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「世界はゴ冗談」 筒井康隆

2016年07月07日 17時47分31秒 | 読書
「世界はゴ冗談」 筒井康隆



僕も、たまには堅苦しい教師の衣を脱いで、自分とは異世界のドタバタを見てみたい気になる。
そんな時に100%期待に応えてくれるのが筒井康隆文学だ。いや、だった。

狂気を描かせたら、この人の右に出る者はいないと思う。
ただ、今の日本は筒井御大には極めて生きにくい世界に違いない。

差別用語はもちろん、その表現で傷つく人がいないか、「差し障り」は無いか、細心の注意を払うことを要求される。

あの名作、「宇宙衛生博覧会」は現代社会では決して執筆を許されないだろうと思う。

今の筒井文学には、数式を使わずに数学の教科書を書くようなもどかしさがある。

だから、差別用語を使えということではなく、筒井康隆氏の生きづらさ、執筆しづらさに同情するだけのことである。仕方ないことなのだ。


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