはあえてその中身はここでは話さないけど、
それがきっかけで新子は夜、家出を決意。
タツヨシとともに町に向かう。
ここは見どころだったね。
高倉健と藤純子の子ども版といった趣。
さて、その帰り道。
銀河が夜空いっぱいに広がって……。
このシーンだけでも、この映画は十分に観る価値がある」

----へぇ~っ。確か、これって原作があるんだよね。
「うん。芥川賞作家の(高樹のぶ子)。
監督は(『アリーテ姫』)の(片渕須直)。
あと、エンディングを(コトリンゴ)が歌っているのも注目かな。
劇中で使われている(「Sing」)もよかったけどね」


         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「思っていたのと、かなり違うようだニャ」ぱっちり

※こういうアニメは貴重だ度


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