ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ファンタスティック・フォー【超能力ユニット】』

2005-07-21 00:29:03 | 新作映画
-----ニャんだか安っぽいタイトルだね。
キャストもTV「ダーク・エンジェル」のジェシカ・アルパを除けばイマイチだし、
どちらかといえばB級のSFって感じだ。
「うん。ぼくもそう思ってたんだけど、
製作総指揮にクリス・コロンバスが名を連ねてることもあってか、
そうそう手を抜くわけにはいかなっかたみたい。
意外としっかり作り込んである」

-----これもまた最近流行のコミックスが原作ってヤツ?
「そう、しかもマーベル・コミックスね。
『デアデビル』『エレクトラ』にがっかりした人も
これならある程度満足できるんじゃないかな」

-----ということは、またまた原作はスタン・リー?
「そうなんだね。
1961年、単純なヒーロー作りに限界を感じていたスタン・リーが
ヒーロー物の中に等身大の人間ドラマを持ち込もうとしたというのが、
このコミック『ファンタスティック・フォー』の発端らしい。
確かにそう言われてみると、
他のヒーロー物、たとえば『X-メン』などに比べて、
4人のヒーローそれぞれが人間的に未熟。
三角関係もあれば、内輪もめもある」

-----内輪もめ?
「うん。もともとこの話は、
天才発明家にして宇宙飛行士で科学者のリードが
地球に接近している宇宙嵐を間近に見ることで、
人間の遺伝子情報の秘密を得て人類全体のために役立てようと、
大学時代のライバルで億万長者の実業家、ビクターに
資金の提供を頼み込むところから始まる。
ビクターはリードに協力を約束。
しかしそこには、リードの研究を自分の功績にするとともに、
今は自分の元で働いている
リードのかつての恋人スーからの愛を深めるという目的もあった...と、こういうわけだ」

-----ニャるほど、いかにも人間のやりそうなことだ。
「ところが宇宙嵐がリードの計算より早く来てしまったことから、
宇宙に旅立ったリード、スー、スーの弟ジョニー、
そしてリードの大学時代の同級生ベンの4人は、
宇宙放射線を浴びてしまいDNAが変化。
リードは体をゴムのように曲げ、
自由自在に形を変えられるMr.ファンタスティックに、
スーは光を曲げることで自分自身を透明化し、
強力なバリアーを発生するインビジブル・ウーマンに、
ジョニーは自らを発火させ、
空を飛ぶことができるヒューマン・トーチになる」

-----あれっ、ベンは?
「彼だけは普段から姿形が変わってしまう。
皮膚が岩のように硬くなり、怪力を有する男ザ・シングになるんだ」

-----わあっ、ちょっと問題ありかも。
「そう。なんとそれが理由でベンは奥さんから結婚指輪を返されてしまう。
しかし、若いジョニーなんかはこの能力が嬉しくてたまらない。
このままでもいいというジョニーと、早く元に戻りたいベン。
これじゃ内輪もめも起きて当然だよね」

-----あれっ、悪役はいないの?
「それが、ちゃあんといるんだな。
実はこのとき、ビクターも宇宙放射線を浴びていて、
メタリックなボディと破壊光線を発するパワーを身につけていたんだ。
で、リードが持ち込んだこのプロジェクトの失敗で
株価はがた落ちするわ、スーの気持ちはリードに移るわで、
ビクターは怒り狂い、その邪悪なパワーをさらに増幅させて
Dr.ドゥームになってしまう。
このとき彼はマスクをかぶり、黒づくめの怪人なるんだけど、
その姿がダースベイダーそっくり。
そうそう、そういえばゴムのように伸びるリードの体というのも
日本の『ワンピース』そっくりだったね」

----えっ『ワンピース』、ルフィってこと?それっておかしそう。
「そうなんだ。この映画の特徴は、
これら超能力が“笑い”に繋がってるところ。
昼間の事件も多いし、
全体的には“陽”のイメージというところが
最近のコミック・ヒーローの中では異色かな」

                (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ヒーローが内輪もめしたらダメニャ」ご不満

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
4人で頑張る度☆かわいいっ (mig)
2005-08-23 13:00:42
TBありがとうです

エンターテイメントとしてちゃんとおもしろかったですよね!

ワタシ実はまだ「Mr.インクレディブル」観てないんですが、これのあとだとつまらなく感じそうで・・・。どうですか~?

あのイラストのキャラがなじめなくって
返信する
TBありがとうございました (こまったちゃん)
2005-08-23 17:51:32
分かりやすいし、私はかなり好き。

旦那も観たがってるので、劇場でも観る予定です。

返信する
こんばんは (えい)
2005-08-23 23:15:20
>migさん



『Mr.インクレディブル』は傑作といってもいいと思います。

ピクサーの野心的作品です。

この映画と切り離して独立して楽しめること、請け合いです。



>こまったちゃんさん



そうなんですよね。フォックスのコミック・ヒーローって

『X-メン』は別として『デアデビル』『エレクトラ』と、

しみったれた感じがしていたのですが、

これはなかなか楽しめましたよね。
返信する
「SWEP3」の後に (bakabros)
2005-08-24 03:03:12
続けて観てしまったのが間違いだったかもしれません。

クスクスとは笑えるんですけど、主役の男優さんがパッとしなかったので映画の魅力も半減してしまった気がします。

シング役のマイケル・チクリス、知らなかったのですが良かったです。

子供の笑い声を聞きながら一緒に観たい映画でした。
返信する
bakabrosさん。 (えい)
2005-08-25 01:33:40
『エピソード3』の後では、見劣りしたでしょうね。

この作品は、確かに子供と一緒に楽しむのがピッタリ。

いわゆる害のない作品という気がします。
返信する
同じツッコミを・・・ (はっち)
2005-09-19 17:43:40
どうもです~♪

一緒に観に行った彼女も、ワンピースのルフィみたいだと感想を述べておりました~♪でも、リードが元祖ゴム男なんですよね!
返信する
>はっちさん (えい)
2005-09-20 00:23:04
コメントありがとうございます。



『ワンピース』の作者は、この原作を知っていたのかどうか、

少し気になりました。

もし、知らずにあの漫画を書いたとしたら、

それはそれでオモシロいですよね。

人間の考えることに、国境はないということですね。
返信する
TBありがとうございます。 (あかん隊)
2005-09-20 02:03:45
すっきり楽しめる映画でした。余計なことを考えなくてすみました。作り方がうまいのでしょうか? 明るくてよかった。悪役の彼にしても、いずれ「元に戻ることができる機械がある」というのは、救いが残されている…と思えましたから。

あの「ひどい奥さん」には、いつか謝罪してもらいたいです(笑)。
返信する
近くの遊園地 (えい)
2005-09-20 23:02:58
>あかん隊さん。



この映画『スパイダーマン』『X-メン』に比べたら、

見劣りするのは致し方ありませんが、

それでも肩の力を抜いて楽しめる作品だと思います。

なんといったらいいのかな。

近くの遊園地に昔からあるジェットコースター。

豊島園や富士急ハイランドのほどには怖くないけど、

そこそこ楽しませてくれるって。そんな感じかな。
返信する
トラックバックありがとうございます (まつさん)
2005-09-23 15:42:15
「ワンピース」の記述、私もブログの文末は同じように締めましたので嬉しかったです。

内面性の描き方が甘く、だからこそ子供受けが良くてアメリカでの大ヒットに繋がったのかもと思います。お子様にとって「スター」はあまり関係ないですから。
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