堂場瞬一著"ミス・ジャッジ"を読みました。
野球の話です。
アメリカのレッドソックスの投手となった橘由樹と
橘の高校、大学の先輩の竹本が主要登場人物です。
竹本は未来を約束されていた投手でした。
大学生の時に無理な練習を強要され肩を壊して選手
生命を断たれます。
当時かなり荒れた生活をしていましたが、アメリカへ
渡り大リーグの審判に昇格して橘の前に現れました。
学生時代に橘は竹本に目の敵にされさまざまな嫌がらせ
を受けました。
竹本は選手を見下し、厳しいジャッジをします。
選手は審判に従うべしという信念の持ち主です。
退場を命じられる選手が続出します。
橘も竹本の審判でセーフのはずの球をアウトにされます。
わざとしたミス・ジャッジだと思っています。
野球の話なのかと思っていましたが橘と竹本の確執や、
竹本の生き様を描いたものでした。
さまざまな分野で並はずれた才能を持ち、これしかないと
思っているた人が、何らかで道を断たれた時にどうやって
目標を変えるかはたいへんなことだと想像できます。
関連の別の仕事に就くなり、まったく別の生き方を
選ぶなり立ち直るの厳しいでしょう。
竹本はちゃんと審判という仕事に就いたのにどんどん
転げ落ちていきます。
彼の心の持ち方に原因があり、心の有り様を変えて
いかない限り平安な時は来ないように思います。10/03
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