ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『セッション』

2015-04-04 14:33:58 | 新作映画

(原題:Whiplash)


----この映画って
アカデミー賞作品賞にノミネートされていたんだよね。
観る前は、それほど乗り気じゃニャいみたいだったけど、
戻ってきたら大興奮してた。
「そうなんだ。
思っていたのとは、
まったく違っていて…。
タイトルが『セッション』で、
あのビジュアルだから、
まあ、ドラム・バトルみたいなものかな?って。
ところが同じバトルはバトルでも、
これはドラムと
バンドの指揮を行なう鬼教師のバトル。
と、ここまで言えば想像つくかもだけど、
一応、簡単なストーリーを…。
世界に通用するジャズドラマーをめざし、
名門音楽学校へと入学たニーマン(マイルズ・テラー)。
だが、そんな彼を待ち受けていたのは、
鬼教師フレッチャー(J・K・シモンズ)の厳しいレッスン。
自分の目指す音楽に一ミリの妥協も許さない彼は、
徹底したスパルタ教育でニーマンを追い詰めていく…」

----へぇ~っ。
オモシロそう。
でもそんなに目新しいストーリーでもないし、
これだけじゃ、
ニャんでこの映画が
そんなに騒がれたのかが分かんニャいよ。
「ひとつは、
アカデミー賞助演男優賞に輝いたJ・K・シモンズの熱演。
よく役が乗り移ったという褒め言葉があるけれど、
この映画の彼はまさにそう。
実生活でもそうなんじゃないかと思ってしまうほどの<狂い>ぶり。
自分の考えているテンポと少しでもずれたら、
手と首を振ってすぐ止めさせ、
できるまで何度も何度も…」

----でも、それって基本。
あたりまえじゃニャいの?
「う~ん。
そのやり方が汚いというかしつこいというか。
ミスした人に自ら名乗り出させる。
これに素直に手を挙げても、
それは自分じゃないとそ知らぬふりをしても
いずれにしろ、地獄の責苦が待っている。
これが個人指導ならまだいい。
でも、バンド。
他の楽団員は、
ミスが修正できるまで、延々何時間も待たされるんだ」

----ニャんで、そこまでして…。
「フレッチャーの狙い。
それは、まさに歴史に名を残す偉大な音楽家を生み出すこと。
そこで彼は
チャーリー“バード”パーカーの逸話を話す。
まあ、これはここで言わない方がいいだろうな。
ただ、このチャーリー・パーカーの名前が出てきたところで、
観客は、
あっ、これは
トップ・オブ・ザ・トップを目指す特殊な世界の話だと気付く。
確かに日本でも
音楽大学の生徒たちってレッスンに明け暮れて
それこそ恋をしている暇なんてない。
そんな時間があれば練習練習。
並の人間とは自分のいるポジションが違う。
この映画でも、ニーマンが自分からアプローチした女性に
自分勝手な別れを宣言するシ-ンが出てくる」

----ふうむ。
つまり教師と生徒の目指す方向が一致するわけだニャ。
「いやいや。
そうだったら、あたりまえすぎてこれまたオモシロくない。
後半、とある事件が起こる。
実はここからがある意味、映画的。
物語が思いもよらぬ方向へ転がり、
主人公ニーマンは絶体絶命の危機に追い込まれる。
さあ、そこから彼はどう挽回するのか?
『ラスト9分19秒、映画史が塗り替えられる』の惹句は
決して大げさじゃないからお楽しみにね」




フォーンの一言「その9分19秒、フォーンも観たいのニャ」身を乗り出す

※「息を呑むとはこの映画のためにある言葉だ度


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