雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

東京ハートランドシティ

2014-04-23 21:00:00 | 
青柳友子著"東京ハートランドシティ"を読みました。
32歳独身の弁護士樋口丸男が主人公です。
後輩の本田望が助手をしています。
ほとんど仕事はありません。
本田もさぼってばかりですが時々さえたことを言います。
連作短編集です。

"東京ハートランドシティ"
樋口はコンビニで出会った若い女性に丹頂鶴の写真の
まだ使えるオレンジカードをもらいました。
二人は1本しかないナイフを買おうして樋口が彼女に
ゆずったのでした。
ハートランドシティとは山手線が作っている形を現します。
彼女が使えるカードをくれた気持ちを探っていきます。

"錘の女"
夫に愛人がいる女性から離婚の相談を受けました。
その夫が錘を付けられて海で死んでいるのが発見されました。
ダイビングが趣味の人でした。
愛人は一度妊娠したことがあります。

"約束の地"
まさ子という女性が殺されました。
犯人として彼女の子供の同級生の母親の美智子が逮捕
されました。
まさ子自身が小学生のころいじめをしていました。
そのころの同級生で子供を事故で亡くした女性がいます。
裕福な生活をしているその人にまさ子は近づきました。

"危険なワナ"
沙也子が部屋でゴムの紐で首を絞められて殺されて
いるのが発見されました。
付き合っていた正志が疑われました。
正志は別の女性の部屋にいたとアリバイを主張しました。
彼は二人の女性に同じコンパクトを贈っていました。

"おしゃべり女"
樋口は住んでいるアパートの住人の友人の弁護を依頼
されました。
妻殺しで捕まりました。
夫が死体が発見する以前に家に入った男がいました。
彼は彼女が書き残したメモを持って逃げてしまいました。
近所に夫を事故で亡くした麻紀子という女性の家があります。
彼女は事件が片付いた後引っ越していきました。
彼女が裕福な男性と結婚して優雅に暮らしている写真が
雑誌に載りました。
偶然雑誌を見た樋口は…

"霧の岬"
樋口は北海道の霧多布のペンションを訪れました。
沼沢夫妻が経営しています。
東京の染色家の松井悦子の夫の夏樹が殺され愛人の
由子が犯人として捕まりました。
由子は悦子の助手をしていました。
沼沢の妻の道子は東京の出身でさみしい暮らしに
疲れていました。
夫と友人のタクシードライバーはなんとか道子を
引き止めたいと努力していました。

樋口は頼りなさそうな雰囲気な人です。
本田が最初のころはひらめきで活躍しているので
二人で活躍するのかなと思っていたら途中から本田は
あまり出てこなくなりました。
おだやかな感じの樋口で、読みやすかったです。

青柳さんはすでにお亡くなりになっており25年ほど
前に出版された本です。

コメントを投稿