ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『LIMIT OF LOVE  海猿』

2006-04-17 19:48:35 | 新作映画
※結末に触れる部分もあります。ご覧になってから読まれることをおススメします。


「いやいや、日本の映画もハリウッド的になってきたね」
----えっ、そんなにスゴいスペクタクルなの?
「いやいや、それはどうだろう。
ぼくが言っているのはそういう技術的な意味合いじゃないんだ。
まずはプロットから説明しよう。
この映画は海難救助の最前線で働く海上保安官の潜水士・仙崎大輔(伊藤英明)が
沈没するフェリーの中に、
バディの吉岡哲也(佐藤隆太)、足を負傷した男性(吹越満)、
そして妊娠五ヶ月の女性(大塚寧々)と取り残されると言うもの。
彼らが閉じ込められた場所は
浸水と火災で出口が封じられている。
しかも無線も届かず、ついには救難隊に撤収命令が下る…。
この絶体絶命の状況の中、
彼らはいかにして生還を果たすか……と、そういうお話なんだ」

----そういえば今年は『ポセイドン』なんてのもくるね。
「うん。そんなオバケ映画と比べてしまったら
SFXやCGが見劣りするのはあたりまえ。
でもその分、この映画は演出力で見せていた。
溺死の恐怖がとてもリアルに伝わってくるんだ」

----それってこの手の映画では重要なポイントだよね。
「うん。
30mも息を止めて海中を潜らなくてはならなかったり、
身動きが取れないまま増水する船内に置き去りにされたり、
観ていてブルッと寒気が走ったほど。
その怖さは並みのホラー映画以上かも知れない」

----確か前作では彼らの訓練が描かれていたんだよね。
潜水士って強い精神力と肉体力を持っているんでしょ。
「うん。
主人公の仙崎大輔なんてちょっとありえないくらいに
スーパーヒーローだったね。
観ていてカッコいいと思うか,嘘っぽいと思うか。
ここでこの映画の好悪は分かれるだろうね。
ただ、冒頭で仙崎が乗客二人のうち一人しか命を救えなかったという
飛行機事故のエピソードが描かれていて、
ここが後々大きな意味を持ってくる。
責任感の強い彼はそのことが理由で
自分の結婚に踏み切れないでいる。
恋人の心が読めないまま、地上でその無事を祈る伊沢環奈(加藤あい)。
ぼくがハリウッド的と言ったのは、実はこの部分。
かつて『タワーリング インフェルノ』を観たとき、
ラストはポール・ニューマンとフェイ・ダナウェイが
ひしっと抱き合う姿だったことがとても強く印象に残っている。
パニック映画と思っていたら愛で終わるわけだ。
この映画も大パニック映画でありながら、
物語を締めくくるのはふたりの愛」

----ニャるほど。だからタイトルに『LIMIT OF LOVE』が付くんだね。
   
                   (byえいwithフォーン)


「フォーンの一言」フォーンは船に乗りたくないニャ。もう寝る

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