雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

チョコレートTV

2012-12-19 21:04:43 | 

水野宗徳著"チョコレートTV"を読みました。
テレビ番組の制作に関わる人達を描いた
六篇の連作短編集です。
興味がない世界の話ですので話に入り込めませんでした。
数時間で読めます。

一話目はドキュメンタリーのプロデューサーの話です。
仕事がうまくいかない三橋は携帯電話を拾いました。
持ち主は一人暮らしの高齢者の女性です。
電話で話すうちに仲良くなります。
彼女は一人暮らしの老人の生活を映像に撮ることを
承知してくれました。

バラエティ番組ではADが熱湯に芸人を入れる場面の
ためお湯を張るよう命令されました。
44度とお湯の温度を厳命されました。
熱いお湯を入れて水で薄めようとしたのですが時間が
なく熱いまま持っていかれてしまいます。

最後は演出家の話です。
演出家の高橋は受ける内容なのか、人物なのか予測が
ついてしまいます。
同郷の年上の芸人のアカオと知り合いです。
人気があったのですがちょっとした流れの変化で
姿を見なくなりました。
食事に誘われその後コントのねたをFAXで次々に
送ってくるようになりました。
古臭い内容でうるさく感じていました。
高橋自身の挫折に、家族が家を出て行ってしまったことが
重なって弱っているときにアカオが駆けつけてきて
くれました。
アカオは徐々に復活してきます。

何晩も寝ないで働くのが当たり前、弱いものを切り捨てて
いくのが当たり前の世界です。
寒々としてくる話です。

コメントを投稿