ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『4月の涙』

2011-03-27 17:39:01 | 新作映画

(原題:Kasky)

----あれれ。この映画って、
まだまだ先の公開でしょ?
『ブルーバレンタイン』とかを
先に聞きたい気もするけど…。
「う~ん。
そうかもしれないけど、
年に何本か、思ってもいない映画に出くわすことがあって、
これは、その典型的な例。
ちょっと早めに喋ろうかと…」

----キャッチコピーが
「フィンランド内戦下に生まれた、許されざる愛――。
信念か、命か、それとも哀歌――。
彼らの衝撃的な選択を、
あなたはどう思いますか?」。
なんだか、想像ついちゃいそうだけど…。
「いやあ。
おそらく99%の人が、
途中まで“衝撃的な選択”については
考えもしないんじゃないかな。
その前に、物語を少し話すと、
これは1918年、ロシアからの独立直後のフィンランド内線が背景。
この内戦は、白衛隊と赤衛隊の間で交わされたもの。
映画は、白衛隊が赤衛隊の残党である女性兵たちを追いつめ、
集団で代わる代わる乱暴するところから始まる。
その後、無残にも彼女らは処刑される。
ところが、ただひとりリーダーのミーナが生き残る。
脱出しようとした彼女が、准士官アーロ(サムリ・ヴァウラモ)に捕まってしまう。
アーロは、他の兵士たちと違って彼女を公正な裁判にかけようと
裁判所へ船で連れていく。
ところが途中、ふたりは不毛の孤島に遭難してしまう」

----おっ。『流されて…』だ。
「ぼくも、そう思った。
物語は、この孤島の中で進んでいくと…。
事実、彼らは心が通い合い、愛し合ってしまう。
ところが、ほどなく近くを船が通りかかり、
当初の予定どおり、アーロは彼女を裁判所へ連行。
しかし、公平な裁判が評判のはずのエーミル判事(エーロ・アホ)は、
戦時下の中で、
その残虐かつ変態の本性をむき出しにしていた…」

----mmmmmmm。
ニャんだか、かつてのイタリア映画にそっくり。
「そう。ぼくも戦時下の性愛を描いた
『愛の嵐』『地獄に堕ちた勇者ども』を思い出した。
ちょっと毛色は違うけど、『ソドムの市』もね。
もっとも、それらの映画がファシズムの爛熟、頽廃をバックにしていたのに対して、
こちらは、フィンランドの小さな村。
ある意味、もっと生々しい。
と、見どころを語る、自称・映画案内人としては
このあたりでいいかな。
ネタバレしちゃうとつまんないからね」

----気持ちは分かるけど、
ちょっと端折りすぎ。
「じゃあ、ひとうだけ。
このエーミル判事は、
隣の部屋から、
ずっとミーナを覗いている。
さあ、その理由は…」

----ほんと。タイトルと違うニャあ。


                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「カップルで観るのは気をつけたがよさそうだニャ」複雑だニャ


※ミーナ役のピヒラ・ビータラに一目ぼれだ度

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