一週間くらい前にようやく
わが家のきんもくせいも咲き始めた。
毎年祭りの頃になると花開くので、
今年は少しだけ遅かったかな。
でもねえ、今年の熱かったことや
雨の少なかったこと、
コロナのことなんかも含めて
いろんなことをキンモクセイは
考えていたんでしょう。
季節感も失われるほど、
今年は変な年だったね。
でもねえこの花が咲き始めると
なんだか一気に寒くなるんだねえ。
もう我が家ではホーム炬燵も
入れてあったかい毎日を過ごしている。
昼寝の時間なんか最高ですよ。
こたつに潜り込んんで
あったかいなあなんて
言うか言わないかのうちに、
瞬時に眠りの世界にはいってしまうのです。
ミセスが先日行ってました。
「ちょっと昼寝するわ」というので
「わかったよ~」と振り向いたら
もう眠り込んでいたそうです。
一瞬ですね。
昼寝なんやから熟睡はできないよと
自分に言い聞かせて、
20分ぐらいでいつも起きるのだが、
その辺の自主規制ももう
危うくなり始めているところだ。
また夜の時間帯の過ごし方も
あったかくのんびりとしている。
今日は少し寒いなあと思い始めると、
我が家にはどてらという
超強烈暖房があるのだ。
これがねえ押し入れの隅に大量にある。
義理のかあさんが、
我が家のためにと作ってくれてあったのだ。
「あんたらが死ぬまで十分着れるほど
大量に作ってあるからね」と言っていた。
義母さんが着れなくなった
着物なんかを解体して、
それらを暇に任せて縫い上げ
どてらにしてくれているのだ。
いろいろある中から、
今年はこれやなとおもって
着始めることになるわけだ。
今年はねえ、ミセスの選んだのが
柿色で真っ赤なリンゴの飾りなんかが
ついているやつで、
それを着て座っていると、
「へへ~お殿様」と
おがみそうになってしまう感じだ。
doironのは静かな足軽模様である。
でもねえ、これがねえ着ていると
義母さんの匂いで一杯なのだ。
綿の匂いの中に
義母さんの生活の匂いが
それとなくしみ込んでいるわけだ。
寒くなるとそんな暖かさに包まれて、
酎ハイ飲みながら過ごす
ことになるわけで、
そんなイチ風景が
doiron家のひとつの秋の風景なのである。