ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ロード・オブ・ドッグタウン』

2005-09-14 22:49:27 | 新作映画
----これって確か横文字で似たようなタイトルの映画がなかったっけ?
「ドキュメンタリー『DOGTOWN &Z-BOYS』のことだね。
実はこの『ロード・オブ・ドッグタウン』は、
あのドキュメンタリーを監督したステイシー・ぺラルタが脚本を書いている。
しかも主人公の一人はベラルタ自身だ」

----えっ、それってどういうこと?
「この"Z-BOYS"と言うのは実在したスケートチーム。
彼らは、それまでスピードやスタイルとは無縁だったスケートボードに、
後にZ-BOYSスタイルと呼ばれる革命をもたらしてゆく」

----革命的って?
「一番の特徴としてあげられるのは危険な空中技かな。
彼らが生み出した“バート・スタイル(垂直に飛び上がる)”は、
現在世界中のエクストリーム・スポーツに取り入れられているんだ」

----でもどうして、そんな技を考えついたんだろう?
「『一つには天候。
アメリカ西海岸のプールの水を涸らしてしまったほどの日照りによって、
彼ら"Z-BOYS"はその空になったプールで
スケートボードの曲芸的な練習ができるようになった。
さらに、彼らが住んでいたのが
ヴェニスビーチというサーフィンのメッカだったことも関係している。
つまりサーフィンの技がスケートボードに取り入れられているんだ。
しかも彼らの先輩であるスキップ(ヒース・レジャー)が
経営するサーフショップに、
ウレタン製のスケートボード用車輪が持ち込まれたことから、
スケートボード革命の準備は整っていく」

----で、映画はどうなの?チラシを見ると『ビッグ・ウェンズデー』みたい。
<青春の光と影>って感じだけど?
「(笑)サーフボードの代わりにスケートボードを持っているしね。      
でもあそこまでウェットじゃない。
というのも、エミール・ハーシュらが扮する、
この映画の主人公3人はそれぞれに成功を収めた。
先ほどのステイシー・ぺラルタ(ジョン・ロビンソン)は
スケートボード会社を設立。
また、トニー・アルヴァ(ヴィクター・ラサック)も
自分の名前をブランドとして売り込み、やはりオーナーとなっている。
過ぎ去った青春を惜しみ慈しむと言うわけではない。
それだけに映画もT.レックスやディープ・パープル、
ブラック・サバスといった当時のロックに乗って歯切れよく進んでゆく。
ただ、あまりにも点描をつなぎ合わせた感じになっているため、
彼らの重要な人生の転機、
Z-BOYSを辞めるに至るまでの悩みや野心といった
個の想いが十分に伝わってこない恨みはある。
でも、プールを使ったスケーティングは圧巻!
とりわけラストでリピートされるその走りは、
幻想的な美しさで観る者を酔わせてくれる。
まあ、マニアにはたまらないだろうね」

       (byえいwithフォーン)

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ごめん、突っ込ませて。 (KGR)
2005-11-17 14:58:49
実は私も最初「べ」か「ぺ」か迷いましたが、

ベラルタでなくペラルタです。



スペル:Stacy Peralta
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■KGRさん (えい)
2005-11-17 18:11:03
うわあ、ありがとうございます。

最近、老眼が進んで……(笑)、

先日もある方のハンドルネームで

「プ」を「ブ」と間違えていて焦ったばかり。

さっそく修正します。

これからもよろしくご指摘のほど、

お願いします。
返信する
プールでの滑走は (こまったちゃん)
2005-11-26 19:35:36
まさに命がけって感じでしたね。

出演者たちもかなり練習を積んだのでしょうね~。

あのスケーティングを見るだけでも楽しいかも。
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■こまったちゃんさん (えい)
2005-11-26 22:36:18
こんばんは。



プールの滑走は映像的にも見応えありました。

特にクライマックス、

あの一人を挟んでの滑走シーンは

スリリングでした。
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音楽がよかった (又四郎)
2006-01-16 20:24:13
ちょうど洋楽を聴き始めたころだったので完全にハマッタ。マギー・メイのシーンでなみだ。
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■又四郎さん (えい)
2006-01-17 00:38:42
こんばんは。



これはヒース・レジャーのシーンですね。

かつては自分のも若者だった…というのを

描かれると、胸につまります。

『ビッグ・ウェンズデー』で

3人が大人になって戻ってくるシーンを

連想しました。
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